#3 入部
「実は・・・」
何!?すごく気になる・・・・・・
「実は、さ、夏希の親に頼まれて、ね。どうにか数学を
できるようにしてほしいって。だからね、夏希はこの部に入ることに―」
「いや、え?先に言ってよ。」
はあ、良かった。
何か、勝手に友達いないと不安だからとか言いそうって思ってごめん。
「すごく感動的になっているところ悪いんだけど、
とりあえず入部おめでとう。来月からよろしく、白川君。」
数学苦手な人はお断りとかいわれるのかと思った。
よかった。部長はいい人そうだな。
「ちなみに、僕は部長じゃないよ。今日はいないけど・・・。」
ま・・・じ?多岐盛先輩、部長じゃないんだ。
まあ、それはそうと、数学・・・研究部員になったってことか?
ぷrrrrrrrrr
「噂をすれば部長から電話だ。」
部長「よう、多岐盛。元気してるか?」
多岐「うん。そっちこそどうだ?」
部長「良かったわ。こっち?塾しんどいんだよな。」
多岐「そりゃそうか。聞いてくれよ。」
部長「ん?どした?部員でも入ったか?」
多岐「そうなんだよ。中1が2人も入ってくれたんだ。」
部長「例の数Ⅱ少女は、入ってくれたのか?」
多岐「ああ、もちろん。」
部長「あっ、つぎの講義始まるわ。そんじゃ切るから。」
多岐「うん。」
ピッツァ
「ああ、ごめん。今のが部長だ。基本来ないよ。」
え?塾忙しいのかな。
まあ、それじゃあ仕方ないか。
「白川君、それから、掛川君。それじゃあ、明日来てほしいんだ。」
「一体それはどうしてですか?」
「明日は部長が来る日なんだ。紹介したくてね。」
「はい、分かりました。では、また明日。」
―帰り道―
「ねえ、碧衣。部長ってどんな人なのかな。」
「さあ?わっかんな~い」
(・・・いつもの碧衣だ。)
「じゃあ、明日までお楽しみ?だね。」
「うん、そうだね。」
次回へ続く