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第6話 ようこそアライアンス寮へ

【前回のサマリー】

リンキは量産型魔法少女モデルの【ショートソード】でスズリの【エンジェルモデル・アルマロス】に挑み、敗れ、そして殺された。


挿絵(By みてみん)


「――――はっ」

 目が覚めた。真っ白な天井。真っ白なカーテン。LEDの無機質な光。新築の建物のような無色透明の空気に混じって、ツンとアンモニア臭が鼻を刺す。むき出しの手足が少し肌寒い。


「また生きてる……」

 スズリの銃剣に貫かれたはずの左目に手をあてる。瞼の下、自分の眼球がくりくりと動くのを感じる。目を開けば、愉快そうに微笑む乙多見の顔が見える。ここはあのカミゴーリアではない。元の白い部屋だ。

「あれは夢?」


「まあ、夢みたいなものだよ」

 乙多見が空のマグカップをサイドテーブルに置いた。

「【Halysidion】はそれぞれ精神感応、未来予測、幻覚投影の権能を持つ3機の魔法少女システムを連結運用することで、非常に高度な模擬戦環境を提供する機構だ。今回は無人機を使った簡易版だが」

 そう言って、白い六角柱の筐体をコツンと軽く叩く。


「試験は終了だ。いずれにせよ、私たちに君のカラダを傷つける意図はない。これだけは弁明させてほしい」

 乙多見の言葉に嘘はない。事実、あの激しい"戦闘"にも関わらず、リンキの体には少しの痛みも残っていない。そこにあるのは脳の疲労感だけ。

「ただ、精神的ダメージについては……」

 乙多見の視線がゆっくりと舐めるように、リンキの下半身から床の上へ。

「??」


 そういえば、なんだか尻の下あたりがホカホカ温かい。

 というより、濡れているかんじがする。もしや、もしかして、さっきから気になる、この独特の臭いは。

「ひゃあああ」

 ベッドから投げ出したリンキの左脚を伝って、黄金色の液体が静かに流れている。脚の指先から雫となって床に注ぎ、白いタイルの上に円い水溜まりを作っていた。当然、検査着の裾はびしょ濡れである。

「ご、ごめんなさい!」


「そりゃあ、あんな惨い殺され方なら、恐怖で漏らしても仕方ないさ」

 ニコニコと愉しげに乙多見が笑う。

「気にすることはない。スズリだって昔は」

 そこへカーテンが*シャッ*と開いて、ジャージ姿のスズリが現れた。右手にモップ。左手にバケツ。頭の上には大きなタオル。

「私はそんなに漏らしてないし。2回だけ」

 そう訂正するも、セルフ失禁経験暴露に気付き赤面するスズリ。

 恥じるくらいなら自己申告しなければいいのにと思いつつ、乙多見はスズリが頭にのせてきたタオルで手早くリンキの体を包む。純白のふんわりパイル生地特大バスタオルにくるまれて、まるでハロウィンのゴースト仮装みたいだ。


「今日は特別に私が片付けとくから、リンキは私の部屋でシャワー浴びてて」

 心底ダルそうなスズリの言葉に、コクリとうなずくリンキ。

「さあ、来たまえ少年」


 リンキは乙多見に連れられて移動する。

「寮は隣の建物だからねぇ、申し訳ないが少し歩くぞ」

 ホワイト基調の無機質な建物から出て、渡り廊下で広い中庭を抜ける。花壇のクロッカスは薄紫の花弁を広げ、中には可憐な黄色のめしべ。幹から繊細に伸びた枝には、小さな梅の花がぽつりぽつりと咲いている。まだ冷たい早春の風が、清らかな花の香を含んで吹き抜ける。


「あ、」

 庭を挟んで正面、3階建ての大きな建物が立ちはだかる。その壁面にリンキは見つけてしまった。

 ラテンアルファベットの第一文字【A】を象った火炎のような意匠。初めて見るシンボルマークだが、その象徴するところはリンキにも察しがつく。


「…………アライアンス……」

「どうした少年」

「ここは……ユニオンじゃないんだなと、思って」

 リンキの生まれはユニオン勢力下の企業領。これまでアライアンスの支配領域はリンキにとって"外の世界"であったし、ユニオンから見て敵対勢力であった。ふとリンキは故郷のことを想い、今まで抑えてきた心細さが顔をのぞかせる。


