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小規模(当社比)イベントこそ、参加者は集まるもんだ。

ディアナのスキル名を修正しました。

―――――――――――――――――――――――――――


【WOO第三回イベント】襲来!天神竜ゼウス 3【8月4日】


18 名も無きアーチャー


いよいよ今日が第三回イベントだね

みんな、準備は万端かな?


19 ナナシドラゴン


言われるまでもないさ

問題は今回のイベントがどんな感じになるのか、だけどね


20 名無しの冒険者


こっちのギルドも余裕だぜい

俺、このイベントが終わったら、結婚するんだ


21 光の使者ナナーシー


成功確率がマイナスを突き抜ける一言どうも


22 名無しの冒険者


かく言うアーチャー氏は大丈夫なん?


23 リエータ教信者


リエータたんの無双っぷりが見たいよぉハァハァ


24 大剣大好きっ娘


ウチちょっとした事情で昨日丸々参加できんでごめんね

ウチ下手したら援護に回るかも知れん


・・・


27 名も無きアーチャー


>>22 まぁ装備製作はひとつだけ間に合わなかったけどなんとでもなるね


>>23 無双っぷりが見れるかどうかはイベント次第なんだよね……

ボクとしてもリエータは頼りにしてるけど


>>24 ん~、まぁそこはタイガ次第かな

少なくともボクは援護に回るはず


28 ナナシドラゴン


とりあえずはイベントが始まれば僕たちはライバル同士

ともに切磋琢磨しよう

ではまたイベント会場で


29 光の使者ナナーシー


ナナシドラゴンさんお疲れ様です

こちらも負けませんぞ


30 名も無きアーチャー


ナナシドラゴンさんまた会場で

他のみんなも、上位目指してがんばろう!


31 名無しの冒険者


しゃー!


32 名無しの冒険者


アーチャー氏もがんばえ~


―――――――――――――――――――――――――――


ギルドホームにやってくると、そこにはすでにリエータがいた。

「よう、リエータ」

「あ、お兄ちゃ……タイ、ガ君」

油断するとすぐにお兄ちゃんと呼んでしまうリエータ。

「いや、二人きりの時は呼びやすい方でいい。ほかのみんなは?」

「ポラリス君とツバキちゃんはスキル屋、

 ディアナちゃんとエルちゃんとアレン君は、少しだけ戦闘してくるって」

そう言った後立ち上がる。

「あたしもスキル屋に行こうと思うんだけど、お兄ちゃんも来る?」

「あぁ、とりあえずめぼしいスキルがあればそれを買ってもいいだろうしな」


スキル屋に行くと、そこは黒山の人だかりだった。

普段はひとつだけの購入場所も、今日は3か所に増えてフル稼働している。

こちらに気付いたようで、ポラリスは俺に対し手を振った。

「こんにちは。タイガさん、リエータさん」

スキルの巻物を手にしながら、こちらへ笑顔を向けるツバキ。

「こんにちは。ツバキちゃん」

そして俺とリエータの顔を見比べる。


(改めて見てみると、本当に似てるなぁ……)


「どうした?」

「あ、いえ、何も」

ツバキが手にしているのは、雷属性の『エレキアーマー』だ。


エレキアーマー 雷 消費SP:20

【一定時間、雷を体中にほとばしらせる。

 近付いた相手に自動で雷属性の小ダメージを与え続ける。

 レベルMAXで{プラズマアーマー}に強化可能。クールタイム:2分】


「スリップダメージか……でもお前、枠は足りるか?」

「あっ……確かに、これ以上はきついかもしれませんね」


【旋風拳】【烈風脚】【ストンピング】

【アッパーブレイク】【スラッシュキック】

【オーバードライブ】【ヒールブリーズ】

《立ち向かう心》《無慈悲》《ハイテンション》


これがツバキの今のスキルだ。

回復は必須。

オーバードライブもメリットの方が大きすぎるので、この二つは外せない。

外すとしたら旋風拳だろうが……ここで無理にスキルを変える必要はない。

もちろん第一はツバキが装備したいスキルだが。

「とりあえず、あたしはこれで行こうと思う」

リエータが、スキルを見せてくれた。


【レッドドラグーン】【プロミネンス】【インフェルノ】

【ドラゴリベリオン】【スティンガー】【メテオドロップ】

【ドラグーンバイト】

《無慈悲》《ハイテンション》《不屈の闘志》

《赤き巨人の腕》《炎の息吹》


炎の息吹 自動スキル

【炎属性の威力が上昇する。代わりに水属性で受けるダメージも増加。

 レベルアップで威力上昇値が増加。

 炎属性でトドメをさした回数が、一定以上でレベルアップ】


なるほど、どれも一級品のスキル……

ん?

