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お部屋見学

カナタの部屋はめちゃくちゃ広くて、15畳くらいあります。

あくまでもイメージです。


「いただきま〜す」


 母の言いつけ通り、部屋着に着替えたカナタは、ハンバーガーにかぶりついた。


「うん、やっぱここのが1番だわ」


 ハンバーガーの美味しさに感心しているとマキナが部屋に入ってきた。


「へぇ〜カナタの部屋ってこんな感じなんだ〜」


「おぉマキナ、なんか用?」


「用とか無いけどちょっと気になってさ」


 部屋に入ってきたマキナはテレビ台の上に置かれた「ボルケーノシャーク」のDVDを見つけた。


「あ、これこの間のクソ映画」


「クソ映画言うな。というかそんな単語どこで覚えたの」


「えー、だって最初から最後まで分かんなかったんだから仕方ないじゃん。火山から鮫が出てくるとか訳わかんないし。あらすじ聞いた時から頭の中『?』しか無かったもん」


「まーそのイミフさが面白かったりするわけよ。ちょっと待て、あらすじなんていつ話したっけ?」


「え?初めて会った時に聞いたじゃん『なにそれ?』って」


「そんな事あったっけ???」


 あの時、カナタのテンションは最高潮だったため、マキナ達の存在に気づかずに答えてしまっていたのである。


「ま、いっか」


「いや俺が良くないから」


 次はベッドの奥に並べられたぬいぐるみを見つけた。


「ねぇ、これって私たちのぬいぐるみ?」


「うん」


 カナタは回る椅子の上でジュースを飲みながら答えた。


「へぇ〜よく出来てるじゃん。んでこれは…」


「そっちはフィギュアとアクリルスタンド、額の中に入れてあるのはウエハースのおまけシール。その横にかかってるのはタペストリー」


「フィギュア、シール、タペストリー、アクなんちゃら…ってこれ全部私じゃない。え?もしかして…」


(やべっ…なんか変に思われちゃうかも)


「私の事好きなの?」


 思ってもみなかった発言にカナタは一瞬ポカンとした。


「いや? べ、別にそんなことないけど?」


 勢い余って『そうです! 大好きです!』と本音を答えてしまいそうになったが何とか誤魔化した。


「ふーん…でも、私の事そこまで好きじゃなかったら部屋中私だらけにならないわよね?さ、次はホントのこと言ってくれる?」


「え、えぇ...」

(どうする? いっその事言ってしまうか? いやーでもこれから当分一緒に暮らすわけだし…)


 カナタが狼狽えていると突然部屋のドアが開いてラーシャが入ってきた。


「マキナちゃん、食べないの? せっかくのハンバーガーが冷めちゃうわよ」


「おっけー今行く。じゃ、また後で聞くから」


 そう言って2人はカナタの部屋を後にした。


「あーマジでどうしよ」


 カナタは言い訳を考えながら残ったポテトを完食した。

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