3話目 事情聴取は速めに終わらせないとハプニングが起こる。
ここは部屋の中、机が一つ、目の前に女性が一人、周りは黒く殺風景な場所。この部屋が他にもいくつかあった。
ナナミ 「私の名前は七海、ここの交番に勤めているものです。あなたの名前を聞かせてください」
ネイオン 「和枠寧穏です」
ネイオン 今俺は取り調べを受けている。ナナミさんは見た感じ20歳ぐらい。可愛い。
ネイオン これは前回の続き。18歳未満参加禁止クイズ大会に俺14歳が参加し、ファイナルステージまでいき勝利したのにルール破りで不戦敗。その時、会場にいた正義感の強い人が俺を警察に通報。現在は大会近くの交番で事情聴取を受けていた。
ナナミ 「フゥ~(つかれたぁ~)」
ネイオン 「なにかあったんですか?」
ナナミ 「いえちょっとネイオン君の前にも事情聴取しててね。ちょっと疲れちゃっただけなの」
ナナミ 「でも大丈夫事情聴取って言っても、ネイオン君は別に大きなこともしていないみたいだしすぐ終わるよ。ただ書類とか少しかくだけだから」
ネイオン フー。良かったぁ。最初に警察が来たときはビックリしたけど、そうだよね。14歳が18歳以上限定の大会出ただけで普通そんな大きなことにはならないよね。
??? 「おい新人。まだそう決めつけるのは速いぜ」
部屋のドアが開かれそこには年配者のような黒いヒゲを生やした50歳ぐらいのおじさんが立っていた。
ナナミ 「高郷警視庁!また遊びにいらっしゃっていたのですか」
コウゴウ 「まぁな。それよりこいつだ。話は聞いている。新人この話どこか引っかからないか?」
ナナミ 「え!どこも引っかからないですけど」
コウゴウ 「はぁ~若いだけあってまだまだだな~」
ナナミ 「すみません」
コウゴウ 「こいつは14歳にもかかわらず18未満参加禁止大会へ出場した。まずは、ここでだ、おかしいと思わないか?普通はポスターかなんかで気づくはずだしこんな子供だ、見れば18歳以下だなんてすぐにわかるだろ?つまりこいつは何らかの方法を使って意図的に大会へ出場したんだ」
ナナミ 「確かにそうですね」
コウゴウ 「それにおかしな点がもう一つある。こいつは18歳以上の人が出場する大会で14歳なのに一度は優勝している。おかしいとは思わないか?そう!こいつは何らかの方法で大会の問題を盗み予め答えを知っていたんだ。だが、この後大会司会者がこいつの年齢を指摘し思わぬハプニングで不戦敗」
コウゴウ 「こういうことだ」
ナナミ 「なるほど。流石警視庁!ということは....」
コウゴウ 『まだそいつには裏がある❢』
ネイオン 「いや、ずっと黙って聞いてたけどちょっとまてェェェェェェェェェェェェェェェェ」
ネイオン 「誤解ですよ!俺にそんな企みありません!普通に優勝したかっただけです」
コウゴウ 「どうだか」
ネイオン なんだこの人。ありもしないこと言って話をややこしくしやがった。
「ドッンッッ!!」急にドアの向こうから男が部屋の中へ入ってきてコウゴウの首の裏側を腕で殴った。
ナナミ 「コウゴウさん!!」
ネイオン 「ッッ!!」
急に入ってきた男の手には拳銃があった。それをネイオンの頭へ向けた。
後から別の警察も入ってきた。
警察 「まてー!」
謎の男 「動くな!!動けばこいつの頭は吹っ飛ぶ!」
ネイオン ん?え?よく見たらこいつ検察と同じ服着てるな。というかこいつ俺とそう歳離れてないんじゃないの!?
