1-9
|/゜U゜| 「三人一組で敷地内の見回りをしてもらう。時間は、そうだな」
(=゜ω゜) 「朝まで後どれ位かな」
|/゜U゜| 「十刻は無い位かと」
(=゜ω゜) 「じゃあ、五刻交代かな」
|/゜U゜| 「ではまず、お前たち三人に頼もう。辛いだろうがもうしばらく頑張ってくれ」
前の方にいたブーン、モナー、オトジャが指された。
そのまま後についてくる様言われ、ニンジャが部屋を出る。
|/゜U゜| 「取り合えずこの鎧を着てくれ」
ニンジャが大きな六つの籠を奥の部屋から運び出す。中に入っているのは仮面まで付いた全身鎧だった。
|/゜U゜| 「最近じゃあ式典でも使われないような旧時代の品だが、たまには役に立つ」
( ^ω^)「重そうですお」
ブーンは何もしていなくても痛む脚をさする。
|/゜U゜| 「何、心配する程じゃ無いさ」
ニンジャが少し笑うと片手で鎧を持ち上げた。
|/゜U゜| 「実は木でできている。昔どこかの商人が九位になった時に勝手に置いて行ったんだがな。なんでも十二砦の兵士長の鎧を模した品らしい」
鎧を裏返すと確かに木目が見えた。
|/゜U゜| 「まるで本物の鉄製ような物言いで置いて行くものだから初めて持った時は驚いたな。それでだ。二刻半これを着て見回りをしてもらう」
( ^ω^)「時間になったらどうするんですお」
|/゜U゜| 「そしたら着替えさ。別の鎧にな」
ニンジャは別の籠の包みを開けてみせる。中には色や形の違う鎧が入っていた。
(´∀`) 「めんどうだモナ」
|/゜U゜| 「まぁ、そう言わないでくれ。どこかから覗かれているかもしれないんだ。少しでも兵が多いと見せたいところだろう」
遠くで犬が吠え出す。三人は槍を持つ手に力を込め、あらん限りの力で駆ける。動くたびに鎧同士がぶつかってうまく速度が出なかったが無言で急ぐ。
|/゜U゜| 「交代の時間だ」
ニンジャが外へ出てきていた。口調は変わらないが疲れた様子が感じ取れる。恐らくこの屋敷を出た時からまともな休みを取れていない事は青年達にもわかっていた。
|/゜U゜| 「変わった事は無かったか?」
( ^ω^)「無いですお」
|/゜U゜| 「そうか。ご苦労」
合図をすると犬達はすぐに静かになり、庭に散っていった。その後ろ姿を確認してからニンジャは三人の槍を受け取ると屋敷の中へ促す。
ζ(゜ー゜*ζ 「どうぞ」
屋敷内へ戻るとデレとスナオが濡れた手ぬぐいと握り飯を三人に手渡す。モナーは恥ずかしそうに礼を言うと、耳まで真っ赤になっていた。
ζ(゜ー゜*ζ 「さあ、お部屋の用意をしてますからね。ゆっくり体を休めて」
部屋まではスナオが案内してくれた。
川 ゜ -゜) 「あの」
引き戸を閉める途中で手を止めた。
川 ゜ -゜) 「ありがとうございます。うちに来てくれて」
(´∀`) 「なんの、モナ達は募兵が来るのを待っていたモナ。こっちがお礼を言いたいくらいだモナ」
川 ゜ -゜) 「でも、詳しい話は聞いていなかったんでしょう」
三人には笑顔を取り繕った。
川 ゜ -゜) 「父に悪気は無かったと思うんですけど、どうしても私たちの事になると他に頭が回らなくなってしまうようで」
川 ゜ -゜) 「もし、もしですけど。嫌だったら言って下さい。私も口添えしますから。父があなた達を辞めさせないなんて事は無いと思いますが……、安全に帰れるくらいのお金は出させますから」
(´∀`) 「モナ達はその位の事じゃ辞めないモナ」
( ^ω^)「そうだお」
川 ゜ -゜) 「……ありがとう」
スナオは笑顔でそう言うと「ゆっくり休んで下さい」と戸を閉めた。
(´∀`) 「……良い子だモナ」
足音が聞こえなくなってからモナーが呟く。
( ^ω^)「ブーン達にできるなら……守ってあげたいお。この家の人はみんな良い人だお」
( ´_ゝ`)「騎士とその家族なんて、どこも偉そうに周りを見下すのが趣味みたいな連中だと思ってたんですけどね」
( ^ω^)「頑張るお」
三人が頷いた。丸々とした月は完全にその姿を隠そうとしていた。
青年達の兵士としての初めての夜が明けようとしている。