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俺の望遠レンズ

「いたいた。あんな所にいたわ。オーク増えてるし……8体。さすがにしんどいかな?」


「大丈夫でしょう。それに弓矢で狙うのであれば、少し距離がありますがここからでも攻撃できるのではないですか?」


「なるほど。この弓使い初心者がこの距離を射る。と」


「放たなければ、当たりませんよ」


 確かに。


「よし、やってみよう!」


 集中集中。


 前世で流行っていたセリフはあえて言わない。

 無難に炎の弓矢。行かせて頂きます。


 やはり狙うは後ろ向きのオークだよな……とお

 望遠レンズとかないと、こんなん無理だろ。


「望遠レンズを出せばいいではないですか」


 は?


「望遠レンズを出せばいいではないですか」


 聞こえてるよ。


「そんな事できるのか?」


「不可能ではありませんよ」


「色々できすぎだろ」


「そうですね。ですが、あなたには無限の可能性がありますから」


 真顔でそんな事を言われる日が来るとは。


「事実です」


「俺すごいな」


 もはや俺の事とは思えないが。


「念の為お伝えしますが、あくまで可能性です。せっかく無限の可能性があっても生かすも殺すも全てあなた次第なのですから」


「俺次第ね……」


 望遠レンズ。望遠レンズね~……望遠レンズと言えば、カメラについてる筒みたいな形状とかライフルとかについてるのとかが頭に浮かぶけど。邪魔だしな。


 あ~、レンズが目の前で浮いてればいいのか。

 でもそれじゃ眼鏡になるな。もっと格好良い感じのがいいな。

 眼帯とか? 眼帯風望遠レンズとかどうよ。

 ちなみに眼帯部分がレンズのイメージね。


「物体を作りだすのは、さすがに当分難しいですよ」


 そうですか。


「早く強くなりましょう」


 そうですね。


「え~、じゃあ今の段階では無理じゃん」


「物体が今のあなたでは難しいと言ったのです」


「どういう事だ?」


「自分でお考えください」


 はいはい。


「『はい』は一回」


 心の声なんですけどね。


「眼帯ダメ、レンズも物体だからダメだろ~」


 ああ、物体じゃなければいいんだから、機能だけを目の前にあるようにするとか?

 それこそ、誰にも見えないステータスウィンドウ的な?


 お~、いいねいいね。いいんじゃない? あり寄りのありだな。

 そうなると、見えないとはいえ、形状には拘りたい。


「誰にも見えないのにですか?」


 俺の気分の問題だから。高揚するだろ。


「あと、どうせお前には見えるだろ」


「そうですね」


「ダサイとか言わせねーよ」


「自らハードルを上げましたね」


 しまった。


「せっかくなら、目だけじゃなくて、耳もよくしたいな」


「ほほう」


「視覚聴覚てんこ盛り能力。どう?」


「どう? と言われましても」


「目と耳を覆うように透明な何かを纏わせて、『望遠レンズ』と『集音器』の機能を能力として使う! どうこれ?!」


「能力二つですね」


「そうか。てんこ盛りだもんな。目の能力には『索敵』とか『熱感知』とか『暗視』できるようにするか」


「たしかにてんこ盛りになってきましたね。耳は?」


「耳な~……耳は今のところ他に思いつかないな」


「形状にも拘りたいのではなかったのですか?」


「うん。全く思いつかなかった。もう透明でいいや」


「諦めが早いですね」


「俺、諦めだけは早いから」


「そういう所ですよ」


 確かに。これは直したい。


「あ~、じゃあ眼帯を諦めない感じで透明な何かを右側だけにしよう」


「片側がいいんですね」


「とりあえず、今はこんな所かな」


「アイデアがそこそこ多く出ましたが、実現できますか?」


「できるだろ」


「やけにあっさり言いますね」


「なんか分からないけど、話しててこれはイケるってなった」


「では、見せてみてください」


「おう! こういう感じよ!」


 俺は息をするように、今考えた『てんこ盛り能力』を使った。


「ほほう」


「お~。想像通り」


「てんこ盛りになっていますか?」


「どれどれ~……」


「おい、またオークいなくなってるぞ」


「それはそうでしょうね。時間経ってますし」


 そうですね。


「追いかけるか……おお! こんな時こそ集音能力よ!」


 俺は透明なてんこ盛り能力の集音能力を使った。


 おっ! 耳部分が光ってる感じする。


「オシャレじゃね?」


「あなたが好きそうな感じになってますね」


「だろだろ」


「で、オークはいましたか?」


「いたいた。ふがふが言ってる」


「方向も分かりますか?」


「分かりそう……南東だな」


「おめでとうございます。合ってますよ」


 当たり前のように、ツキさんには聞こえてるわけね。


「あいつら、めっちゃ喋るやん。井戸端会議でもしてんのか」


「索敵もできますか?」


「おお、せっかくなら使うか……いるな。おい、10体に増えてるぞ!」


 あ、気づいちゃった。


「どうしましたか?」


「索敵できるなら、集音能力使わなくてよかったな」


「その通りですが、使える事が分かって良かったではないですか。集音能力が使えれば盗み聞きもできますよ」


「やったー。沢山聞いちゃおー! ってならないから」


「本当ですか?」


 疑うな疑うな。


「人様のプライバシーを侵害するなんてことしませんよ」


「必要な時が来るかもしれませんよ」


「そんなんよっぽどの状況だろ。来ない事を祈るよ」


「では、そろそろオーク10体の所へ行きますか」


「そうだよ! のんびりし過ぎた!」


「ではまた次回」

 

レンズじゃないじゃん。っていうね。

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