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イベントが近付いた時に限って、トラブルは起こりやすい。

あらかじめお断り。

今回風邪をひいてしまうキャラがいますが、

現在爆発的流行をしているコロナウイルスを想起させる気は一切ありません。

この展開はあらかじめ決まっていたものであることをどうかご理解いただければ……

翌日……

「よう、リエータ」

「あ、タイガ君……」

ログインした俺はギルドホームにホームワープすると、すでにリエータがいた。

「ごほっ……ごほっごほっ!」

「お、おい、大丈夫か?顔色も悪いけど」

「へ、平気……平気だから。そもそもVRじゃうつらない……」

そう言った矢先から、再度咳き込む。

「……」

俺はリエータの額を触った。

「わっ」

小さく声を上げるリエータ。……触られるのが嫌か?

「熱はないな。今日は無理せず休んでろ。イベントの前に風邪でも引いたら大変だろ?」

「……」

「いいな?」

「うん」

それだけを言うと、リエータはログアウトした。




「というわけなんだ」

俺はやってきた他のメンバーに、リエータの事を伝えた。

「早く治って欲しいね……イベントとか抜きにして」

「わ、わたし……おかゆ作ってあげたいです……」

しかし、リエータがもし、風邪が治らなかったら……

いや、心配していると本当にそうなりかねない。

今は何も考えずにおくか。

「……」

「……?」

俺はポラリスの視線が気になった。

「ポラリス、エルの顔に何かついてるのか?」

「え?……!?」

何故かポラリスは顔を真っ赤にする。

「ぽ、ポラリスさん……や、やっぱり、うさ耳は変ですか……!?」

「そそそ、そんなことないよ」

珍しくドギマギするポラリス。

「……リア充二人目~」

本来ならこのディアナの言葉に反論するところを……

「そそそ、そんなわけないだろディアナ~~~!」

バタバタと、腕を振り回して怒るポラリス。……かわいい。

「え?まだ何にも言ってないんだけど……」

「そうですか……ポラリスさんは、エルが好みと……」

「ポラリスさん……お幸せにです」

発言が発言を呼び、憶測が憶測を呼び、ポラリスに追撃。

俺は場を引き締めるために咳払い。

「ポラリスがどう思ってるかはさておいて、とりあえず、イベントまであと4日だ。

 そこで今日からは、全員の装備やスキルを見直ししたいと思う」

俺はステータスウインドウを開いた。


タイガ レベル35

得意武器:長剣 得意属性:闇 サブ属性:水

職業:ダークナイト(7/15)


HP:245

SP:220+50


腕力:50+20(+20) 知力:70+10 器用さ:40+20(+10)

素早さ:36 体力:18+20(+20) 精神:10+20(+10)


武器:邪剣アジ・ダハーカ【腕力器用さ+20】

サブ武器1:シェルスピア(槍)

サブ武器2:飛刃オーキュペテー

防具:魔鎧テュポーン(超覚醒済)【体力と精神+20 SP+50 世界竜の逆鱗】

盾:皮の盾(破損中)

アクセサリ1:砂塵のお守り【知力+10目潰し無効】

アクセサリ2:なし


ポラリス レベル35

得意武器:弓 得意属性:光 サブ属性:炎

職業:トリックスター(7/15)


HP:230

SP:180


腕力:1 知力:10+15(+10) 器用さ:107+35(+30)

素早さ:1+15(+30) 体力:100 精神:5+20(+10)


武器:神弓アマツミカボシ【器用さ+20、知力+15】

防具:天衣フレスベルグ【器用さ素早さ+15 命中ダウン無効】

腕:(装備不可)

アクセサリ1:毒蛇のマフラー【精神+20 瘴気毒以外の毒無効】

アクセサリ2:赤サンゴの腕輪【挑発効果が発動、被ダメージ5%ダウン】


ディアナ レベル35

得意武器:大剣 得意属性:雷 サブ属性:水

職業:ミカヅチ武者(7/15)


HP:305

SP:240


腕力:51+20(+20) 知力:51(+10) 器用さ:21

素早さ:31 体力:46+30(+20) 精神:21+10(+30)


武器:冥大剣アヌビス【腕力体力+20】

防具:イクサバアーマー【体力、精神+10雷属性得意以外雷耐性が20%ダウン】

盾:(装備不可)

アクセサリ1:戦いの法螺貝【挑発効果が発動 クールタイム5%短縮】

アクセサリ2:瞑想の数珠【バッドステータスにかかり辛くなる】


エル レベル30

得意武器:杖 得意属性:水 サブ属性:風

職業:アクアメイガス(5/15)