「スキル枠が12個もあるが……」

「あぁ、上級職のレベル7ボーナスで、スキル枠が二つ増えるんだよね。

 噂じゃMAXで合計5個増えるらしいよ?」

「そうなのか」

そういえば、俺もレベル7になっていた。

ここのところドタバタでステータスをロクに確認していない。

ステータス関係のインフォメーションが6個も溜まっていた。


ダークナイトのレベルが6になりました

スキル【ファントムソード】を取得しました


パワースラッシュのレベルが4になりました

消費SPが減少しました


パワースラッシュのレベルがMAXになりました

消費SPが減少しました

クールタイムが減少しました

攻撃力が上がりました


ダークネスビットのレベルが3になりました

クールタイムが減少しました


ソニックブレードのレベルが3になりました

真空刃が大きくなりました

消費SPが減少しました


ダークナイトのレベルが7になりました

職業、ダークナイト中に限りスキル枠が2個増えました

スキル【渾沌の闇】を取得しました


ファントムソード 長剣(闇) 消費SP:50

【ダークナイト専用スキル。

 闇を長剣に纏わせ、一定時間長剣の威力を上げ、闇属性を付与する。

 また全ての長剣スキルのダメージが、腕力と知力を足して計算した値になる。

 しかし発動中、一定数以上のダメージでスタン状態になり、

 発動後は一定時間、闇属性のスキル(複合含む)が使えなくなる。クールタイム:5分】


渾沌の闇 自動スキル

【闇属性の威力が大きく上昇する。代わりに他属性で受けるダメージも増加。

 レベルアップで威力上昇値が増加。

 闇属性でトドメをさした回数が、一定以上でレベルアップ】


どちらもなかなかいいスキルだ。

特にファントムソード。これでデストレイルのリスクを少しでも減らせる。


……で、なんでリエータとの一騎討ちの前に気付かない?


