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かくしごと

「漫画部とラノベ部のコラボが決定しました」


 部活に出るなり、オレは部員の衣川美南美きぬかわみなみ嵯峨元康さがもとやすの両名に言った。


「おぉ!」


 美南美が驚きの声を上げる。


「ラノベ部の部長さん、良い人でした?」


「2年生だったけど、しっかりした部長さんだったよ」


「それでどんなストーリーを作ってもらえるか決まったんですか?」


 美南美が興味津々で質問を続ける。


「自分自身ではこれ以上アイデアを出せなかったので、オレの漫画の続きを考えてもらうことにした」


 オレは二人に言った。


「ゲッ、あの変態漫画!」


 嵯峨の顔が引き攣る。


「えぇ〜! みんなで決めましょうよぉ」


 オレが勝手に話を進めたので、美南美は不満そうだ。


 たしかにその通りなのだけれど、みんなと相談してオレの漫画が却下されたら、今後阿舞野さんに刺激を与えることができなくなってしまう。


「気持ちはわかるけど、向こうの都合もあって相談してる時間がなくてね。それにこう言ったちょっと官能的なものの方がやっぱりバズりやすいんじゃないか?」


 部長らしくそれらしい理由をつける。


「あの程度のストーリーぐらいならわたしで考えられましたよぉ」


 美南美が言う。


 ちょっとイラッとしたオレは「どんなストーリーだよ」と尋ねた。


「えー、主人公が考えた倒錯したプレイにハマった二人は、体育館の用具室で三角木馬に見立てたハードルに体操服の上から亀甲縛りにしたヒロインを乗せ、ディープキスを交わした二人はさらに燃え上がり、主人公は自らのハーフパンツと下着を下げ、木馬から降ろしたヒロインの口元へ……」


「ちょ、ちょっと待った!」


 目を輝かせて語る美南美をオレは制止する。


 なぜそんな過激な設定なんだ!


 だいたい三角木馬とか亀甲縛りとか、美南美はその世界に詳しいのか!?


「さ、さすがにそれは過激過ぎて部の作品として発表できないよ。一応、高校の作品ということで直接的な性表現は避けたいし」


「えぇ〜、そうですか? マイルドな作品なんてつまらないですよぉ」


 美南美は頬を膨らませる。


「まあ、ここはラノベ部に任せようじゃないか。これからは分業制でそれぞれが才能を出し合い良って作品を作る時代だ。漫画部も一致団結しようぜ」


 オレは珍しく熱く語るフリをする。


 一応、美南美と嵯峨が拍手をしてくれた。


 偉そうに部員に語ってるけど、ラノベ部とのコラボのメインの目的は、オレと阿舞野さんとの秘密の為だ。


 公私混同みたいになってしまった以上、なんとしてもコラボ漫画を良い作品にしなければ。

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