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五百文字の小説

月面炎上

作者: 銭屋龍一

 僕には友達なんてひとりもいなかったけれど僕は天体望遠鏡を持っていたから僕の淋しさはいつもどこかを旅していて僕が毎夜見る月のクレーターに僕をみつけることができたのさ。

 僕が夜寝ないで天体望遠鏡を覗き込んでばかりいたから僕のお父さんがついに怒り出して僕は昼間は寝てばかりなので僕に内緒でお父さんはとっても簡単に天体望遠鏡を隠すことができたのさ。

 僕は嫌な子だったけど僕の勘はとっともよくて僕がお父さんが隠した天体望遠鏡をあっという間に探し出しちゃったから僕を再び月の世界に連れてゆけたのさ。

 僕に僕が悪い子だって教えるために僕のお父さんは僕がお月さまを覗いているのを知っていて僕の天体望遠鏡に火をつけちゃったから僕はさよならを言う間もなくて僕ではなくなっちゃった僕をそこに置いてきぼりにしちゃったんだけど僕にとってはその方がしあわせだったのかもしれなくて僕はとっても痛くて痛くて泣くこともできなくなって僕が燃えてるのをじっと感じていたのさ。


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