#2 数学研究部
本当に大丈夫だよね・・・。
怖いところじゃないよね・・・。
「夏希、着いたよ~。ここが案内したかった場所。」
え、ここって、もしかして、
「夏希正解。数学研究部だよ。」
やっぱりか。
「いや、そうじゃなくて、なんで私の心読めるんだよ!」
そう、碧衣は少し怖いところがある。
例えば今みたいに、心を読んだような言葉をかけてくること。
他にも、2mm浮いてるときがあったり、瞬間移動してたり・・・。
「夏希~?誰と話してるの?入るよ?数学研究部。」
ガラガラガrs
「やあ君たち、見学かい?よく来てくれたね。」
いや誰?この人。
「あ、あなたは西地区一の数学の神、多岐盛大さんですか?」
なんで碧衣は知ってるんだろう。まさか知り合い?
そんなことないと思うんだけど。
ん~?じゃあなんでだろう。
「君こそ、数Ⅱ少女、掛川碧衣君じゃないか。」
「多岐盛先輩、なんでそのことを・・・?」
碧衣もそう思っていたみたいだった。
「掛川君、僕ら3年は数Ⅱを勉強してる変わった中1がいるって話で
もちきりなんだけど。知らなかったの?」
「へ、へぇ・・・。」
いやそういうことか。別に知り合いってわけじゃなかったのね。
だけど、3年の先輩たちにも知られてるなんて、
碧衣はやっぱりすごいなぁ。
ん?待って、入学してから1週間しか経ってないけど?
どういうこと?
「あ、そうだ、夏希に言わないといけないことがあってね」
いや急展開。理解追いつかない・・・。
「なに?」
「夏希はね~この数学研究部に入ることになってるんだ~」
「え!?は!?どういうこと!?」
意味が分からない・・・。
「最後まで聞いて~。これはね、実は・・・」
「実は、なに?」
私一体どうなるの?
次回へ続く