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なんだか俺のギルド全員、人間を軽くやめ始めてるような気がする。

ポラリスのスキルを修正しました。

洞窟を出ると、そこは霧が深いエリアだった。

あちらこちらに崩れた城壁が見える。

「うっわ、思った以上にこわたんな場所じゃん……」

「こわたんって……怖いってことか?」

「まぁ、そんな感じ?」

そこへ敵が現れる。


【スカルプリースト レベル45】


「オオオォォォ!」

スカルプリーストは魔法を構える。

直後、その手の中で風が逆巻きだす。……エアロスラッシュだ。

「させっかよ!{ダーククラック}!」

俺はダーククラックを久々に出すと、

「オォ!?」

闇の手で、スカルプリーストはスタンした。

「{秘剣・オオイカズチ}!」

すかさずディアナの攻撃。

「{パワースラッシュ}!」

俺も追撃する。HPは低いようで、すでに瀕死だ。

「どーする?タイちゃん!ウチがトドメ刺していい?」

「あぁ、頼む」

するとディアナは、魔法を構える。

スカルプリーストがダーククラックを振りほどいた瞬間、

「{ヘヴンエクレール}!」

ディアナが空に向かって、雷の球を解き放つと……

直後に大量の雷が、周囲に降り注いだ。

「……う~、範囲攻撃かぁ」

スカルプリーストが倒れる。

「……あんま使いやすくないかな……これ」

「あぁ、そうだな……」

俺はよけるのに必死だった。

てか、今思えば盾構えとけばよかったんじゃないか?

「あ……タイちゃん、ごめん」

「ごめんじゃねぇわ!あらかじめ一回くらい使ってからにしてくれ!」

大剣を収め、端末を操作する。

「とりあえずこれは封印かなぁ……」

「……まぁ、近くに味方がいない場合なら使いどころあるんじゃねぇか?

 てか、俺今気付いた。スキル屋寄ってねぇわ」

「確か闇属性のスキル大した奴売ってなかったよ~?

 イベ後もどことな~く不憫だよね闇」

とはいえ今のままでも……

ピロリン!


