第120話 いざガイア国へ
「何してるんだシルフィー?」
「オーディールについて調べてるのよ。折角ガイア国に行くんだものオーディールダンジョンにも挑戦したいじゃない?」
「なるほどな。オーディールってまだ攻略されてないんだったよな?」
「ええ。さすがに攻略できるとは思ってないけど行ける所までは行ってみたいわ。」
(たしかに折角他国に行くんだ。色んな所に行ってみるのもいいな。サラマンダ連合国は四国会議の護衛も兼ねてたからキャロラインから出る事も出来なかったしな。それにダンジョンなら俺のモンスターガチャスキルも貯まるから一石二鳥だしな。)
「ガイア国ってオーディール以外にも有名な所ってあるのか?俺、あんまり他国の事は知らないんだよな?」
「一番有名なのがオーディールね。後はあそこは島だから海鮮系は有名なんじゃないかしら?」
「海鮮か・・・パンに会うかな?そう言えばガイアへは船で行くんだったな。船は初めてだから楽しみだな。沈まないか心配だけど、父上は安全だって言ってたし大丈夫だよな・・・」
『ラッキー俺はドラゴンの肉を食べたいんだぞー。マリアにガイアの魔物調べて貰ったらオーディールにはドラゴンがいるみたいなんだぞー』
「マリア。リルが言ってたけどオーディールってドラゴンが出るのか?」
「ええ。まあドラゴンって言っても結界の中の話よ。色んな色のドラゴンがいるみたいですよ。」
(マジか〜。ドラゴンなんて倒せるの本で読んだ勇者ぐらいだろ・・・そんな所に行かせようとしてたのかセレス王女は・・・リルがいなきゃきっと死んでたな。てかドラゴンの肉って・・・)
「リル。アークドラゴンってドラゴンだろ?それなのにドラゴンの肉なんか食べたら怒られるんじゃないか?まあそもそも俺達じゃあドラゴンと戦ってもやられるだけだと思うけど・・・」
『そんな事ないんだぞー。アークおばちゃんはお土産によく肉をくれてたんだぞー。なんの肉かはわからなかったけどきっとあれ、ドラゴンの肉なんだぞー。』
(いいのかそれ?共食いじゃん・・・)
「ラッキー様。結界の外にはワイバーンがいるみたいですよ。」
「ワイバーンか・・・それなら今の俺達でもなんとかなるのか?」
「もちろんよラッキー。ちなみにワイバーンを倒す実力がなかったらオーディールのダンジョンに挑戦する事もできないみたいだわ。」
(なるほど。たしかに未攻略のダンジョンなんだからある程度の実力がないと入れないか。アルカディアにあるダンジョンだって冒険者ランクで入れるダンジョンを区別してるぐらいだし・・・)
「なるほどね。冒険者ランクがBとかA以上ないと入れないって制限はないんだね。」
「直接行ってみないと実際の所はわからないけど、今回は大丈夫でしょ。別に攻略するわけでもないし、セレス王女に頼めば入る事ぐらいはできるわよ。実力が足りないようなら浅い階層だけにしたらいいしね。」
「たしかに。シルフィーの言う通りだな。」
アルカディアに戻ってきて王都近場のダンジョンに行こうと思っていたラッキーだったが、王城に呼ばれたり、スイートに捕まったり、リルとオークを狩りに行ったりとダンジョンに行く時間が取れなかった。
アルカディアに戻ってきてから使ったラッキーのスキルは、毎日のデイリーガチャスキルと、モンスターガチャスキルが2回だけだった。もちろん素質は出ていない。出るのは当然のようにパンだ。アンパン、食パン、カレーパン、ジャム・・・といった感じだった。
(オーディールがどんな所かわからないけど、俺達はCランクにはなったけど、中級ダンジョンすら攻略してないんだ。オーディールは地獄級ダンジョンのはず。アルカディアではAランク以上でないと入れないダンジョンだ。ガイア国の決まりがどうなってるかはわからないけど、あまり変わりはしないだろう。低階層でも入る事ができれば得られるモノはきっと多いはず。セレス王女に頭を下げてでも入る価値はあるな。)
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アルカディアでの日々は瞬く間に過ぎ去り、ガイア国へと出発する日なった。ガイア国へは、首都アルカディアから港町ヨットムを経由し、ヨットムから船でガイア国へと向かう。ヨットムまでが3日、船旅は2週間の長旅だ。
今回、ガイア国へは王様からの指名依頼という形になっていた。内容はアルカディア王からガイア国の国王への手紙を渡すというモノだ。その為、移動する船もそれなりのモノを用意してもらっていた。
ラッキーはマジックバッグに食料や日用品など旅に必要なモノに忘れものがないかを確認し、アルカディアを出発した。今回の旅はラッキー、シルフィード、マリアの3人だ。いや、リルもいれると3人と1匹だ。
ロートやクッキー、スイートからかなり心配されたが、Cランク冒険者という事と、危なくなったら転移魔法で逃げると何度も伝え納得してもらっていた。一応、ガイア国で1カ月程過ごし、アルカディアに戻ってくる計画になっていた。
呪いを受けた王妃を助ける為、ラッキー達は希望と、少しの不安を胸に、ガイア国へと旅立つのだった。




