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05 チーズ2

「まず、牛じゃな~。繁殖させるにしても時間がかかりそうだ。平地に野生種がいるかもしれないので、探すところからじゃな」


「なんていう、牛がいればいいの?」


「ホルスタイン種じゃの~」


「扉サモン!」


『……』


 女神様が、無言で"扉"を出してくれた。

 ホルスタイン種、ホルスタイン種、ホルスタイン種……。

 あーしは、ドアノブを回した。



「「「モ~」」」


 牛さんが、十頭来てくれた。


「ふむ……。いい牛じゃの~。乳もよく出とる」


 領民たちが、乳絞りを頑張ってくれている。皆もチーズが食べたいんだね~。


「次に何を用意すれば、いい感じ?」


「まてまて、牛はデリケートじゃ。まずは、厩舎じゃな。それと、飼葉じゃ」


「扉オープン!」


『ぶ~。体重オーバー。じゃなくて、この扉は生物以外は召喚できません……』


 ケチー!

 そうなると、どうしよっかな~。厩舎を今から作るのは、日数的に問題だな~。それと、資材もないし。

 迫〇喜二さんの要求する水準の厩舎を作れる職人もいないと思う。


『"ストア"を忘れていませんか?』


 ああ! そうだった!


「ストアオープン!」


 目の前にウィンドウが現れた。

 厩舎、厩舎……。あった。


「購入!」――ピ


 ――『購入には、一万お祈りポイントが必要となります。よろしいでしょうか?』


 ん? お祈りポイントってなに?


『女神像にお祈りすると、加算されるポイントですよ~』


 ほうほう?

 え~と、現在の保有数は……。十一万ポイント……かな?


『365日×10年×一日3回ですね~』


 ふむふむ。女神様も数えてくれてたんだ。

 よし、購入!


 ――ドン


 大きな地響きと共に、でっかい厩舎が出て来た。これならば、牛さんを百頭は飼えそうだな~。


「ほうほう、随分と立派な厩舎じゃな。それと、飼葉は、周囲が山なので心配はないな。草を刈って干せば、冬でも持つじゃろう。それにリナ嬢は、魔法で生み出せそうだし、問題もなかろう。そうなると次は、殺菌方法じゃな」


 殺菌? 牛乳を殺菌するの?

 迫〇喜二さんの講義が始まった。教科書を渡されて、重要な部分を解説して貰う。


「う~ん。高温殺菌と低温殺菌か~」


「注意じゃ。絞った乳を直接飲むんじゃないぞ? 腹を下すぞ」


 う~ん。今まで飲んでたんだけどな~。

 家畜がいた時は……、だけど。


 殺菌に関しては、火魔法の使い手にお願いした。領民にも魔法使いはいるのだ。


「沸騰しない、ギリギリの温度で30分くらいお願いね~」


「OKっす。任せてください」


 領民の魔法使いさんは、手練れだったようだ。


「ふむ。よかろう。次は、凝固じゃ」


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