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秘密のハブ

作者: T.S.

 俺はいつも通り

なんの違和感もなく

そのハブへと向かった。

秘密の暗号を打ち込むと

ハブへの扉は開いた。

そこは近代的な黒と橙色の、

決して派手ではない落ち着いた、

そんな色合いのハブだ。

このハブには、品書きと品のみ。

お試し程度に品が自分の好みのものか確かめることも同時に可能だ。

スーパーなどでよく見る柔軟剤などのコーナーでよく見るアレを想像してもらえれば分かりやすい。    

それ以外にあるといえば

人間の本能的部分と

一瞬の快楽のみだ。

俺は最初に品書きに目を通す。

初めての時はとても驚いた、

以前通っていたショップは粗悪品を大量に扱っていて、下手な弾も数撃ちゃ当たる状態だった。

しかしここはどうだ

厳選された素晴らしいもの

そんなものが大量にある。

まるでスナイパーだ。

脳天を撃ち抜かれたような感覚に襲われることが多々あるのだ。

数ある品から自分の好みに合った至極の一品を見つけた後は、次のステップに移る。

 大抵は次の3パターンである。

1.トイレでする。

比較的スマートな方法だ、付属の紙でステップを済ますとそれを流し、後ろの蛇口で入念にてをあらう。その姿まるで糞を拭く際に誤って紙を破ってしまい糞が手についた者が如し。

2.風呂場でする。

3つの中で最もスピーディーだが最もリスクを背負うものとなっている。スピーディーな点は想像がつくだろう、リスクとはなんなのか。

それは圧倒的に親類と距離が縮まるという事である。先に述べたように秘密の暗号を知らなければこのハブは利用できないのであって、これがバレると2度と店に通うことはできなくなる。但しよっぽどのメンタルの持ち主、格ゲーの梅原大吾のような者には可能なのだ。

3.自室でする。

これの特徴は雰囲気があるということだ。大抵の品は部屋の中で、をイメージしたものである場合が多いため容易に想像することが可能なのである。さらにベッドまたは布団の上という圧倒的アイテムも各種揃っている、カスタムの仕様によっては可能性は無限なのである。さらにその後手をトイレで洗うのか風呂で洗うのか、自分の好きな方を選べるという運営側の配慮!!もあるのだ。

この3つのステップのうち1つを選んだのち俺は檻から放たれたライオンのように、赴くままに、ことを進めるのであった。

 ことが終わったのち一時の罪悪感や自分への嫌悪感などに包み込まれる。会計は要らないのだ、これは嫌悪感や罪悪感に包まれた我々への運営側の配慮なのかもしれない。そして何食わぬ顔でその後を過ごしていく俺の姿があった。

ありがとう、いってらっしゃい、気をつけて。

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