「炎の息吹と同じなら、渾沌の闇も複合スキルにも適合されるね」

「つまりそれとファントムソードを合わせれば……」

自然と笑顔がこぼれる。

「た、タイガ、怖い」

とりあえず、スキルを変えよう。


【シャドウレーザー】【ダークネスピット】【グラビティドーム】

【ブラックソウル】【ソニックブレード】

【パワースラッシュ】【ファントムソード】【デストレイル】

【ライフドロップ】【エイドウォーター】

《冥府神の加護》《渾沌の闇》


とはいえ、デストレイルはやはり必要だ。

ファントムソードのデメリット中に使える闇属性長剣技。

そう言ったスキルが、ひとつはあっても構わないはず。

そこへ……

「お、タイちゃん!リエっちゃん!」

ディアナもやってきた。

「ディアナちゃん!久しぶり!」

「本当ひさぶり!しばらく会えなくて寂しいかよだったかんね!タイちゃんも!」

「リエータはともかく俺とはおととい会ったばっかだろう」


シラ~~~…


「わ、悪かった。だからわかりやすくジト目しないでくれ。ポラリスも、ツバキも」

とりあえずディアナのスキルを確認。


【サンダーボルト】

【秘剣・オオイカズチ】【轟剣・フスイカズチ】【破剣・サクイカズチ】

【天地一閃】【パワーシールド】【不動の構え】

【ライフドロップ】【スプラッシュ】

《不屈の闘志》《明天の雷》


轟剣・フスイカズチ 大剣(雷) 消費SP:70

【ミカヅチ武者専用スキル。

 大剣に雷を落とし、一定時間威力と範囲を大幅に上昇させる。

 ただし、使っている間移動速度は遅くなる。クールタイム:3分】


破剣・サクイカズチ 大剣(雷) 消費SP:40

【ミカヅチ武者専用スキル。体中から雷を集め、

 振り下ろすと同時に敵を一刀のもと斬り捨てる。

 威力は高いが、使用までが長い。クールタイム:2分】


明天の雷 自動スキル

【雷属性の威力が上昇する。代わりに風属性で受けるダメージも増加。

 レベルアップで威力上昇値が増加。

 雷属性でトドメをさした回数が、一定以上でレベルアップ】


「そういや、ディアナのスキルちゃんと見たの初めてな気がするな」

「まー、第二回イベントの時もウチが教えただけだからね。

 とりあえず、ウチも戦闘に参加すればいいの?」

「あぁ、今のところそれで行こうと思ってるが……」

戦闘=俺、ディアナ、リエータ、ツバキ。

援護=ポラリス、エル、アレン。

最初のまま、変えずに行こうと考えている。

まず俺はギルドリーダーとして戦闘に参加しないのはまずい。

次にディアナ。多少素早さは不安だが、パワーシールドが援護に使いやすい。

リエータは言わずもがな、レベルが一番高い。

回復魔法がひとつもないのは気になるが……ナツキの事だ。

今回も期待に応えてくれるはず。

ツバキは素早さが高く、回避をうまくしてくれるはず。

この第三回イベントは、ダメージがそのままスコアになるので、

肉薄による火力を絞りだせるツバキは活躍してくれるはずだ。

レベルが多少低いのは気になるが、何とかなるはずだ。


スキル屋を出ると……

「あ、皆さん」

「す、スキルは大丈夫ですか?」

アレンとエルがいた。

「あぁ、もう大丈夫だ。待たせたなら悪かったな」

「全然大丈夫ですよ。さて、そろそろ行きましょうか」




町の中央の噴水の位置にやってくると……

すでに所狭しと、プレイヤーが集まっていた。

「さ、さっき調べてみたんですが、今回の参加ギルドは全部で50……

 小規模なイベントでは、あるんですが……参加者が多いですね……」

「すごいね。大小さまざまなギルドが集まってるわけなんだ」

と、その時だった。

「!?」

ディアナが、何かを感じ取り……

「バキッちゃん、口隠すの貸して!」

「で、ディアナさ……」

「いいから!」

「……は、はい」

ディアナはなぜか、ツバキの口を隠す布を……

「……お前、何やってんだ?」

自分の目の部分に巻いていた(よい子も悪い子も真似すんなよ!)

そしてエルとアレンの影にしゃがんで隠れる。

「あの、失礼します」

と、そこへ黒い甲冑を着た男がやってきた。

「ここに甲冑を着た大剣を背負った女の人がいるはずなんですが、知りませんか?」

甲冑を着た大剣を背負った女の人……?


うん、言われなくてもディアナ。

と、その時ギルドメッセージ。


ディアナ(DianaTaiken):一生のお願いだから!知らないって言って!!


「……?」

よくわからないが、俺たちは……

「それが……俺も見てないんすよ。お前はどうだ?リエータ」

「いや、あたしも見てないね……ツバキちゃんは?」

ツバキは黙って首を横に振る。それにつられるように、エルとアレンも『知らない』と。

「あぁもうまったく、こんな時期に{先生}は何をやっているのやら……

 興味のないこんなゲームをやってる僕の身にもなって欲しいなぁ……」

先生!?俺はびくっと体を動かした。

「あ~、いたいた。もうクロウさん。あんまりウロチョロしちゃダメですよ?

 もうすぐあたしたちの番なんですから。カインさんに怒られちゃいますよ?」

そこにやってきたのは黒い髪を後ろの低い位置でまとめた、

ロングコートを着た女の子。

「!?」

それを見たリエータは……

「あれ!?もしかして……エミリー?」

「ん?あ、そう言うキミは……リエータ!?」

手をつなぎ、喜び合う。

「知り合いか?」

「うん!この際だから紹介するね!あたしの友達のエミリー!」

「よろしくお願いします、タイガさん。噂は聞いていますよ」

エミリーと呼ばれた少女の背中には大剣。

さらに腰には長剣を携えている。

「にしてもリエータの言うとおりだったよ……光属性って難しいね」

「でしょ?意外と火力足りなくなるんだよね。ポラリス君も」

「痛いところ突いてくるなぁ二人がかりで……」

ポラリスは冷や汗を流していた。

「まぁ、イベントになればお互いライバル同士だもんね、がんばろっリエータ!」

「うん!負けないからね!」

リエータとエミリーは、こつんと拳を突き合わせた。

「……ほら、クロウさんも行きますよ!」

「むむむ……先生を見かけたらご一報くださいよ!」

二人は雑踏に消えていった。

『カインさん』とエミリーが言っていたので、あの二人は『黒き悪魔たち』だろう。

「……もういいぞ、ディアナ」

そしてディアナはエルとアレンの影から出てきて……

「ひいいいぃぃぃ……!」

腰が砕け、その場に手をついた。


……まさか、さっきのクロウと名乗る男に何かトラウマを……?

思った以上に長くなってしまい、今回で第三回イベントを始められませんでした……

次回こそ第三回イベント開幕です。

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