「まあ……そうだな。実はアライアンス圏でもないが」

「違うんですか?」

「確かにココから先はアライアンス側の敷地だが、厳密にはアライアンスの主権が及ぶことはない」

「?」

「難しい政治の話だよ。知らなくていい」


 そんな話をしながら、リンキは寮の3階の一室へ。そのままタオルと検査着を剝かれ、浴室へ放り込まれた。

 温かいシャワーを浴びながら思う。戦闘のこと、あの魔法の力のことを。

 スズリとの戦闘は現実ではなかったが、しかし現実のように生々しく感じられた。人間の能力を遥かに超えた運動能力。体を堅固に包む無色透明の防御層。そして圧倒的な破壊をもたらす攻撃魔術。その感触は今もこの手の中に残っている。

 僕が、魔法少女に。 

 僕にも、あの力を使いこなせるのか。

 もし、そうだとすれば――――。


「少年!」

 浴室の扉の向こうから乙多見が声をかける。

「着替えを置いとくぞ。特別に新品を私からプレゼントだ! サイズが合うといいんだが」

「ぁ、ありがとうございますぅ」

 この瞬間は素直に感謝したリンキだったが、1分35秒に絶望することになる。


「あのぉ……」

 湯気を纏って脱衣所からおずおずと顔を覗かせるリンキ。

「服ってこれしか……ないんですか」

 部屋の隅、ベッドに腰かけた乙多見はフッと笑い、

MGPATRA(えむじーぱとら)に男子用の制服があるわけないじゃないか」


 それはMGPATRAアライアンス寮に籍を置く魔法少女たちのためにデザインされた、特別なユニフォーム。

 高潔な黒のソックス。夜空のような濃紺の膝丈プリーツスカート。襟に刺繍の入った純白のブラウス。2列に並ぶ金のボタンが眩しいダブルブレステッドのベストはスカートと同じ色。なお"中身"は白い清楚なコットンのスリップと、同じく綿のシンプルなレギュラーショーツである。

「安心したまえ似合ってるぞ少年」

 こんなもの初めて着るリンキである。ボタンが逆で留めづらい。スカートの前後が分からない。だがなんとか奇跡的にそれらしく身に着けることができていた。ちなみにリボンタイの結び方ははよく分からなかったので、そのままポケットにつっこんである。

「ズボンとかって……」


「MGPATRAは魔法少女のための施設だ。男の子が来ることは想定していなくてねぇ。残念ながら」

「その"MGPATRA"って何なんですか」

 乙多見のキョトンとした顔。

「知らないのかい?」

 ゆっくりと首を振るリンキ。

「まあ掛けたまえ。説明しよう!」


 リンキは乙多見に勧められるままに、木製のチェアに腰を下ろす。少しスカートの裾を気にしながら。

 乙多見は長い足を組みなおすと、低く落ち着いた声で語り始めた。


 【MGPATRA】又は【魔法少女性能評価戦術研究アリーナ】。

 読んで字のごとく、魔法少女たちが己の技術を磨き、互いの強さを試すための施設であり組織である。仮想模擬戦システム【Halysidion】を備えた闘技場を中心に、各種の研究施設と3つの寮で構成される。


「それってバトルアリーナみたいなものですか?」

 バトルアリーナであればリンキも知っている。魔法少女同士の模擬戦闘を演技展示する現代の闘技場のことである。主に技術水準の誇示を目的として開催され、アライアンス圏を中心に一般人の間でも娯楽として人気がある。

「確かにバトルアリーナに近い部分はある。大きな違いは、MGPATRAの試合は一般公開されていないこと。それと、いわゆるバトルアリーナではトドメを刺す前に試合を止めるが」

「が……?」


「MGPATRAでは、そんな生ヌルいことはしない。最後まで殺しきる」

「殺っ!?」

 実際に試合で人が死ぬということではない。【Halysidion】による高精度シミュレーションによって、仮想空間とはいえ現実と遜色ない戦闘経験を積むことができる。そのリアルさは実体験との区別が曖昧になるほどである。

 リンキはスズリに眼球を貫かれた瞬間のことを思い出し、心底納得した。


「つまり、その、ここはシミュレーターを使って魔法少女が模擬戦するための場所ってことですか」

「概ねその通りだ。MGPATRAにはバトルアリーナと養成機関の両側面がある」

「魔法少女の学校みたいですね」

 安全と機密保持のため全寮制であることからも、MGPATRAはしばしば一種の学園とみなされることもある。


「さて、ここからが本題だ。君の処遇について話だが、」

 乙多見の言葉に、リンキはごくりと唾液を飲んだ。

 リンキだって自分の立場を忘れたわけではない。彼女らにとって、リンキは暗殺の実行犯であるという事実は変わらないのだ。乙多見は「傷つける意図はない」と言っていたが、真意は未だに読めない。生け捕りにされた目的も、魔法少女として模擬戦をさせられた意味も、こうして制服を着せられている訳も。


