思い出す勇者様
前回投稿から頑張っております。つたない文字ですが、ご指摘程よろしくお願いします。
僕の名前は波野翔梧、享年15歳、現在転生中の元高校一年である。
何がなんでこうなってしまったか?話はそう長くはないので聞いてほしい。
高校生活初日、初登校の日。
今日から始まる新生活に、僕は並々ならぬ決意を持っていた。
(この日を境に、僕は変わるのだと。)
そう、僕は調子に乗っていた。
漫画なんかだと、だいたい高校生位が、メインじゃないか、僕が主人公として華開くそう思ってたんだ。
ここまでの話なら、たんなる痛々しい高校生の誕生だが、そこからが少し違っていた。
登校時間には余裕があったので、ちょっと路地裏を回ってみようと道を外れてみる事にした。
そこには、どう見ても不良の男が三人が、女の子一人をとり囲んでいた、どうも、話し掛けたのに無視されたらしい、塀に追い詰められているのに、女の子の方は無視を続けている。
その態度に不良男は怒りMAXに、コレはどう見ても不味い。
人を呼ぶにしても周りには誰もいない、僕しかいない。
とうとう、しびれを切らした男が、その子に詰め寄ろうと一歩踏み込んだその瞬間僕は、その子と男の間に割って入っていた。
「なんだてめえは!」
(あぁ、聞いたことあるやつだぁ)
「コノコ、コマッテマス、ソノヘンニ、シトイテクダサイ」
(なんで、カタコト!自分でもビックリだ)
そんな僕の様子を見て、怒りMAX不良の後ろから、
「ビビってんねー。怖いんだったら向こうに行っててもいいんだよ♪」
完全になめられている。
ガクガク、ブルブル震えているひょろちびが一匹、逆の立場なら僕も笑う。
相手は三人に対して、自分は一人。
怖い…………でも、ここは引くつもりはない。
女の子は、少し驚いた様子で、僕を見ていた。
よろしければ、逃げて助けを呼んでいただけませんか?とは言えないよね。
「あっ」
「えっ」
彼女との会話はそこまでだった。
彼女の声で振り返ると、黒く大きな何かに飲み込まれた。以上です。
(お分かり頂けましたかな?
最後どうなったのか?
僕が知りたいよ!ああ、殺されたんだよね!?よく解らない何かにね!………………とにかく、落ち着こう。)
どうにか頭を落ち着かせて、辺りを確認してみた。
景色はさして変わらない、暗いところから明るくなったのみ、目の前には『少々お待ちください』の張り紙が浮いている、コレはこれで驚かなくてはいけないのだけれども、何でかな?なんか何回も味わったようなこの感覚?なんかモヤモヤするな。
しばし待っていると、頭上から光が差し込んできた。
そこから、降りて来るものと、頭上を見ていると、
「お待たせしてしまい、大変申し訳ありません。」
あの張り紙が大きくなり、扉となって、入ってきたのは、一人の女の人だった、のだけども。
「驚かれたと思います。私はあなた様のいた世界の管理者セオルと申します。」
身長は俺よりちょい高めだけど、全体的にほんわかした印象ではある、服も派手すぎず地味過ぎずといった感じかな、だけど髪の色は赤みがかってて短めで、目は若干垂れ目で綺麗な青色をしていた。
ってか、今はそれよりも。
「そっちかい!」
「(ビクッ)ど、どちらでしょうか?」
管理者を名乗るその人は、困惑している様子ではあるが、俺は気にせずに、疑問をぶつける。
「上のあの光はなんだ?」
「?、シーリングライトの事ですか、別に珍しいものではないハズなのですが?」
「ライト!?」
「はい!その通りでございます、更にこのリモコンで消灯も思いのままですよ。」
ピッ、スゥーー。
マジで単なるライトだった。
「では改めまして、管理者のセオルと申します、波野翔梧さん。」
「はい。ん?、何で僕の名前を知っているのですか?」
「えっ?だって……あっ!まだ、初対面でしたね、波野さんとは、いやぁぁ失礼しました。」
そういってセオルと名のる女性は、やや間をとって説明してくれた。
「では、翔梧さん、この度は本当に申し訳ありませんでした。」
そういうとセオルは、深々と頭を下げる。
事がことなだけに、このセオルさんも本当に申し訳なく思ってくれているのであろう。
「えっと、とりあえず状況を説明してもらえますか?」
「はい、わかりました。では、お話いたします。少々長くなりますが、よろしいでしょうか?」
「はい、よろしくお願いします。」
先ずそのセオルさんが語ってくれたのは、この世界についてだった。
「この世界は、管理世界通称オリジンと言い、その名の通り様々な世界の管理をしている世界なのです。」
「世界を管理?」
「余り難しく考えなくても、大丈夫ですよ。本当にそのまんまなのですから。」
「はぁ?」
セオルさんは続けて説明してくれた。
「私たち管理者は、様々に派生した世界を、管理及び監視をしています。その他にも、必要に応じて様々な雑用的な事も行っています。」
「なんか神様みたいなのかな?と思ったんだけど、雑用って主に何をしているのですか?」
「はい、正に神様みたいなことですね、干渉できる範囲内ではありますが、世界が存続する為に色々とですね頑張っております。」
得意気に話してくれるのではあるが、何でだろう懐かしい?感覚。……?
