第三話 ジュジュナのお願い!
俺は、吐血しそうな気分だった。
ちょっと待て! ジュジュナ以上のレベルのモンスターを俺に何とかしろと言っているのか!?
いや、話の流れからいうと、絶対にそうに違いない。以前、魔導士コルヴォの復活をうっかり阻止してしまったので、ジュジュナが過度な期待を持っているに違いない。
「デュエル君! お礼はするから、なんとか阻止してくれないかな!」
ジュジュナが祈るように俺を見ている。いや、祈りたいのはこちらの方だから。
「ゴメン! 何と言われても俺じゃ力になれないから!」
スッパリと後腐れなく断ろうとした。
しかし、ジュジュナはしつこく俺に祈るように言った。
「デュエル君、どうやったら、力になってもらえるかな!?」
……。……。
どうもしつこい。何度頼まれても、断る! のだが。
ジュジュナは、どうやっても俺に力になってもらいたいらしい。
「そうだなぁ。ジャンティ様に命令されたら流石に断れないかな! はっはっは!」
俺は明るく笑い飛ばして否が応でも断ろうとしていた。
話の途中で、誰かが俺の方にやってきた。
俺は、通路方向に顔を向ける。
「デュエル様、ジャンティ様からお手紙です!」
「ほわっ!?」
どうやら、手紙を持ってきた男は、ジャンティ様の家来のようだった。
……。……。
俺は、仕方なくそれを受け取る。
ジャンティ様の家来は用が済んだのか、足早に去って行った。
ま、まさか……!
そういえば、ジュジュナの話の端々で、ジャンティ様の家来が任務がどうとか話していたような……。
手紙を開きながらジュジュナの方を一瞥する。すると、ジュジュナはにこにこしていた。
文面はこうだった。
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親愛なるデュエル
久しぶりだな、デュエル。元気で暮らしているか?
実は、またしても厄介なことが起きた。ダンジョンの高階層のハイレベルなモンスターが低階層までやってきて、冒険者たちを苦しめている。私の配下を使ってモンスターを征伐させようとしたが、新手のモンスターが来てうまく行かない。そこで、デュエルにこの問題を早急に解決してもらいたい。報酬は、2,000,000Gだ。頼んだぞ!
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「まままま、マジで~!」
ジュジュナは、やはり、にこにこしていた。