新スキル【スラッシュダウン】を編み出しました

【スラッシュダウン】【シャドウレーザー】の合体スキル、

【パラライズソード】を編み出しました


「おっ来たか!」


スラッシュダウン 長剣 消費SP:35

【長剣で相手を切った後、剣閃で相手を跪かせる。長剣の最上位スキル。

 高確率でスタンが発動する。クールタイム:2分】


「ダーククラックあんのに、これ以上スタン必要?」

「まぁ外すとしたらダーククラックの方だろうな。

 編み出すスキルのイーブルカッターは今までと同じなら即死効果だし。

 でもパラライズソードは装備しとこう。

 麻痺が効けば、他の仲間の援護にもなるしな」

「仲間の事も考えてるとか、エッモ!」

いや、普通だ。

「とりあえずまだ奥に行けそうだな。行ってみるか?」

「もっち~!どんどんインしよ!」

ディアナが無理矢理テンションを上げているというのがはっきりわかる。

でも、いちいち咎めているのもよくない。

俺はディアナと共に、さらに廃城地帯の奥へと向かった。


ヘヴンエクレール 雷 消費SP:60

【雷球を炸裂させ、周囲に降り注がせる雷属性の最上位スキル。

 範囲が非常に広く、相手を高確率で麻痺にさせる。クールタイム:2分】


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「さて……泳ぎっますか」

ストレッチをするツバキ、その姿は競泳水着のような姿になっている。

「ほ、本当に……大丈夫ですかね……?」

「タイガさんの話が本当なら、きっと大丈夫だ。行こう、エル。ツバキさん」

そのまま海岸地帯の海に飛び込む。

「何だか不思議な感じですね……ゲームで泳ぐって」

「僕もそう思います。それに僕は、鎧を着て泳ぐなんて思いもしませんでした」

「うう……やっぱり不安です……!」

三者三様のリアクションを見せた後、ゆっくりと呼吸を整え……

3人は、潜り始めた。


……海洋地帯にやってきた。

そこは無数の泡のような場所があり、あちらこちらで水棲型のモンスターが泳ぐ。

どうやら喋れないが、目は開けても大丈夫なようだ。

口から少量の息を漏らしながら、すいすいと潜っていくツバキと、

多少不器用ながらも泳ぐエル、アレン。

凪のような時間が続く。

そこへ、サメが3体現れた。


【キラーシャーク レベル32】


武器を構える一行。

それを見たキラーシャークは、いきなり噛み砕こうとエルに向かって進む。

エルはそれを見てから、落ち着いて引きつけ、杖を振る。

派手に打ち返され、消滅するキラーシャーク。

アレンは別のキラーシャークを華麗に避け、斧を振り回す。

水中と言っても、特に素早さに影響はないようだ。

それどころか、立体的な動きが出来るため、天蓋砕きが使いやすい。

そしてアックスターンで、キラーシャークを消滅させる。

エルが親指を立てる。

そしてツバキも、キラーシャークにしがみつきながら、

肉薄した状態で旋風拳や、烈風脚を放つ。

あっという間にキラーシャークを消滅させてしまった。

だが、その様子を見ていた別のキラーシャークが3匹寄ってくる。

同じように噛みつこうとしてくるが、この3人の敵ではない。

エルの破壊力、アレンの機動力。

破壊力、機動力双方を兼ね備えたツバキ。

……しかし、3匹を倒した直後……

「ごぼっ……!」

ツバキが、大きく息を吐き出してしまった。

慌てる二人。と……

アレンが何かを発見し、そこへ泳ぎ出した。


ザバン!


「かはっけほっ……!けほっ!けほっ!」

そこだけ水がないように、球体の建物のような場所になっていた。

息ができる。どうやら海洋地帯の中に、このような場所があるようだ。

「大丈夫か?」

「はぁっ……はぁっ……ごめんなさい、心配かけましたね」

「いいってことよ」

しかし、あれほどの戦闘だけで酸素があっと言う間に足りなくなる。

ピロリン!


泡沫の休息

【海洋地帯にある、酸素がある泡。ここまでたどり着けば、酸素が回復していく】


空気があるということは、会話もできる。

座り込み、それぞれ呼吸を整える。

「やはり水得意ではないと、泳ぎながらの戦闘はきつそうですね」

「そうですね……アレンさんやエルさんは、あまり動かなくてもよさそうですが、

 装具の私は……どうしても極限まで近付かないといけないので……」

考え込むエルとアレン。

「なら……」


ザバン!


