第十話 魔導書の使い方を調べよう!
俺は、がらくた市で購入した品物を持って、自分の部屋に入った。窓を開けると涼しい風が入ってくる。
「さて、この日記にしか見えない魔導書の使い方は、と」
このために、解決のスクロールを氷魔専科に使わずに3つ残しておいたようなものだ。
俺は、解決のスクロールを広げて呪文を唱えた。
『この日記にしか見えない魔導書の使い方を、巻物の中に示せ!』
解決のスクロールが、ボワンと音と煙を立てる。
何も書かれていないスクロールの中に、文字が浮かび上がってくる。あぶり出しのようにテコで焼いたような色の文字が整列した。
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◆日記にしか見えない魔導書の使い方◆
日記にしか見えない魔導書のカバーを取ると、3冊の魔導書の内の1冊になる。
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「カバーを取るのか。えっ? これだけでいいのか?」
あまりにも簡単な答えに、俺は肩透かしを食らった気分になった。
しかし、気になることが書かれている。
「3冊の魔導書って言うのが、嫌な予感がするな……!」
そういえばジャンティ様も、この魔導書は全部で3冊あるとかなんとか言ってなかったか?
「とにかく、魔導書のカバーを取ってみるか!」
意を決した俺は、日記にしか見えない魔導書のカバーを取った。
すると、魔導書はボワンと白い煙を上げたかと思うと、ボロボロな青い魔導書に変わっていた。
「おお! この魔導書も俺は知らないが、中身を確認――」
ページをめくってみる。
「確かに! 日記じゃなくなっているけど、これは暗号か? 全く読めないぞ!」
魔導書全体にわけのわからない言葉が書かれている。
確かに、プランタン王国の言葉であるが、これは全然意味を成していない。
「呪文かな? いや、呪文にしても、何の呪文か分からないんじゃ唱えるのも危険だ」
俺は、もう1つの解決のスクロールを広げた。
そして、呪文を唱える。
『3冊の魔導書の1冊における使い方を、巻物の中に示せ!』
解決のスクロールが、ボワンと音と煙を立てた。
何も書かれていないスクロールの中に、文字が浮かび上がってくる。あぶり出しのようにテコで焼いたような色の文字が整列する。
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◆3冊の魔導書の1冊における使い方◆
【注意!】3冊の魔導書は3冊セットでなければ使えない!
3冊の魔導書を全て魔法機で合成して2冊にすると使えるようになる。
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「やっぱり、3冊必要なんじゃないか! でも、あってよかった、魔法機が!」
しかし、1冊足らないのをどうしたらいいのか。




