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謎の魔石

「いましたよ。何をしているのでしょう?」


 ライが荒野でしゃがんでいた。


「本当だ。お〜い! ライ〜〜!」


 ライがこちらに気づいて、立ち上がり手を振る。


 振り返す俺たち。

 3人とも振り返してるから、仲良し感がすごい。

 フェスとか振り返しなさそうなのに。


「何してるんだ〜? オークいた〜?」


「オークはいなかったんだけど〜。

 こっち〜! これ見て〜!」


 なんだろう?


 3人で顔を見合わせる。


 ライの方へ近づくと、足元にそこそこ大きい魔石がバラバラと落ちていた。20……30個くらいあるかな?


「どう思う〜?」


「どうしたんだコレ?」


「落ちてた〜」


 うん。見たままだな。


「どっかのパーティーが拾い忘れたとか?」


「それはないでしょう。魔石がないと討伐した証明になりませんし」


「まぁ、そうだよな」


「リリーがギルドに報告に行ってる〜」


「そうなの?」


「丁度そこで会ったから、結局一緒に探してたんだけど〜。コレだけ転がっててさ〜。周り見ても誰もいないし、人がいた気配もないから〜」


「なんでギルドに報告しにいったんだ?」


「オリ知らないの〜?」


「ギルドから渡されるマニュアル見てないのですか?」


「そういうのはツキが……」


「そうなんだ〜。ツキちゃん偉いね~」


 ライはツキが何歳だと思ってるんだろう。


「冒険者のものと思われる遺失物は、紛争回避の為、ギルドへの報告を必要とする。又、冒険者のものと思われるものを拾得する場合も紛争回避の為、ギルドへの報告を必要とする。尚、ギルドへの報告をせず生じた紛争については個人において解決することとする」


「正解〜。ツキちゃん凄いね~」


 パチパチパチ……

 ライとフェスが拍手する。


 絶対子供だと思ってるよな。


「報告せず触ると、後でトラブルになる可能性もあります。パーティーによっては無視して持って行ってしまうようですが、報告しておいた方が無難ですね」


「フェスまで知ってるんだ」


「オリは私の事を何だと思っているのですか」


「たくあんぬが大好きな魔法使い」


「正解です」


 合ってた。


「じゃあさ、ここはギルドが近いからいいけど遠い所とかだったらどうするんだよ」


「「持っていかない」」


 なるほど。


「報告したら貰ってっていいのか?」


「一旦ギルドへ預けます。一定期間持ち主が現れなければ拾得した人が貰えますよ」


「へ〜、貰えるならアリだな。でもさ、魔石なんか本当に持ち主かどうか分かんないじゃん。どうやって本当かどうか見分けるんだよ」


「知りません」「さ〜?」


「なるほど」


 そんな話しをしていたら、リリーが走って戻ってきた。


「おまたせ〜。報告行って来たよ〜!」


「よし! じゃあ、持って行こう〜」


「この魔石何個あるかな?!」


 リリーがウキウキしながら数えだす。


「………30、31、32個!

 ちょっと! 32個もあるよ!」


「多いですね」


「これ全部貰えたら凄くない?!」


「凄いな」


「みんなで分けようね~」


「俺たちはいいからな」


「なんで? 貰えばいいじゃない」


「ライとリリーが見つけたんだし。パーティーも違うしさ」


「え〜、そんな寂しいこというなよ〜」


 ライが捨てられた子犬のような顔をする。


「でもさ……」


「貰う」


 ツキが俺の袖をくいっと引っ張る。


「本当にいいのか?」


「あったり前でしょー!」


「ありがとう、じゃあ遠慮なく」


「山分けじゃ、山分けじゃー!」


「まだ貰えると決まったわけではありませんからね」


「そうだった!」


 リリーがテヘペロをしている。


 これぞテヘペロだ。


「魔石32だと嵩張るよね。誰か袋持ってる?」


「手分けしてと〜。ツキちゃんのは俺が持つよ〜」


 ライは本当にツキに甘いな。


「そういえばさ、フェスはアイテムボックスとかどんな感じ?」


 そもそもこの世界にアイテムボックスあるのか?

 この間、聞けば良かった。


「アイテムボックスですか? 持ってませんね」


「そうなんだ。なんかたくあんぬとか入れてそうだったけど」


「たくあんぬはアイテムではありません」


 そうだね。


「そういえばフェスから貰ったたくあんぬアイテムボックスに入れてたわ」


 しかもギッツギツに入れてるから、ちょっとは大きくなってるかも。


「食べるか〜?」


 お、ちょっとアイテムボックスに余裕生まれてるな。

 よしよし、また何かギツギツに入れよ。


「なんですかそれは?」


「前にフェスから貰ったたくあんぬだよ」


「いえ、そうではなく。今どこから出しました?」


「アイテムボックスから」


「そんなの見た事ありません」


 なにぃ!

 さっきアイテムボックスの話してたよな。


「え?」


「魔法ですか?」


「え?」


 アイテムボックスって何?


(アイテムボックスはアイテムボックスです。魔法ではありません)


「そうなの?!」


「魔法ですか。私も使いたいな……」


 やべ。

 ツキへの疑問、口に出しちゃった。


「やはり、オリはなかなか凄いですね」


「何々! オリの何か凄いの?」


「何もないところから、たくあんぬを出しました」


「良かったじゃん! フェスたくあんぬ好きだもんね!」


 いや、そうじゃない。


「はい、大好きです」


 うん、そうだね。


「え〜っと……」


 どうしよう。


(もう魔法ということにしておけば良いのでは?)


 それもそうか。


「フェスのために詰めておいたんだぜ!」


「ありがとうございます」


 フェスが嬉しそうにしているが、これフェスから貰ったのなんだけど。まぁ、いいか。


「あれ? なんでこんな話しになったんだっけ?」


「ではまた次回」

落としものがあったら、警察に届けましょう。

こちらの世界では3ヶ月したら、貰えるらしいですよ。

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