「はぁっはぁっはぁっ……」

エルとツバキがいる泡へ戻ってきたアレン。

「どうでした?」

「近くに、沈んでいる船を見つけました。

 名前は{英華の墓}おそらくダンジョンだと思います」

とりあえずやることを決めてから潜って、水中に晒される時間を短くする。

それがエルの考えだった。

水属性得意で泳ぎやすく、素早さの高いアレンなら、偵察は容易だ。

「お?早速行ってみっか?」

「そうですね。もしかしたらアイテムがあるかも知れませんし。

 アレンさん、案内してください」

「はい」

3人は泡を出ると、沈んだ船に向かって泳ぎ始めた。




「うわああぁあぁあぁぁあ!!」

一方こちらは火山地帯に来ていたリエータとポラリス。

何故ポラリスが絶叫しているのかというと……

「どうっ?ポラリスっ君!乗り心地っは……悪くないっとはっ思うっけどっ!」

リエータとポラリスが牛型の敵、マグマオックスに乗り、

リエータが炎の手綱で律しながら話している。

……どうやら、溶岩の上を進んでいるようだ。

「わ、悪いよリエータぁ!そ、そ、それに……」

ポラリスは、リエータの腰にガッチリとしがみついている。

「あ~、大丈夫っ大丈夫っ!女の子っ同士っだもんっね!」

「だからボクは男だってばぁ~~~!」


「ふぅ……炎の魔法って、色々使いどころがあるわね……」

手綱上にしていた炎を、手の中で握りつぶす。

「……で……」

振り返ると、そこには口から霊魂が出ているポラリス。

「ごめん、さすがにやばかった?」

こくこくとうなずく。

「ちょっと休む?」

こくこくとうなずく。


10分ほど洞窟の入り口で休んで、中に入る。

と言ってもこの洞窟に名前はない。

どうやら火山地帯は、無数の洞窟で成り立っているようだ。

「そういやポラリス君、新しくスキル覚えたんだよね?」

「うん。早速試してみたいね」

ポラリスのスキルは、



【ホーリーシールド】【アップトリップ】【サンライトキュア】

【ミルキーウェイ】【スパローキラー】【アローレイン】【アーマーピアサー】【タイムイーター】

【バーニングソウル】

《明鏡止水》《久遠の光》《クリティカル》


久遠の光 自動スキル

【光属性の威力が上昇する。代わりに闇属性で受けるダメージも増加。

 レベルアップで威力上昇値が増加。

 光属性でトドメをさした回数が、一定以上でレベルアップ】


「このアーマーピアサーが、試したいスキルなのね」

「そう。久遠の光は複合属性しか使わないからレベルアップ出来ないけど、

 やっぱり火力増加は魅力的だよね」

と、そこへ……

「グルオオオォォォ!」

巨大な岩の塊のような敵が現れた。


【ロックザウルス レベル55】


「結構レベル高いなぁ……いける?ポラリス君」

「うん。大丈夫。{タイムイーター}!」

久しぶりに装備したタイムイーターを、ロックザウルスに撃つ。

ロックザウルスは一瞬だけ動きを止める。

その『一瞬』があれば、リエータには十分だ。

「ふっ……!」

そのままロックザウルスの背後に向かって飛び……

「{スティンガー}!」

正確に走った赤い閃光が、突き穿つ。

しかし……

「グ……オオオォォォ!!」

「硬い……!うわっと!?」

激しく尻尾を振るロックザウルス。リエータはその尻尾をうまくあしらい、

「とっ……!」

すっと着地する。

「ポラリス君!」

「{アーマーピアサー}!」

弓を引き絞った位置で、矢が高速で回転し、高速で飛んでいく。

矢はロックザウルスの胸の部分を削り……

ロックザウルスの防御力がダウン。

「さすがポラリス君!じゃああたしは……」

背後で槍を高速で回転させるリエータ。

するとその槍は、徐々に赤い霧を纏い……

「{キルファング}!」

ものすごい勢いでロックザウルスの腹部を刺し抉った。

ドウン、という衝撃波と同時に、ロックザウルスを貫き……

岩の肌を、まるで泡でも割るかのように簡単に打ち砕いてしまった。

そしてロックザウルスは消滅した。

「リエータも、そんな技覚えてたんだね」

「うん。立ち向かう心が弱体化したから、それと変えたの。

 スキルレベルはある程度はあげていたけどね」

槍を納刀する。

ポラリスにはスヴァローグが、まるで生きているかのように、

生き生きと敵を攻撃しているようにも見えた。

「結構敵は強いみたいね。あんまりSP無駄遣いしないようにしよう。

 このあたりの鉱石とかも拾っておきたいしね」

「そうだね。……」

ポラリスがリエータの方をじっと見る。

「ん?」

「いや、何も。ただ……」

「ただ?」

しばらく押し黙った後、

「{やっぱり}タイガとリエータって似てるよねって」

「やっぱり?どういうこと?」

「……いや、違うの?タイガとリエータ、兄妹だと思ったんだけどさ」

それを聞くと、リエータは隠すこともなく、

「……いつから気付いてた?」

「そうだったんだね。やっぱり。

 そうだね……キミがタイガの事を、ずっと気にかけてた時と……

 やっぱり、雨宮大河さんの本名を言っていたことかな。

 メガネをかけた{タイガ}さんなんて、全国的にいるはず。

 雨宮大河さんに憧れている人が、同じ名前を付けている可能性だってあるしね」

「はぁ……やっぱりあれ裏目だったなぁ。反省しよ」

岩の割れ目から溶岩が流れる洞窟を、そのまま進む。

「でも、よくわかったね。一応隠してたのに」

「……ボクも、兄弟{だった}からさ」

「……ポラリス君?」

ポラリスは、遠い目をした。

「……ごめん」

「いや、もう過ぎた話だし、いいよ。とりあえずあのあたりに鉱石が見えるよ」

ポラリスの姿を気にしながら、リエータは鉱石に足を向けた。


アーマーピアサー 弓 消費SP:40

【高速で捻じれ、飛んでいく矢を射出する、弓の最上位スキル。

 相手の防御をある程度無視し、一定の確率で相手の防御力を下げる。

 威力が高いが、単発のため命中させづらい。クールタイム:1分半】


キルファング 槍 消費SP:40

【槍を高速で回転させ、生じた衝撃波を相手に射出する、槍の最上位スキル。

 威力が高く、槍と衝撃波で複数ヒットする。クールタイム:1分半】

こういうRPGは行ける場所が増えた時が一番楽しいです。

作者は無茶してやられてしまうことが結構多いですが。

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