HP:230

SP:170


腕力:196(+10) 知力:1+20(+30) 器用さ:1

素早さ:1+20(+10) 体力:1(+10) 精神:1(+20)


武器:コーラルロッド【水属性スキル発動時にのみ消費SP2割減】

防具:月輪衣アルテミス【知力素早さ+20、光属性ダメージを一定確率で半減】

腕:カニのコウラ

アクセサリ1:カボチャハット【スキル枠1個増加 身体異常弱点】

アクセサリ2:なし


アレン レベル32

得意武器:斧 得意属性:水 サブ属性:炎

職業:バイキング(6/15)


HP:170

SP:135


腕力:51+15(+20) 知力:11 器用さ:1-10(+10)

素早さ:151 体力:1(+20) 精神:1+35(+10)


武器:海神斧ポセイドン【腕力精神+15 水属性のクールタイム20%短縮】

防具:オールプレート【器用さ-10】

腕:(装備不可)

アクセサリ1:星の砂【精神+20精神的状態異常に若干強くなる】

アクセサリ2:なし


リエータ レベル51

得意武器:槍 得意属性:炎 サブ属性:風

職業:ドラゴンライダー(14/15)


HP:325

SP:270


腕力:85+30(+20) 知力:65+30 器用さ:30+20

素早さ:65+40 体力:65+20(+20) 精神:35+20(+20)


武器:竜槍スヴァローグ(超覚醒済)【腕力知力+15 素早さ+10 竜神降臨】

サブ武器1:守人の斧【体力+20 斧を使った攻撃の命中ダウン】

サブ武器2:魔導銃ホルス

防具:ベロボーグメイル【器用さ+20 素早さ+10】

腕:(装備不可)

アクセサリ1:山紫水明の指輪【腕力知力+15 睡眠弱点化】

アクセサリ2:星屑のパレオ【素早さ精神+20】


ツバキ レベル28

得意武器:装具 得意属性:風 サブ属性:雷

職業:ツムジニンジャ(4/15)


HP:200

SP:150


腕力:56+20(+10) 知力:21+20 器用さ:1+20(+10)

素早さ:66+20(+30) 体力:21(+10) 精神:11(+10)


武器:練気装具アテナ【腕力知力+20】

防具:獣装束ライラプス【器用さ素早さ+20】

腕:(装備不可)

アクセサリ1:なし

アクセサリ2:なし




確認した後、ディグの武具屋にやってきた。

「なるほど。つまり……これを全部作りゃいいんじゃね?」

俺が提示したのは、盾と、ツバキに合うアクセサリ。

そして今回のイベントに関係ないが、エル用の新しい盾と、混乱防止のアクセサリ。

アレン用のSPを増やすアクセサリだ。

「お願いできますか?ディグさん」

「はっはっは、ワシを誰だと思っておる?ディグじゃぞ!

 ……まぁ、素材はもらうがの」

まず俺の盾は、前に提示してもらったクリスタルの盾が一番都合がいい。

理由?重い盾は体力を使いそうだからだ。リアルな方の。

しかしブリジンバードのトサカがやはり1個足りない。

まぁこれはリアルラックとの勝負だ。

次にツバキに合うアクセサリは……ツバキに選んでもらおう。

そしてエル用の新しい盾、混乱防止のアクセサリ。

「で、でも……どうしてわたしに混乱防止が必要なんですか……?」

「あ~、考えてもみてくれ。お前腕力200近いんだぞ?

