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世界三大宗教

=アルヴァニカ大聖堂=

「ふむ・・・・わかり申した・・・・。」

アルヴァニカ教導師エクトールはフォンに軽く頭を下げた。

「信じていただけて感謝する。

これが証拠の品だ。異教の品をそのまま持ち込むのは無礼とおもってな、先に砕かせてもらった。」

「それはそれは、しかし、心配には及ばぬ。

物は所詮物、それに与える意味は人それぞれ。」

「なるほど、それには同感だ!」

ウォンカが後ろから叫ぶように云う。

「では。」

フォンは振り返り、大聖堂を後にした。


=宿=

「予定どうり、明日出発だ。」

フォンは荷物をまとめ始める。

「ところでさ兄貴。」

「ん?」

「そのフォーデングリフ教ってどんあ宗教なんだ?

ど〜も気になるんっすよね。」

「お〜俺も俺も。」

ウルムとウォンカは騒がしく云う。

シーラも首を縦に振る。

「少し長いぞ?」

「オッケーイ!!

リンネちゃん!茶どこだっけ?」

「これです。」

リンネは入れたての茶をテーブルにおいた。

「おぉ!さすがリンネちゃん!準備がいい!!」

ウォンカとウルムはイスに飛びつくように座る。

シーラは行儀よくイスに腰を下ろす。

床に足がつかないのでブラブラさせている。

フォンは荷物を置くと、ベッドに座った。

「・・・フォーデングリフ教。

死こそが幸福であると説く宗教だ。

しかし、誰もが死ねば平等に幸福になるわけではない。

生きている間にどれだけの苦痛・試練を味わったかによって、死後の幸福の度合いが変わる。

死後の幸福のために今ある辛さを我慢せよ。

それがフォーデングリフ教だ。


その対になるのが、アルヴァニカ教。

生きていることこそが幸福であると説く宗教。

しかし、幸福への代償として神は各個人にそれぞれ試練を与える。

その試練を耐え抜いたからこそ幸福が訪れる。

最も現実的な宗教だ。


そして、世界三大宗教の中で最も信仰があるのがイシシノス教だ。

これは最高神イシシノスの加護をもって人間は魂を得ると説く宗教だ。

生まれた全ての人間には生まれた意味が存在する。

だから人間はその意味を理解し、己に与えられた氏指名を果たす、さすれば、神は褒美として幸福を与える。

イシシノス教が何故一番信仰されているかといえば・・・おそらくこの宗教には神が存在するからだな。」

フォンは話し終えると4人を見た。

シーラは話の内容がよく理解できなかった様子だ。

意外にも、ウォンカは理解したようだ。

「なるほどなぁ・・・なんか、どれも聞こえはいいな。」

「そんなものさ、宗教なんてな。

しかし、だからと云って宗教を邪険にはできない、それに救いを求める人がいる限りな・・・。」

フォンは立ち上がるとテーブルの茶を飲んだ。

ほんのりと口の中に香りが漂う。

「・・・。」

「どうしたんですか?」

「いや、なんでもない。」

フォンは荷物の整理を始めた。

「なぁ、よくよく考えたらさ、アルヴァニカとイシシノスって似てないか?」

「そうだよなぁ・・・ってかさ、アルヴァニカとフォーデングリフの方が似てるきがするんっすけど?」

「なんでだよ?

生きる幸福と死ぬ幸福だぞ?」

「でもさ、どっちも生きている間に辛いことを我慢しようっていってるぜ?」

フォンは二人の会話に無意識に気配で入り込む。

「おまえなんでかしってるのか?」

ウォンカはフォンに問いかけた。

「・・・。」

振り返ると全員が興味ありげな眼差しで見ている。

「ふぅ・・・お前達、長生きできないタイプだな。」

フォンが振り返りながら立ち上がる。

「どうことだよ!?」

「・・・・少しだけ。」

「?」

「少しだけ危ない世界のお話だ。

いいか?他言無用だ。」

フォンはテーブルに歩み寄ってイスに座る。

「この世界には2つの秘密結社が存在する。

その秘密結社は世界の繁栄を導くために存在する。

しかしだ。そもそもそんな組織が2つ、共同戦線をはれるはずがない。

両者は対立関係にある。

その両者の対立が表に出た結果、宗教が生まれた。

最初はアルヴァニカとフォーデングリフの2つ共、片方の組織の駒だった。

しかし、もう片方が反発してイシシノス教を設立、アルヴァニカ教をも支配下に置いた。」

フォンは真剣に話す。だが・・・。

「ぷ!

あはははは!おいおい!フォン!それどこの童話だよ?」

ウォンカを含め、全員が半信半疑のようだ。

「兄貴〜冗談がすぎるぜ!」

「証拠を上げようか?」

フォンのその一言で場が再び凍結する。

「過去の宗教戦争において、死者が出たのはどことどこの戦争だ?」

全員黙り込む。

彼らの脳裏に映し出される文字は<フォーデングリフvsイシシノス>だけだからだ。

「はは、たまたまだろ?

そもそもおまえ、どこでそんな情報手に入れたんだよ?」

「そういう所からヘッドハンティングされかけてな・・・。

親友のおかげで助かった。」

フォンは再び荷物整理に戻った。

「その親友というのは誰ですか?」

リンネはフォンの背中に話しかけた。

フォンは少し考えたような間合いをとって口を開いた。

「死んだと思っていた・・・いや、死んだ親友だ。」

「死んだ・・・親友?」

「おぃおぃおぃ!俺をビビらすのがそんなに楽しいか?」

「そういうつもりじゃない・・・・ただ。」

「ただ?なんだ?」

「・・・・俺が殺したんだ。そいつを。」



フォンの脳内パーティ賢さ順位

フォン<リンネ<ウルム<シーラ<ウォンカ


さぁ皆様はどの宗教がお好き?アルヴァニカ?フォーデングリフ?イシシノス?

まぁどれも似たようなものですけどね^^;

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