「君はレイディアント・ヴァンガード社の依頼を受けて、スズリを爆殺しようとした。ここまでは事実と相違ないか」

「は、はい」

 リンキは察した。尋問だ。スズリの下手くそな拷問と違って、本当の尋問だ。

「依頼を受けた理由は金か。それとも我々に何か怨恨があるのか。面識はないはずだが」

「お金…………ねえさんを買い戻すためにお金が必要で」

「ほう」

 乙多見がじっとリンキの目を見つめる。嘘と真実を見透かそうとする目だ。


「分かり易い質問に替えよう。君は暗殺に失敗したわけだが、今後改めてスズリを殺して報酬を得ようとする意図はあるか」

 乙多見の口元から表情が消えている。両目が深く深くリンキを見据えている。緊張でリンキの両手に汗が滲む。

「……そういうのはないです。自爆作戦だったので、爆発した時点で契約は」

 自分で言って少し悲しくなった。きっと故郷では自分は既に死んだことになっているのだろう。金に飛びついて命を無駄にしかけた自分に悲しくなり、そんな仕事を紹介してきた大人たちについても哀しくなった。


「なるほどねえ」

 乙多見がそっとリンキの喉元に右手を伸ばす。目は相変わらず突き刺すようにリンキを視ている。リンキは一瞬、同情の顕れかと思ったが、そうではないらしい。

「スズリの身を護るのが私の役目でね」

 中指と親指が、かぼそいリンキの首の側面、頸動脈上に添えられた。


「二度と、スズリに危害を加えないと、誓えるか」

 乙多見の手に力がこもる。的確に動脈を圧迫している。これは脅しだ。

 ドクンドクンと自分の脈拍を感じる。この血流を断たれればどうなってしまうのか、リンキには分からない。それでもマズい状況であることは分かる。

「誓います。もうお金が手に入らないので、殺す動機がありません」

 その答えに満足したのか、乙多見は大人しく手を引いた。


「でも、それじゃあ」

 今度は逆にリンキが問いかける。とある点がずっと腑に落ちないからだ。

「どうして僕を助けたんですが。カミゴーリアで」

「それはスズリに訊いてくれと言ったはずだが」

「少なくとも僕を助けることに同意しているはずです。見殺しにすればよかったはずなのに」

「……よく頭が回ること。やっぱり賢さは美徳だねえ」

 乙多見の顔に表情が戻る。


「私はねえ、君のカラダに興味があるんだ。あれだけ恩寵値の高い少年は初めてだ。スズリにボコボコにしてもらったのも、君を試してみたかったからさ。少年」

 数秒前とは打って変わって、活き活きと語り出す乙多見。

「僕のカラダに!?」

「ああ、最高だ。可能性をビンビン感じる」

 乙多見のニヤニヤ顔に、一瞬悪寒を感じるリンキ。思わず自身の肩を抱く。


「というわけで、選ばせてあげよう」

 乙多見が立ち上がる。

「ひとつ目の選択肢は、ここを去ること。引き留めはしない。罪にも問わない。自由にしたまえ」

「………………」

 帰るあてはあるか。買える場所はあるか。あの家に帰って、これまで通りの生活に戻るか。仕事を手伝い、少しずつでも金を稼ぎ、ねえさんを買い戻す日を待つか。自分はあの家で必要とされているのか。もう一度自爆攻撃に利用されたりしないだろうか。父さんは何を思って僕にあの仕事を紹介したのか。


「もうひとつの選択肢として、ここに残ることを認めよう」

「…………!!」

「ただし条件がある。MGPATRAに居るからには、魔法少女になってもらう」

 それは、リンキに魔法の力を与えるという意味。なんという誘惑。故郷と元の生活を捨てる代わりに、”強者”への可能性が開かれる。だが、この選択は即ちアライアンスに与することであり、二度とユニオンへの帰郷は叶わないことになる。


「僕は……」

「どうする。少年」

 脳裏をよぎるのは、レンカの遺したあの言葉。

 ――――『強く生きて』。


「……僕は、強くなれますか」

「今のデータでは保証はできない。君次第だ」

 スズリとの模擬戦の中で、確かに感じた、リンキ自身の中で燻る、強さへの欲求。その小さな火種がはレンカが遺したものか。スズリと乙多見との出会いが油と酸素を与え、少しずつだが確実に、大きく燃え上がろうとしていた。


