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1話

 初めての人ははじめまして、いつも見てくださっている方は毎度ありがとうございます。どうもスランプに入ったみたいなので気分転換に別のものを執筆してみました。

 ――ゴボゴボという音が聞こえる。


「ゴゴバゴゴバ?」


 気がついたら何故か円筒形の水槽に入れられてたでござる。おまけに水中なのに息苦しくない。


「主任、脳波に乱れが。覚醒もしているようです」


「あ、そうなんだ。それで?」


「3-9の覚醒は想定の範囲外でした。このままだと培養層を破られます」


「あらら、そりゃ不味いね。どうしようか?」


「データは別室にあります。避難しましょう」


「そうだね。そうしよう」


「バンバビッバビ?」


 えーと、昨晩仕事帰りに酒飲んで寝て・・・・・・。そこから覚えていない。少なくともいきなり拉致られるような覚えも培養層とやらに入れられてモルモットのような扱いをされる覚えも無い。


「ボビバベブボボババベボブ」


 あの二人がここから出してくれればよかったんだけど、逃げちゃったから自力でなんとかしないと。


「ボォバァ!」


 水槽の反対側に背を着け、映画で見て練習したワンインチパンチを打ってみた。あっさり割れる水槽。おー、なんかパワー上がってる?すげぇ。


「うえ、ゲホッゲホッ、肺から水抜くのは辛いのかよ。全く、謎な液体だぜ」


 そこから片耳ずつ、トントン、と水抜きを行い、ふと気付く。


「俺全裸じゃん」


 このままだと変態確定である。と、言うかあのねーちゃんに俺の息子見られてたわけ?うわ恥ずかしい。声のトーンだとこっちを見ても全然関係ないって風だったけど。


「ともかく、服かな」


 ロッカーと思わしき金属製の引き戸から白衣っぽいのが何着かあったので一着は腰巻にし、もう一着を羽織った。残りも念のため外側から腰に巻いておこう。


「つーかガラス踏んでも血が出ないってどう言う事よ?そんな俺の足の皮厚くなってたかね?」


 サンダルがあったのでそれを履くために足の裏からガラスをはがす。残りを水槽の水で大雑把に洗い流してサンダルを履いた。ちょっと小さいけど仕方がない。


「んじゃ、ここがどこだか知らんけど家に帰ろう。つかなんで俺こんなに落ち着いているんだ?わけわかんね」


 サンダルを突っかけながらペタンペタンと足音を残し、歩く。


「止まれ!」


 ん?なんか杖持ってローブっぽいのを着た変なのが出てきた。


「何ぞ?」


「ファイアボルト!」


「あつぅい!」


 あいつ等杖の先から火を放って来やがった。


「ふざけんな!やっていいことと悪いことがあるぞ!」


 せっかく着ている白衣の肩が燃えた。早速一着駄目になりそう。


 頭に来たので助走をつけて火を放ってきた方をぶん殴った。


「ゲボァ!」


 盛大に血を吐き出し、廊下の端まで吹き飛ぶ黒ローブ。


「あ、やっちゃった」


 あの水槽をなんちゃってワンインチパンチで破壊出来たんだからこうなるのも予想しとくべきだった。ま、まあ正当防衛だよね。あっちは放火してきたんだし。


「うわぁ!」


 もう一人居たっぽい。やっちゃったもんはしょうがないし、コイツに聞こう。


「ねえ、ここ、どこ?」


「あ、あ、あ」


「だから、ここどこよ?」


「こここ、ここは」


「うん」


 きっと緊張してるんだろう。笑顔になったら友好的になるかな?


「で、ここは?」


「ひいぃ!」


 俺はビジネスマナーで学んだ「歯を見せた笑顔」を作ったが、相手が怯えてしまった。生涯怯えられることがなかったことにとてもショックだ。


「どこだって聞いてるんだよ!」


「ひ、いいい!」


 だめだ、話にならん。せめて道案内をしてもらおう。


 俺はこいつの首根っこを掴み、聞いてみた。


「いいか。ここがどこだか答えられないならせめて道案内をしろ。まともな服と、ここの周辺の町と、食料だ。答えられないなら杖を持っていない方の手の指を小指から順に折る。わかったか?」


「は、はいい」


 どこぞの絶対に妥協を許さないマンの真似をしたら交渉が成立した。軽い脅しのつもりだったんだけど。


「よし、どっちだ?」


「ああああっちです」


「ベネ」


 あ、今更気が付いた。主任とやらが白髪でねーちゃんが黒髪だったし、水槽越しだったから分からなかったけどこいつらモンゴロイド系じゃない。まあ、いきなり燃やされそうになったし頭に血が上ってたから仕方がないよね。にしても日本語上手いなこいつら。


 血を吐いて倒れているローブその1を見ない振りをして、その2に案内をさせた。




 案内してもらったが一つわかったことがある。ここ日本じゃねぇ。


 そもそも杖から火を出してた時点で気が付くべきだったんだ。あれ魔法じゃん。つーと何か?魔法があった時代?中世の魔女狩りですら無力な薬師が対象だったのにこりゃ紀元前か?そのくせこの国の名前が「フランク王国」とか、訳わかんね。


 金属製の姿見で確認してみたら白髪に赤目になってるし。でもぼやーっと昨日までの自分の姿を思い浮かべたら黒髪黒茶瞳になった。カメレオンか?


 疑問に思ったのでその2先生の色々質問してみた。




 1.私はなんでしょうか?


 A.キメラベースに作ったホムンクルスです。


 2.どうして私はここに居るのでしょうか?


 A.分かりません。


 3.私に魔法は使えますか?


 A.使えるらしいです。詳しくは知りませんが、そういうコンセプトらしいです。




 他にも色々答えてもらったので、お礼に首をきゅっと絞めて気絶させた。無傷だからノーカウント。


 俺は途中、ロッカールームらしきところで適当に合うサイズの服と靴をそろえ、かばんに予備の服と食料を入れてここから出ることにした。あいにく地図はなかった。


 ともかく、日本に行けるか分からんがここを出よう。過去だか異世界だか知らんがどうにかなるだろ。燃えた肩を見ても火傷してなかったし。

 こちらも不定期ですが、あちら以上に好き勝手出来そうなのでやっていきたいと思います。

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