第九話 武具屋の武骨屋の店主と取引しよう! 5
「えっ? まあ、いいけど……というか、お願いしたいぐらいだけど……」
「というか、お願いして良いの?」
武骨屋とTHE・戦闘屋の店主二人は半信半疑らしい。
吃驚したような顔でこちらを見ている。
「もちろんです!」
「じゃあ、頼むよ」
「そうだな、俺たちも困っているからね」
俺は、この案件を快く請け負った。
「それと、これらを売却したいのですが」
俺は、魔法のショルダーバッグからアイテムを次々と取り出していく。
「便利なバッグだなー」
THE・戦闘屋の店主は目を丸くした。
武骨屋の店主は、鎧を品定めしている。
「じゃあ、レザーアーマーは、1,000Gで、合計3,000Gな」
これは、以前の通りなので納得だ。
「鎖帷子は、1,500G」
予想より高値がついた。
「鱗の鎧は、1,000Gで、合計5,000Gな」
これも、レザーアーマーと同じ値段だ。
5,000Gになったので、許容範囲に収まった。
「銅の鎧は、ひとつ2000Gで、合計6000Gな」
結構な高値で売れた。
「合計で、14,500Gな!」
合計だと、結構な額になった。俺の顔も思わずほころびそうになる。
中古のレザーアーマー×3・中古の鎖帷子・中古の鱗の鎧×5・錆びた銅の鎧×3を14,500Gに換金することに成功した。
14,500Gを武骨屋の店主から受け取る。
「材料のレザーアーマーは……」
「レザーアーマーは一つ30,000Gだよ」
「ああ。うちもそれぐらいかな」
「えっ? こないだは、10,000Gって言ってませんでしたか!?」
「それは買値だよ。30,000Gは、売値だからね」
「材料は好きなだけ持って行っていいよ。後で、材料代を支払ってくれさえすればいいから」
「あ、なんだ。良かった。ええと、レザーアーマーを十人分持って行って構いませんか?」
「ああ、いくらでも持って行ってくれよ」
武骨屋の店主が持ってきた、レザーアーマー×10を受け取って、魔法のショルダーバッグに入れた。
「じゃあ、頼んだよ!」
「よろしくねー!」
俺は、店主二人の熱い声援を背中に浴びながら、武骨屋を後にしたのだった。




