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第八話 逆転劇の顛末に

「なっ……!?」


 周りは予想を裏切られて、絶句している。

 俺は、不敵に笑った。

 ザンエルの腕はテーブルの上に完全に伏せられている。


「俺の勝ちですね」

「俺に何をしたァ……!」


 ザンエルは、フラフラになりながら立ち上がった。魔法使いに治癒の魔法をかけてもらっている。


「これは、マジックアイテムである攻撃反射の腕輪です。自虐の鎧の力を攻撃反射の腕輪ですべて使って、貴方に攻撃したわけです。そして、力を使い果たした自虐の鎧は金剛力の鎧に生まれ変わったわけです。レアなアイテムの金剛力の鎧は、非力な俺でも超人のように無敵になれるってわけです」


「す、すごい……!」


 さっきの人は、高揚した表情で瞳を揺らしながら俺を見ている。


「く、くっそー……」

「もう少し試してみますか?」

「仕方ねぇ! 俺たちの負けだ! しかし、お前なかなかやる奴だな! 気に入った!」


 俺は、賞金の10,000,000,000,000Gを手に入れた。

 ザンエルに負けたミリアルドに、俺は向き直った。


「5,000,000,000,000Gはミリアルドに返します」

「良いのか!? 俺たちに食事をおごらせろ!!」

「いや、あの、別に……」

「良いから良いからァ! 俺らとも仲直りしよーぜ!」


 ミリアルドとザンエルは、大喜びして俺の背中を叩いた。


「デュエル、私はリュシオル。よろしくね」


 さっきの人はリュシオルと名乗った。


「ああ、よろしく」


 俺は、リュシオルと握手した。


 これで、一件落着だ。

 そして、俺は、不思議の鏡をソレイユ侯爵家に送ったのだった。


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