表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/222

お薬コーナー

「あ、いないいない」


 良かった~。

 カマキリおじさんいなくなってたわ。


「では、待望のお薬見ましょうか」


「おう!」


 あらためて、見ると……

 異世界のお薬屋さんは俺の知ってる薬局とは違うな!


 お薬屋さんっていうより。酒屋さんみたい。

 なんせ、薬が瓶に入ってるから。


「ふお〜。端から見てもいい?」


「どうぞ」


 さてさて〜。

 異世界のお薬屋さんの第1商品な〜んだ!

 ……なんだコレ。

 

 目の前には山積みになっている、そこそこ大きい皮袋。

 持ってみるとぽちゃぽちゃ音がする。


 良い音~。

 液体だな。


「水ですね」


「水?」


「3リットル入りの水です」


「水売ってんだ」


「何、阿呆みたいな顔してるんですか。前の世界でも水は売っていたでしょう」


 そうか。確かに。


「皮の袋に入ってるんだな」


「ペットボトルがありませんからね」


「高くつくんじゃないか?」


 水を入れられる革袋って、革袋の方が高そう。


「リサイクルですよ」


「リサイクル?」


「基本的にこの世界では、飲み物や薬瓶など使用後に返します」


「返さなかったらどうするんだよ」


「返さない人もいるので、割高設定なのですよ。そして、袋や瓶を返せばギゼルも少し戻ってきます」


「へ〜」


 ビール瓶みたいな扱いだな。

 まぁ、勿体ないもんな。


「この水袋の隣の白い錠剤っぽいの何?」


 1cmくらいの丸い薬のようなものが、透明な瓶の中に1個だけ入っている。これは見本として置いてあるだけで、小さい紙袋でパッケージされた状態で売られていた。


「5個入りで30ギゼルだから、1個6ギゼルか」


「塩飴ですね。熱中症予防にセットで購入させようと隣に置いているのでしょう」


 どの世界でも考える事は一緒だな。


「同じ人型ですからね。体の構造は一緒です」


 人型て。まぁ、そりゃそうか。

 あ、しまったな。

 水袋をアイテムボックスの拡張用に買っておけば良かったけど、アイテムボックスにはホットトドッグが入ってる。さすがに潰れるよな。


「私のアイテムボックスに入れてもいいですよ」


 マジで?

 お前が俺の為に能力を使ってくれるなんて珍しいな。


「私の分のホットトドッグも入ってるので」


 ツキの分も買っておいて良かった。


「じゃあ買おう」


「色々あるな〜。でも入ってすぐの商品は、前の世界と似たようなのが多いな。容れ物が違うだけで」


「おおっ! ポーション売ってるー!

 6本セットとかあるぞ。

 あ! 12本セットもある。

 すんごい、沢山売ってるじゃん!

 どうやって、仕入れてるんだ?」


「冒険者ショップですから、大量仕入れができるのでしょう」


「作る人、大変だな。

 ……ちょっと待て。なんだコレ。

 ポーションだけで何種類あるんだよ」


「製造元が違います。ポーション屋も鎬を削っているのでしょう」


「ええ……1種類じゃないんだ。

 ……回復量100……回復量100……回復量100。

 全部、回復量100なんだな。

 どれ飲んでも一緒じゃないのか? 味か?」


「味も違いますが、実は回復薬には表示ルールがあるのですよ」


「なんだそれ」


「ポーションの回復限度表示は100までなのです」


「どういう事だ?」


「回復量が120の場合でも100までしか表示できないのです」


「120って表示すればいいじゃん」


「商売ですからね、横に120が置いてあれば商売敵は130にしてきますよね。

 130が横にあったら140にしたりしたわけですよ」


「ほうほう」


「そうなるとキリがないので、ポーションは表示100までと決まったそうです」


「別に上げてけばいいじゃん」


「300からはハイポーションになります」


「なるほど」


「さて、ここからが面白いですよ」


「なにが?」


「つまり、限度表示は100ですが、実際飲んでみると100以上のポーションがあるのです」


「え?」


「100のポーションを探せ! ではないですが。

 同じ価格帯でも効能が良いの悪いのあるのですよ」


「あ~、そういう事か」


「味もそうですが、飲んでみないと分からない物がありますからね。

 ちなみに、人によって合う合わないがあるので、一概にこれが良いってわけでもないらしいですし」


「なんか詳しいな」


「私に知らない事はありません」


「嘘つけ」


「はい、嘘です」


「え~、じゃあ試しに1本ずつ買ってくか。

 味の好みもあるしな。この間ツキが買っててくれたのがまだあるから、ないやつにしよ」


「これなんか、美味しそうですよ」


「ポーションに美味しそうも何もないと思ってたけど、味があるなら、そういうのもあるよな~」


「隣の棚はハイポーションです」


「おお! ハイな奴も欲しい~。

 ただ俺、今の体力いくつだろ」


【 401だよ~ 】


「じゃあ、ハイなやつもあっていいな。

 3本くらい買っていくか」


「3本でいいのですか?」


「他にも見たいしな」


「エクスポーションもありますよ」


「エクスッ……う~ん、俺にはまだ早いな。

 買うってよりは、まずは宝箱から取りたいな。って、宝箱とかあるのか?」


「ありますよ」


「あるんだ。本当ゲームみたいだな」


「そうかもしれませんね」


「ああ、こっちの棚はもう未知の世界だな。瓶の作りからして違うわ。お高い」


「こちらに毒消しがありますよ」


「毒消し! 見たい見たい。

 これもやっぱり種類あるのかな?」


「『ザコモンスターの毒なんてコレ1本。初心者向けのイチーゴ味』だそうです」


「毒消しがイチーゴ味なんて嫌だな。

 毒の強さに応じて毒消しがあるのか?」


「まぁ、それはそうでしょうね」


「『そこそこのモンスターの毒にはコレ! 危ないと思ったらすぐ飲もう!』だって」


「ザコモンスターの毒にも良いらしいですが、値段が高いのでザコモンスターの毒で使ったら損した気分になりますね」


「おい、見ろよ『猛毒消し』だって!」


「『すんごい強い毒を受けたらコレ飲んで! 死の淵から生還しよう』ですか…」


「待て待て『強い毒ではない場合は劇薬となりますので、ご使用の際には十分注意してください。命にかかわります』って、こんなんあるのか? 判断難しすぎるだろ」


「まぁ、毒にも薬にもなる典型ですね」


「これ見てたらキリないな」


「でも見たいのでしょう」


「見たい~」


「ではまた次回」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