「僕は、ここで魔法少女になります。誰よりも強い魔法少女に」


「それが君の答えか、少年」

「はい」


 乙多見の深い瞳孔をリンキが見つめ返す。今の言葉で、故郷の家もユニオンも捨て去ったのだ。しかし後悔はない。レンカの言葉とリンキの希望が一致したのだから。強くて偉い魔法少女になって、そして領主様から姉を取り戻すのだ。ユニオンとアライアンスの違いなんてこの際どうだっていい。いずれ力が解決すること。今はただ、目の前のチャンスを掴むのだ。

 乙多見はリンキの眼差しに、確固たる意志を認めた。


「よろしい。今日からここが君の部屋だ」


 入寮承認。魔法少女がMGPATRAに籍を置くための条件はふたつ。登録枠に空きがあること、そして所要の金額を納めることのみ。いかなる勢力に所属しているかに関わらず、基本的に金さえ払えば参加することができるのだ。名目上は全ての魔法少女に門戸が開かれている。

「MGPATRAの3つの寮のうち、君はこのアライアンス寮に所属することになる。全ての費用は私のカンパニーが負担するから心配はいらない」


 リンキは改めて自分の部屋になったこの一室を見渡す、が。

「あの……なんか生活感が」

 明らかに先住の者がいる様子である。既にかなり散らかっており、様々な私物が机の上や窓際に並んでいる。

「まあスズリの部屋でもあるからな」

 言われてみれば、確かにスズリは別れ際に「私の部屋」と言っていたが。


 *ガチャ*

 そこへ扉が開き、スズリが再び現れた。部屋の主の帰還である。

「ねえユート。どういうこと」

 いつにも増して不機嫌そうな目つきで、乙多見を問い詰めるスズリ。

「もともと2人部屋だろうが。スズリが独占してるだけで」

 そう言って乙多見は向かい側の壁を指し示す。そこには大きな物置――ではない、大量の荷物に埋もれたベッドとデスクが鎮座していた。

「今日からリンキもここで寝ることになる。だから片付けてくれ」

「めんどくさ……」

「それなら勝手に片付けるぞ」

「それはダメ!」

 まるで母娘の口論だ。


「リンキが同室なのが嫌か?」

 スズリにとって、リンキは自身を殺そうとした暗殺の実行犯だ。いくら乙多見が認めたからといって、同じ部屋で寝泊まりすることに抵抗がないわけがない――という程度のことなら、リンキにも容易に想像できる。

「はぁ」

 溜息をひとつこぼして、カツ、カツとスズリがリンキに歩み寄る。


「あ、あの」

 ガッと両手でリンキの肩を掴む。「ひぅっ」想像以上に強い力だ。リンキは思わず怯む。スズリはじっとリンキの両目を覗き込む。そのままたっぷり10秒以上、まるで水晶体や網膜のさらに奥、視神経を辿って脳の奥底まで見透かそうとするように。見つめ合うというよりは、スズリが一方的に覗き込んでいる状況。仮想空間内で、自らの手で貫いた部位をまじまじと見つめる。

 リンキは思う。不思議な気分だ。スズリの目は自分を見ているが、まるでリンキのことを見ていない。リンキを通して他の人を見ているのではないか。そんな不思議な気分になる。


 別にスズリに人の心を読む特殊能力があるわけではないし、安全の確保は乙多見の役目。あとはスズリ自身が目の前のリンキを受け入れられるかどうか。

 やがて満足したのか、最後にスンスンとリンキの頭を嗅ぐと、

「まあ、いいよ」

 許しが下りた。

「ただしリンキのベッドはないから、床で寝てね」

 ――条件付きで。


「というわけで、」

 乙多見がシャっとレースのカーテンを開ける。

「改めてようこそ。アライアンス寮へ」

 差し込む裸の陽光が、リンキとスズリの頬を黄金色に照らす。窓の外には、白くそびえるMGPATRA本館。

「よろしく」

 スズリが右手を差し出す。リンキが握手に応じる。さっきの暴力的な握り方とは違う。スズリの磁器のような冷たく滑らかな肌の奥に、微かな拍動を感じる。優しい鼓動がリンキの胸の高鳴りを増幅させる。これから始まる魔法少女候補生としての戦いに対する不安を、その鼓動がかき消してゆく。


「でも、」

「でも?」

「この寮に居るためには、もう一人説得しなきゃいけない人がいる」

 スズリの言葉が、リンキの心に得体の知れない不安の影を落とした。

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