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第二章 BLUE-COFFIN  作者: メル・ホワイト・プリンス・ヴェリール
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第一節「虹の島の女神イリス」

あの‘GALLIAの戦い’から久しく、そして‘アッティカの悲劇’の少し前の話。





挿絵(By みてみん)





   第一節 「虹の島の女神イリス」




‘HEAVENS-FIELD’にある‘風の国’で賢者となっていた‘放浪の大魔法使いテオゴニア・マーリン’。


その彼から他世界‘VANILLA-FIELDS’の海洋に浮かぶ樹海‘ポトス・フォレスト’で暮らす‘クレス・ワイナ老子’の元に風の便りが届いた。



‘虹の女神イリス’、その姉妹‘風の妖精ハーピー’の‘アエロ’に手紙を託したのだった。




二人は旧世界‘GALLIA’の‘四聖者’として、魔神‘闇のエレボス’と‘夜のニュクス’らと戦

った盟友であった。


あの戦いの後、それぞれに旅に出た二人であったが、こうして時々アエロ達に頼んで連絡を取り合っていた。




元々、クレスは旧国家‘GALLIA’の白樺林‘スクォーラ’の古い土着の神であった。


普段は梟の姿で過ごし、森の聖霊たちを束ねていた。


そして、‘GALLIA’の大神官としての役目を果たす時など、必要な時だけ人間に姿を変えていた。

その名残か、‘VANILLA-FIELDS’で暮らす今も、普段は梟として過ごす事が多かった。




手紙には、闇のエレボスと夜のニュクスが再び動き出し、既に‘華の国’は黄泉の眠りに就いた。


テオゴニアのいる‘風の国’もまた、風前の灯であるとの内容だった。


旧友テオゴニアの手紙を読んだクレスは小さく呟いた。



「闇夜め、やはり動き出したか・・・」



また、手紙にはこうもあった。


それは‘幻影の島アンティリア’にある‘ヘスペリスの園’、そこで暮らす女神達‘黄昏のモイラ’の予言でもあった。



~‘柘榴の呪い’によって異世界を転生し続ける華と風の者たちの魂が、やがて貴殿のいる世界にも現れるやもしれぬ。願わくば、その魂を持つ者たちを見つけ出し、闇と夜から遠ざけよ ~



そう書かれていた。



クレスは‘虹の女神イリス’らに助力を仰ぐ為、‘VANILLA-FIELDS’の‘白き愛の女神エタニティ’に了承を得、その北部‘ポホラ山’の頂きにある‘リンツコートの森’へと入った。


そして、その奥にある‘柘榴の森の迷宮’を抜け、イリスの住む他世界‘虹の島クレテ島’を訪ねた。


彼が女神の暮らす‘カノッサス宮殿’を訪れるのは、あの‘GALLIA’での戦い以来の事だった。



「クレス・ワイナ、お久しぶりです。ようこそお出で下さいました」


「イリス、ガリア以来だな、元気そうでなによりだ」


「あなたも・・・」


「何やら、押しかけて来たようですまない」


「いいえ、話はアエロから聞きました。闇夜ですね・・・」


その言葉に微かに頷くクレスを見ると、イリスは少しだけ表情を曇らせた。


「ならば、私も無関係ではありません。彼らは私を、いいえ、私たち古の神々の全てを、今も憎んでいるのですね。神々の盟約、あの時、私達が彼らを裏切ったと・・・」


「いいや、裏切ったのではない。あやつらが背いたのだ。不毛な争いなど、誰も望んではいなかった・・・」




暫しの沈黙の後、クレスはテオゴニアから受け取った手紙の詳細をイリスに語った。


‘柘榴の呪い’によって流転し、やがて‘VANILLA-FIELDS’で紡がれる命。


そこに宿る‘華の国と風の国’その者たちの魂を探さねばならぬこと。


同時に忍び寄る不可避な災い。


それを乗り越えるために必要な役目。


そして


その結果訪れる運命は、我々次第だと・・・。

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