コウゴウ 「チッ!よくもやったなガキー、ん?」
コウゴウは喋りながら腰の拳銃を探していた。
こうごう 「あッ、なんだ!」
ナナミ 「キャーー!!コウゴウ警視庁裸ですーーー!!!!」
コウゴウ 「いや!パンツは履いてる!」
ナナミ 「そういう問題じゃありません!」
ネイオン まさかこいつあの警察の服をあの一瞬で奪いあの一瞬で着たわけじゃないよな?すごすぎだろ!人間技超えてるだろ!
謎の男 「俺はここを出る。人質としてついてこい!」
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謎の男とネイオンは警察署を出て走っている。空は暗く夜だった。
謎の男 「先ほどは強いい方をして済まない。もし言うことを聞いてくれなければどうしようと思って強いい方をした」
ネイオン 「え、え~と,,,,」
謎の男 「済まない。名乗り忘れていたな。私は真裏、訳あって警察に捕まったものだ。大丈夫、君のことは私が安全な場所まで逃げれたら返してあげるつもりだ。」
ネイオン あれ?この人、人の頭に余裕で拳銃突き付けてくる人だからてっきり怖い人なのかと思ってたけど案外そうでもないのかな?
ネイオン 「俺はネイオンです」
シンリ 「敬語はやめないか?お互い歳も近そうだし」
ネイオン 「はい」
ネイオン 俺のことを人質にして警察から逃げる人と気軽に喋るとかおかしいだろぉ。ていうかどうしよう。俺どこまで連れてかれるんだろう?
「こら~!!」、「まて~!!」、「とまれ~!!」、
ネイオン うおー警察がこっちへ来る。さっきより警察の数増えてない?う~ん別に俺は何か悪いことしたわけでもないし俺的にはこのまま警察に捕まったほうがいいんだよな~
シンリ 「分かれ道だ。右へ行こう」
ネイオン よし!分かれ道だ。こいつが右へ行った瞬間に左へ行ってやる。フッこれでお前ともおさらばだ!せいぜいあがくだけあがいて牢屋の中で俺を人質にしたことを反省するんだな!
シンリが右へ行った。
ネイオン よし!今だ!!!!
ネイオンは上手く左へ行きシンリと離れることができた。
ネイオン よし。後は警察と合流す....
「パッキュウゥゥンー!!」
ネイオン 「え?」
警察 「相手は拳銃持ちだ!容赦なく打てー!!」
ネイオン 「エェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ」
「パッキュウゥゥンー!!」、「パッキュウゥゥンー!!」、「パッキュウゥゥンー!!!」
ネイオン 「ちょ..ちょっと待ってェェェェェ!!味方、俺味方!!!!」
「こっちだ!」右の家の屋根の方から声が聞こえてきた。
シンリ 「こっちへくるんだ。速く!」
ネイオン 「....]
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シンリ 「どうやらお前のおかげで警察をまくことができたみたいだ。ありがとう」
ネイオン 言葉が出ない。
シンリ 「ここまで来たんだ。もう自由にしてもらっていいぞ。ここまで本当にありがとう。私はてっきり途中で逃げたのかと思ったけどまさかおとりになって警察を全員誘導させるだなんて、諸直私はうれしかったぞ!ムゥ(泣き)ありがとう。ネイオン、お前のことは一生忘れない!俺とお前は大親友だ!」
シンリは泣いている。
ネイオン 俺も泣きたい!言いたいこと多すぎ。警察何してんの?なんで全員俺の所くるの?なんで全員俺に銃打ってくるの?もうムゥ(泣き)..どうすればいいの?
シンリ 「ネイオン....泣くな、少しの間時を一緒にしただけだろ?別れを惜しむな」
ネイオン ちげーよ!!
シンリ 「さて、泣き止んだみたいだし帰るか」
ネイオン 「そういえばここどこ?」
辺りを見回すと知らない家ばかり。
シンリ 「ネイオンも分からないか」
ネイオン 「も?ってことは,,,,俺たち迷子ォォォォォォォォ」