「とまあ、こんな感じなのですが…………どうかなさいましたか?」
「えっ?」
「お疲れになられたのなら、ここで一息いれましょう、お茶を御用意いたしますね。」
そういってセオルさんは、お茶を取りに一度部屋から出ていったが、あっという間に帰ってきた、はやないか?
「お茶ありがとうございます、すいません、気を使って頂いて、お茶とても、美味しかったです」
「お口に合って良かったです。」
まさか、こんなところで緑茶が飲めるとは想わなかった。
「彼らは、私たちの間では、イレギュラーと言っています。」
「イレギュラー?」
「はい。彼らは本来、その世界には存在しません、私たち管理者の役目の1つとしてそれの廃除があります。」
「それはそんなに危険なものなの?まあ、殺された僕が言うのも、なんか変だけど、」
「過去の例なのですが、その世界の住民達を根絶やしにしたり、その世界と別の世界同士を、無理やりぶつけ、消滅させてたりと、管理者としては放っては置けないのです。」
スケールの大きさにビックリだが、あれが、そんなに恐ろしい存在だったなんて。というか、
「もしかしてセオル様は、それを廃除するお役目の途中で、私がしゃしやり出てきてしまった訳ですな。」
自分が勝手に巻き込まれるパターン。
これでは、セオル様の責任ではない、自業自得ではないか、なんと恥ずかしい事か。
「いえ、翔梧さん。実はあの時は、全く違いまして、先にも申しました通り、私事つまり、私用であの世界には行っておりまして、あの不良の方がイレギュラーだったとは、翔梧さんが襲われるまで私、気がつきませんでした。本当にすいません。」
セオルがまた、頭を下げてくるので、僕は止めて、話を進めた。
「私用ってことだけど、管理者の私用であの時間帯の、あの場所に、そんなに大事な用事があったんだよね、セオル様。」
「はい。ございました。とても、大事なことです。」
「そっか。…………うん、なら仕方ないね。」
「お聞きにならないのですか?」
「うん。聞かない。セオル様がそんなに大事なようならば、それでいいやって、そう思えたから、だからもうおしまい。」
美人にこんな顔されて、平気で罵倒出来る人がいたら、出てきてほしい、ブッ飛ばすから。
「それにセオルは、今まで頑張って来たのだから僕がこれ以上追及するのは、僕が気に食わないだから、おしまいね。」
これ以上は、意味がない。
翔梧は、今まで平凡に生きてきたが、誰のおかげで生きてこれたのか、それは分かっているつもりである、色々な人に生かされてきた短い人生それなりに楽しかったと、そこまで来て、ようやく気がついた、自分が何回目なのかを。
「セオル、久しぶり元気だった?」
「ショウゴ様!」
セオルは抱きついて、泣いた。
「長かったです、とてもとても長かったです、もう会えないんじゃないかと、何度も何度も………その為に私は頑張ったんですからね」
「うん、わかってるよ、お疲れ様、よく頑張ったね、セオル。」
ショウゴの胸のなかで、セオルは笑った。
今までの苦労が報われた瞬間をかみしめていた。 続く




