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古代ギリシャの線文字A (4.北極星の合成記号)

作者: 板堂研究所

クレタ島のミノア人が、インダス文明の担い手と同様に日本語を話し、「KI-TA」に NORTHの意味を持たせたとすれば、以下の通りです。

(1)北極星


(ア)記号(A544)(KI-TA)


 これは右からKI(*67)‐TA(*59)と書き、右上に小さく [ ] と記してある。 [ ] は、大熊座の柄杓(北斗七星、Big Dipper)と小熊座の柄杓 (Little Dipper) の向き合う姿。全体としてKI-TAと読み、方角の「北」を示す道標と解釈出来る。


(a)北極星の位置


 北極星は、地球の歳差運動のため、クレタ島で線文字Aの使用されていた紀元前1800年‐前1450年頃、概ね竜座のκ星に該当した。然るに竜座κ星は、北斗七星と小熊座の柄杓の間にあり、ミノア人は、北極星について2つの柄杓で挟みうちにし、捕獲すべき動物に準え、(日本語で北極星は「子の星」なので)ネズミと推測される。


(注)歳差運動とは、地球が太陽の周りを公転する間に地軸が勢いを失したコマの様に揺らぎ、2万6千年の周期で回転する運動。これに従い、地軸を北方に延長した先の北極星もずれていく。


(北極星)                  (年代)

 竜座のι星             紀元前5300 ~ 前3942年

 竜座のα星             紀元前3942 ~ 前1793年

 竜座のκ星             紀元前1793 ~ 前1000年

 小熊座のβ星            紀元前1100 ~ 西暦500年

 小熊座のα星 (ポラリス)       西暦500年~現在


(b)アラタス


 紀元前3世紀のギリシャの詩人Aratusは「星辰譜」の中で天空を論じ、「もう一つの反対側の極は北にあって、オケアノス(大洋、つまり地平線)のはるか上方にある。それを取り囲んで、2頭の熊は連れ立って進んで行く」としている。2頭の熊はおおくま座とこぐま座であり、「北の極は北斗七星とこぐま座の柄杓に取り囲まれた所に求められ、2つの柄杓は北の極の周囲を旋回している」と言いたいのだろう。


(出典)伊藤照夫訳「星辰譜」(10-26行)。「ギリシャ教訓叙事詩集」(京都大学出版会)p6。ネットに掲載、引用されたもの。


(c)ファイストスの円盤


「ファイストスの円盤」を日本語として解読すると、ミノタウロス伝説の2次創作物語であり、怪物退治からアテネに凱旋したテーセウスが、海の洞窟の中で、父王アイゲウスの亡霊の声を聞く。洞窟から出ると北斗七星(王権の象徴)が現れ、父王の姿と感じて絶句するが、ここで父王を「大きな辰/竜」(北斗七星)、自分を「小さな辰/竜」(小熊座の柄杓)と表現する。以下、斜線「/」は、左右、双方向から読む事を求める記号である。


 I-PE-KA-JE    AU-NI-TI-NO /     AU-NO-PA

「さあ行け、早く。 互いの合う日、後に会うから」 会う相手は


[B20] AU-DI-TI /     (SA)-AU-NI-TI-NO /

 偉大な父。信じよう、「ある日、後に会うさ」との言葉を。


 KA-PI-NA-DWA     TI-RJU-TE

 か ひな  とは     散る/ちゆて/知る。天

 その時、小さな辰/戸 は 散る/ 癒される/ 知る だろう。


 TI-DI-TI /   TI-NA-RJU-DE (MI/SA)-AU-NI-TI-NO /

 地、信じ、父  しなるで     み あうにち のちにあうさ

 天地を信じれば、父の しなる腕 ゆえ、 相応しい日、後に会うさ、 


 PE-QUI-RE-RJU-TI

 きへきれる地。

 遠く離れた所で。


 I-GYU-TE-NA-TI AU-PI-NA-DWA

(もはや王位から)退く手はない。夜空の大きな辰/戸 は、


[B30] DI-TI /

 父! 父に違いないから!



(イ)記号(A514)は KI-TA(A544)の変形


 記号(A544)(KITA)に類似の記号として(A514)がある。これは左側に「王」(*24)(NE)、真ん中に [ ] 、右側にKI(*67)との3連の記号で構成され、KI(*67)を便宜的に「キ」で代替すれば、王[ ]キ 。

 [ ]は北極星の略号、左側の「王」(NE)は字源がネズミなので、全体として「子の星」とされる北極星を表すだろう。右側のキは、酒器の形であり、北の空に年中見える、ケフェウス座と推定される。 


(ウ)記号(A546)は「真北」


 この記号は、KI(*67)-MA(*80)RU(*26)-TA(*59)との4つの単純な記号の組み合わせで、MAがRUの上に乗る 3部構成。簡略に描写するなら キ丸[ 。キがケフェウス座、[ が北斗七星なら、北極星のある空域を表し、MA-KI-TA(真北)と読むものと推測される。



(2)北極星の合成記号


 インダス文明では、「天空には巨大な、北のタコがいて、8本の足で北極星(9本目の足=頭部の延長)を中心に星空を回転させている」との神話があった。

 ミノア文明の土器では、タコの派手なデザインを好み、大きな目のタコが、腕を左右に高く振り上げた姿が特徴的。頭部の先端が、王冠状になった事例が散見されるが「北のタコ」に因むのだろう。頭部が、細長くデフォルメされた事例もあり、タコとハチを掛け合わせた「タコハチ」か。

 そこでインダス文明ゆかりの「北のタコ」に因み、北極星の略号 [ ]をTA-KO (タコ)とすれば、記号(A544)は「北のタコ」と読める。更に[ ]を含む合成記号、次の通り。


 記号(A534):[ ] の上にDU(*51)を書くので、DU-TA-KO (酢ダコ)。


 記号(A556):[ ] の上にMA(*80)と書くので、TA-MA-KO (たまご)。そのつもりで記号を見ると、左右に割れた卵から雛が登場する漫画である。


 記号(A564):[ ] の上にKU(*81)と書くので、TA-KO-KU (他国)。この場合、[ ] がクレタ島、KUが、外来者を表すだろう。


 記号(A525): [ ] の下にE(*38)と書くのでKO-TA-E (こたえ)。構図が漢字「答」に良く似ている。


 この様な事例から「北のタコ」の神話が、ミノア文明にも伝播していた事が窺われる。

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