表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
122/194

第十四話 念願のオリハルコンの腕時計を手に入れよう!

 俺は、5,000,000Gの入った布袋を魔法のショルダーバッグに仕舞った。

 代わりに、もう一着の空飛ぶ鎧を引っ張り出した。

 空飛ぶ鎧を風船のようにロープでふわふわと浮かせながら、それをTHE・戦闘屋の店主グラッセさんに差し出す。


「約束のアイテムです」

「うまく行ったみたいだね?」


 グラッセさんは、ほわほわとした表情で微笑みながら、それを受け取った。


「まあね。ロンギヌスの槍(模造品)は壊れたけど、なんとか万事うまくいきましたよ」

「無事で良かったよ!」

「グラッセさんのおかげですね」

「良かったら、俺の方の依頼も頼むよ? いつでもいいからね?」

「あっ、私の方も頼むからね!」と、グルナさんも負けていない。

「はい、また来ます」


 俺は、満面の笑みで返答したのだった。

 そして、俺は武骨屋を後にした。

 早速、浮足立つ心で魔法時計の歯車屋にやってきた。ショーウインドウに張り付くと、まだオリハルコンの腕時計は売れていなかった。


「よ、よし!」


 ドアを開けて入って行くと、丸眼鏡をかけた男店主が時計を手入れしていた。


「あ、いらっしゃい! 何をお求めで?」

「オリハルコンの腕時計を一つ!」

「はぁ~? 僕~本当に買うのぉ?」


 店主は疑っている。

 俺がそんな大金を持っているはずがない。

 そう店主の顔に書いていた。


「もちろん買うよ!」

「5,000,000Gだけど……」


 俺が、魔法のショルダーバッグから現金をポーンと置くと、店主は180度態度を変えた。


「ありがとうございます! お坊ちゃま!」


 俺は、VIP対応で見送られた。

 店主の一礼は見るのもすがすがしいほどの90度だった。

 俺は、オリハルコンの腕時計を腕に付けて、スキップしながら、自宅に帰宅したのだった。


「ただいまーっと」


 まだ、羽の生えた靴は帰ってないようだ。

 うっとりとオリハルコンの腕時計をかざしてみる。

 丁度、5時を示したところだ。


「はぁ、格好良いー。これで、時間が確認できるぞー」


 丁度、窓ガラスをドンドンと叩く音がした。

 窓の方にやってくると、羽の生えた靴が帰宅していた。


「俺っち、最高にヒャッハーしてきたぜー!」

「うおー、泥だらけじゃないか! ちょっと待ってろ?」


 俺は、タオルを濡らすと、羽の生えた靴を拭いてやった。


「デュエルさんよー! 俺っち幸せだぜ!」


 妙になつく羽の生えた靴に頬を緩める俺だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