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神殿について

「行ったほうがいいとはポリポリ……

 ポリポリ思いますが……

 どっちでもいいんじゃポリポリ……

 ないですかね……ポリポリちょっと辛いですね……」


 たくあんぬを食べながら話すなよ。


「行儀悪い」


「ああっ、ツキさん! 失礼しました!

 お見苦しいところをお見せしてしまいました。

 お詫びにたくあんぬをどうぞ」


「ありがと。

 ポリポリ……辛い……」


「なんと可愛らしい……この様にたくあんぬを食すのが可愛らしい人はなかなかいませんよ」


 その褒め方はあまり嬉しくないのでは?


「ありがとう。

 ポリポリ……くせになる辛さ」


 嬉しいんだ。


「どっちでもいいんだ? なんか絶対行かなきゃなのかな~って思ってたけど、面倒くさそうだし行かないでおこう」


「魔法について、とか。

 魔法の使い方について、とか。

 色々教えてくださる人がいたり、魔法使いとの人脈が増えたりとかするくらいです」


「行かなきゃだろそれ」


「魔法の能力を伸ばしたい人は神殿に行ったほうが近道かと思いますが、面倒くさがりな人には向いてない場所かと思います」


 う~ん、そうか。

 俺にはツキがいるしな。


「オリはすでに冒険者なわけですし。長期的にみれば、魔法が使えるといいかもしれませんが、二のキラーラビットを追う者は、一キラーラビットをも得ず。という言葉がありますし。」


 二兎を追う者は一兎をも得ずね。

 この異世界にもそんなことわざあるもんだね。


「あのさ……神殿ってなんか……

 派閥とか陰謀とかある?」


 異世界テンプレ。

 神殿は危険がいっぱいパターンきちゃう?

 善人そうな人が悪人とか。


「オリは何を言っているのですか?

 そんな事あるわけないでしょう。神殿ですよ」


 まぁ、そうだよな。

 でもフェスが知らないだけかも知れないし。


「なんだかオリはビビッているようですが」


 ビビってねーし。


「神殿と言っても、学校のひとつだと思ってください。

 神殿教室といいますか」


「学校?」


「一般の子供たちも勉強を習いに6歳から学校に行きますよね? それの魔法使い版といいますか。

 魔法を使える適性が分かるのは、2歳から6歳。その為、6歳から神殿に通いだします。そして、神殿で一般的な勉強と魔法を習うわけです」


 ふむふむ。


「さて、ここで問題です」


「何?」


「ここまで聞いて、オリは何か引っかかりませんでしたか?」


「引っかかる? 陰謀とかないなら別に」


「気づきませんか?」


「なんだ?」


 フェスが哀れな人を見る目で俺を見ている。


「なんだよ」


「私の話を聞いていましたか?」


「聞いてたよ。学校なんだろ?

 この歳で学校行くのも面倒くさいよな。

 一般の学校は行ってるんだし」


 ちなみに成績は普通だった。

 子供の頃に記憶が蘇ってたら、優秀になれてただろうな~。


「それですよ」


「どれですよ」


 フェスが哀れな人を見る目で俺を見ている。


「は~……学校へ行った方がいいかもしれませんね。

 いいですか、16歳で6歳の子供たちと一緒に勉強することになるのですよ」


「あっ! そうだ! うわ~、それはしんどい」


「ただ、私も16歳から魔法が使える人など聞いた事もありませんし、どうなるか分かりませんが神殿に行ってみたらどうですか? オリの事なので別にどちらでもいいですが」


 おい。


「分かった、ありがとう。参考になったよ。ちなみにフェスが教えてくれたりなんかは……」


「しませんし、できません。魔法については門外不出です」


 まぁ、そうか。


「最後にさ、俺もそうだけどリリーとか神殿の事よく知らなんだけど、なんで? 魔法も教えてくれる学校ってんなら、別に知っててもよくないか?」


「それは……」


 それは?


「私も知りません」


 あっそ。


「もういいですか? 新作たくあんぬ食べたいので」


「はいはい」


 本当にたくあんぬ中毒だな。


  ◇


 どうしたらいいと思う?


「あなたの好きなようにしたら良いですよ」


 でも魔法ならツキが教えてくれるじゃん。


「そうですが、この世界の魔法について状況把握するには神殿に行った方がいいかもしれません」


 状況把握?


「この世界の人がどこまでの知識で魔法を使用しているのか細かい事は私にも分かりません」


 知らない事はないとか言ってただろ。


「嘘だと言いました」


 確かに。


「それに、異世界を楽しむにはそういうイベントもあった方が盛り上がりますし」


 でも冒険も早くしたいしな~。


「好きにしてください」


 でもせっかくだし行ってみるか!

 そうでもしなきゃ入れないだろうし。

 陰謀とかもないっていうし。

 でもどうしよう、なんだかんだいって色々巻き込まれたりしちゃったりして!


「楽しそうでなりよりです」


 よし! 善は急げだ! ……どこにあるんだ?


「フェス~」


 居間にいる、フェスに走って聞きにきた。


「なんですかポリポリ……一体」


「神殿ってどこ行けばいいの?」


「あ~ポリポリ、行くことにしたんですか?」


「ちょっと話しだけ聞いてこようと思って。

 ちなみにさ、お金ってかかるの? 授業料的な」


「一切かかりません。普通の学校と一緒です。神殿の方が教育もろもろ手厚いと聞いています」


「へ~」


「魔法を使える者は少ないですから、国にとっても財産です。魔法を使える者が国にもたらす効果は計り知れません」


「お~。じゃあフェスは凄いんだな~」


「たくあんぬ要りますか?」


「ありがとう」


 どっさり頂いてしまった。


「甘いのと辛いのとすっぱいのの3種類です」


「で、どこに行けばいいんだ?」


「気分が良いですから案内しましょう」


 あれで気分が良くなるのか。


「いつ行きますか?」


「じゃあ、善は急げで明日」


「では、たくあんぬ仕込んで行きます」


 なんで?


「ではまた次回」

ポリポリしすぎ。


誤字報告ありがとうございました。

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