 もしお前が混乱して、デストロイヤー乗せた攻撃を俺たちに使ってみろ」

「……」

考えるアレン。


腕力196+デストロイヤーレベル2で威力1.5倍+スマッシュ=


「10タイガくらいは消し飛びそうですね」

「なんの単位だよそれ。それに結構HP増えてるからせめて7タイガくらいにしろ」

「そういう事じゃったら……」


黙考の羽飾り 製作費:3000マナ

【鳥型の魔物の羽を使ったお守り。混乱を無効化する代わりに、

 炎属性得意以外は炎属性の被ダメージが10%増加】

デザートイーグルの羽:3/3 ブリジンバードの羽:10/10

エアロバードの羽:10/10


ちょうど作れそうだ。

「うん。リスクは減らした方がいいんじゃないかな。

 エルは水得意だから、炎のダメージが増えても何とかなりそうだしね」

「わぁ……ありがとうございます!」

エルは早速黙考の羽飾りを作ってもらい、肩に羽飾りを付けた。

「次にアレン用に、SPを増やせる素材が欲しいんですが……」

「残念じゃが……10や20増やせるものなら作れるが……」


エーテル結晶 製作費:7000マナ

【MPを回復させるエーテルを結晶化し、アクセサリに改造したもの。SPが70上がる】

ストーンゴーレムの核:1/1 レッドエレメントのコア:1/3

ブルーエレメントのコア:2/3 エーテル鉱脈石:3/8


「アイテムが足りないか……エーテル鉱脈石ってどこにあるんだ?」

全員に聞いたが、『さぁ?』というリアクション。

となると、この鉱脈石を掘ったのは1人、リエータだ。

でもあいつ今いないからな……仕方ない。別のアイテムを作ろう。

「そもそも僕援護班側なら、今必要ないですしね」

「それもそうだな」

一方ツバキは、まだ悩んでいる様子。

「何で悩んでんだ?」

「あ、いえ……HPを底上げしようか、SPを底上げしようか、どちらにしようかなと……」

「お前は割と燃費が悪いし、SPの方がいいんじゃないか?

 旋風拳とか、多分レベルMAXになっても消費SP20とかになるだろうしな」

となると……やはりエーテル結晶を作るべきか。

「でも、エーテル鉱脈石がどこにある以上わからない以上……どうするか」

「とりあえず、そのエーテル鉱脈石以外の素材を集めればいいんじゃないかな?」

「おし、やってみるか。手が足りる奴は、ブリジンバードのトサカ探しを……」

と、言おうとした時だった。

「お?集めに行かんでも、もう足りとるではないか」

「!?」

……確認してみる。


クリスタルの盾 製作費:5800マナ

【見た目の割に軽い、クリスタルを多く使った盾。

 ごくまれに回復、補助以外の魔法を相手に跳ね返す】

ライトクリスタル:31/8 ブルーエレメントの氷柱:6/4

ブリジンバードのトサカ:2/2


「どういうことなんですかこれ」

「……ど、どういうこと……と言われても……」

さっき来たときは確かにトサカが足りなかったはずだ。

だが、今見たところ確かに2個ある。

顔を見合わせる俺とポラリス。

「まさか」

一応確認してみた。


……やっぱり。


タイガ(Tiger):お前、今日は休めって言っただろ!?


俺はギルドメッセージを主にリエータに対して送った。

しかし、リエータからの返事はない。

それどころか……

「ちょっタイちゃん!ポラっちゃん!」

ディアナの声に振り返り、アイテムを確認してみると、エーテル鉱脈石も2個増えている。

確認している間に、3個目。合計6個目だ……!

「あいつ……!」

フレンドワープを試みるが、ダンジョンの中にいるリエータには発動できない。

「どうします!?タイガさん!」

「どうしますって言われても……」

そしてエーテル鉱脈石が8個になった。

「……あいつ……!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「……ごほっ!ごほっ……ごほっ……!」

咳をしながら、ピッケルを振り回すリエータ。

頬はほんのりと赤い。……どうやら熱があるようだ……

「これ……現実の体調とリンク……しちゃうんだね……ごほっごほっ!」

それでも、リエータはピッケルを振り続ける。

「よし……これで……8個目……!」

その時だ。

「グオオオォォォ!」

「!?」

背後から巨大なゴブリン……キングゴブリンが現れ……


「{ジンライ}!」


蛇腹剣が閃いたと思うと、キングゴブリンは消滅していた。

そして、リエータもその場に倒れ伏していた。

「1人でこんな僻地の洞窟に入っていくのが見えたからついてきてみれば……」

アキラが、リエータの首筋に手を伸ばす……

「ひどい熱だ。ということは現実のリエータも……」

アキラはリエータを担ぐと、洞窟を抜け走りだした。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


……その日はとりあえずブルーエレメントのコアを集めるだけ集め、解散となった。

まぁ……


「ごっめ~ん!ウチ今日急用があるんだった!」


と、ディアナも先に抜けたんだが。

現実世界に戻り、時計を見ると17時30分。

「まずい、ナツキにまたどやされちまう……!」

俺は部屋から出る。そこで違和感。

「……?」

なんだ?

ナツキの部屋が、妙に気になった。

俺はナツキの部屋のドアノブを回そうと手を……


ドスン!


「!?」

部屋の中から、何か震動が……

俺は大急ぎでドアを開けると……

「!?」

そこには、顔を真っ赤にして倒れているナツキの姿が……

「な……ナツキ!」

次回から長編。

その後第三回イベントとなります。

第三回イベント自体はそれほど長くならない見通し。


また少しずつですが過去話の加筆、修正も行っています。

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