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冒険者ショップ

「いざ行かん! 冒険者ショップへ!」


「おー」


「とは言ったものの、冒険者ショップ行ったことあると思うけど、あんまり記憶ないな」


「前世の記憶が強いのかもしれませんね。もうひと月くらい寝ますか?」


「寝ないよ! 16歳のふた月を寝て過ごしただけでも勿体ないのに」


「いつでも言ってくださいね」


「遠慮しておきます」


「ではあらためて、いざ行かん! 冒険者ショップへ!」


「おー」


「ちょっと距離あるよな……」


「街の端にありますからね」


「あ! 瞬間移動とかできないかな?」


「できると思いますよ」


「マジで?!」


「今のレベルじゃ無理でしょうが」


「やっぱそうか〜。お前は? お前なら出来るんじゃないか?」


「できますよ」


「じゃあ、冒険者ショップへGO!」


「やりませんよ」


「なんで?!」


「自分で行く醍醐味は奪えません」


 奪っていいよ。


「それに俺行ったことあるんだろ。覚えてないけど」


「貴重な経験は積んでおいた方が良いですよ」


「俺、移動嫌いなんだよな~。なんで街の端にあるんだろうな」


「あなたのいた世界でも大きい店は郊外にあったでしょう」


 あー……そういう事ね。

 どこの世界も一緒だね。


「俺のいた世界は車があったけど、ここにはないだろ」


「無料馬車が出てます」


「……先に言えよ」


「聞かれなかったので」


「ツキさぁん。お願いしますよー」


「冒険者の人は基本歩いている人が多いようですよ」


「なんで?」


「体力勝負の仕事なのに、こういう所で鍛えないでどうするんですか」


 そうですね。


「どうしますか?」


 俺、移動嫌いなんだよな……。


  ◇◇


 3時間歩いて、冒険者ショップへ到着した。

 帰りの事を考えるとキツイ。


 俺、前の時は馬車乗って来てたわ。

 だからあんまり覚えてなかったんだな。


「やはり、体に刻まないと」


「もう忘れないよ……。

 それにしても冒険者ショップの周りは、小さい店はないな」


「あっても冒険者ショップにお客が流れて行きますからね」


「宿屋と飲食店が多いな」


「そうですね」


「今日泊まってく? 歩くのもう嫌なんだけど」


「よくそれで冒険者なんてやってますね」


「それとこれとは別なの」


「買い物して外食して泊まろうぜ」


「そんな余裕はありません。無駄遣いをしていたら、アイテムとか装備品が買えませんよ」


「ちぇ〜」


「いいから行きますよ」


  ◇


「おお、広いな〜」


 広い店内。明るい照明。高い天井……

 どこかで見た事があるような……


 うん、ホームセンターみたいだな。

 異世界ってこんな大きな建物あるイメージないんだけど。

 建てられるもんなんだな。

 なんか文明が進んでないイメージがあるからかな。


「魔法があるのだから、大概なんでもできるでしょう。土魔法とか駆使すれば、あなたのいた世界よりお手軽に建築できると思いますよ」


「ツキ様は神殿を秒で建てられますしね……」


「それほどでも……ありますね」


 う~ん、謙遜しらず。


「自動車、自転車、TV等は、そもそも発想が湧かないでしょうからさすがにありませんが」


「俺が作ったら億万長者だな」


「作れないくせによく言いましたね」


 うん。作り方なんて知らないからね。


「でも、アイデアの提供はできるな! ここの頭良い人にやってもらえば可能じゃないか」


「ああ、それは良いですね」


 異世界あるあるだろ。


「たまには異世界ないないを考えてくださいよ」


 頑張ります。


「それにしても何でも売ってるな。

 お、前にツキが言ってたホットトドッグあるぞ。食べるか?」


「後で良いですよ。先に買うものを見ましょう」


 そうでした。


「野菜とか売ってるんだけど」


 ホームセンターとスーパーと薬局が一緒に入ってる店のようだ。


「食べ物は今回は買わないからな。

 あ、たくあんぬ売ってる。フェスに買ってってやるか」


「言ったそばから食べ物買おうとしてますね」


「いいだろ別に。それにこれはお土産枠だし。

 それにしてもアイテムボックスあると腐る心配がないから本当に便利だよな」


「回復薬とか見に行きたいのでしょう」


 そうでした。


「あ、武器店。見てって良い?」


「どうぞ」


 ここはいいんだ。


「どうせ来ますし」


 あれ? お前って武器あったっけ?

 魔法を指でチュンッてやってたのは見たけど。


「ツキの武器ってどうしてたっけ?」


「私は石を飛ばしてました」


「は?」


「小石を飛ばしてました」


「武器もってないの?」


「必要としませんので」


「小石て」


「親指で弾けば、岩に穴が空くくらいの威力でしょうか」


 凄い凄~い。


「ちょ、待てよ」


「それやめてください」


 すみません。


「何してんの?」


「石飛ばしてんの」


 うるせー。


「聞かれたから答えただけのですが」


 ですよね。


「武器……買おうか」


「私はどちらでも良いですよ」


「少女が小石でモンスター倒してたらおかしいだろ」


「皆の前では飛ばしません」


「じゃあなんでいるんだよ」


「付添いです」


 うん、正解。


「ダガーとかにするか」


「いいですよ」


「どれがいいかな」


「持ちやすいのがいいですね」


「安物でいいよな」


「ひどい」


 小石使ってた奴が何言ってんだ。


「私に似合うダガーにしてください」


 お前に似合うダガー……?


「これかな?」


「安物じゃないですか」


「見た目は可愛いからいいだろ。性能なんかどうでもいいんだし」


「気持ちの問題ですよ」


「気持ちなんてないだろ」


「そういう事言っていいと思ってるんですか……」


 目が座ってきた。


「君、さっきからひどいじゃないか」


「え?」


「いたいけな少女の武器にこんな安物を勧めるなんて。

 武器をおろそかにしたらどんな目にあうか。君は考えた事があるのか」


 誰……?


「ではまた次回」

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