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Tomorrow Hunt (Re:make)  作者: hiro
2/14

試験

『なんの音だ!?』


浮かれる間もなく、下の階から医師達が慌てて駆け上がってくる音が聞こえた。


『やばい、大勢ここに向かってきてる。』


『ライ!試験前に精霊と契約したことがバレたらまずいよん!早く隠してん!』


『まず、なんでこんな病室に銃があるんだ!』


今更ながら当然の疑問だった。しかしとっくに手遅れである。


『壁は僕が壊したことにするからん!』


『すまん!』


慌てながらも元の机の引き出しへと銃をしまうと、扉は勢いよく開いた。


『君たち無事か!?すごい音が聞こえたが!、、、、、、、、、え。』


駆けつけた医師たちは、綺麗な星空の見えるロマンティックな一室に感動を覚えたのか見事にそこだけ時が止まっているようだ、、、、、。ようだ。。。


『な、流れ星に傷が治るようおまじないしなきゃ』


『ち、ちょっと待ってくれ。』


病院の院長らしき人物が眉間に皺を寄せ鼻の山根をつまむようにして黙りこくった。


『こ、これは僕の寝相が悪くて、ん、。寝てる間に能力使って暴れちゃったみたいですん、、ごめんなさいん。』


『寝相か、、まぁ昨日あれだけのことがあったんだ。軽いパニック状態だったのかもしれないが、まぁ君たちが無事で安心したよ。』


信じて貰えたのか、、?それにどうやら許しても貰えたらしい。


几帳面なモコモに限って寝相が悪いなんてありえない事だが、助かった。モコモには後で埋め合わせしないとな。


『それにしても、何故君たちが手足を失った状態で発見されたのか、まだ分かっていないんだ。何か覚えていないかい?』


『それが何も覚えていないんです。お役に立てず申し訳ありません。』


院長含めてここにいる医師達はもちろんハンターではない。マキア先生に言われた通り真実は黙っておいた方がいいだろう。


『ならいいんだ。壁は今すぐには直せないが、我慢できるね。明日に向けてしっかり休養を取りたまえよ。』


『はい。ありがとうございます。』


、、、


『院長いい人だったねん。』


『あぁ、モコモも助かった。ありがとう。それより、、』


引き出しの拳銃を取り出しバステを呼び出すと、何故かクタクタのバステが机に倒れ込んだ。


『ライ〜、お前の装填した弾強すぎなんだよー。』


『弾?音にも種類ってあるのか?俺はせいぜい音を遠くに届けられるくらいが関の山だと思っていたんだが。』


『はー?そんなことも知らねぇのかよ。お前本当にアクのボス倒す気あんのか?』


そんなへなへなの状態で言われても。


『銃は使用者の能力をコーティングして打ち出すんだ。破壊力はもちろんあるに決まってるだろ!』


『コーティング、なるほど。俺は音で攻撃することを考えてきたから、攻撃性のある弾が装填されたってことなのか?俺の能力にはまだ可能性があるんだな!』


『あー、俺様はお前が引き金を弾くたびに疲れるから今疲れてるのもそういうことだ。』


ってこいつに文句言うつもりだったのに何舞い上がってるんだ俺は。


『ねぇ、さっきも思ったけどなんでずっと一人でブツブツ話してるのん?大丈夫ん?』


『え?俺はこいつと喋ってるじゃないか。』


『どこに誰がいるのん』


『俺様達精霊は契約者以外には見えねぇんだぜ。』


そうなのか?じゃ変人扱いされても仕方ないじゃないか。


『いや、俺は大丈夫だ。心配かけたな。』


『そろそろ寝るん』


そして夜風が心地よいその病室で2人は就寝したのだった。


・・・・・・


『ははっ。』


そのいつも変わらない灰色の空間で、いつも変わらない帽子を被ったその男の素顔をライはまだ知らない。


・・・・・・


カーンカーン


カーンカーン


『おはようモコモ。今日も早起きだな。』


目が覚めるとモコモは出発を準備をちょうど今終えたところだった。


『今日は急いでも仕方ないけど、習慣だからね。』


『あぁ。それにしても今日はいつもより鐘の音が多いな。』


『またどこかの遠征部隊でもやられちゃったのかな。』


『そうかもな、、だが俺たちはセルネを救うんだ。頑張ろう。』


『そうだねん。』



そういえば昨日空から降ってきたのはなんだったんだろうか。


あれから何が起こったかは分からないが、学園側の不手際だ。病院の手続きは全て行ってくれていたらしい。


問題なく病院を出て会場に向かう途中、ウザスギ、、、ローディルに出くわした。


『おいおい。セルネがいねぇじゃねぇかよ。』


まずはおはようだろ。


『おはよう。セルネは実はもうハンターなんだ。あいつは強すぎて受ける必要ないってさ。だから自宅待機だよ。』


口から出まかせ、誰がこんな嘘信じるんだってレベルだがこいつはどうせ、


『まじか!?さすが、セルネだな。へへっ』


なんでお前が誇らしげなんだ。そしてやっぱり信じる。こいつは正真正銘のあほだ。


『じゃあセルネがいないお前に合格は無理だなー。』


そしてローディルは言いたいことだけいって去っていった。


『あんな嘘信じちゃうなんてローディルはお気楽だねん。』


『まったくその通りだな。それに試験と言っても結局受ける時は1人なんだ。セルネがいるかいないかは関係ないじゃないか。』


『それは違うよん。少なくとも僕は少し不安だよん。』


『、、あぁ、そうだな。すまない。』


失言だった。それにしてもローディルは学園外で誰かと共に歩いているところを見たことがない。もしやチームメイトにもウザがられてるのかもな。


『俺たちも会場に急ごう。』


『うん。』



試験会場である中央修練場には試験のために特設ホールが開設されており、そこに受験生たちがぞろぞろと入場して行く。


中に入ると既にざっと200名ほどの受験生がいて、時間になると証明は消えステージ上にいる人物にスポットライトが当てられた。


『おはよう受験生の皆さん。私はネピノル。今試験では司会進行役を努めさせていただきます。本試験では面接と戦闘の2方面からあなたがたを審査し、ハンターを選抜します。早速面接を始めますので、番号順に10人ずつ入室してください。』


『モコモ、何番だ?』


『僕は106だよん。』


『俺は105だ。受付の番号順か。』


それから1~10、11~20と面接は進んでいきライ達の番がやってきた。


案内されたホール奥の部屋は更にそこから10の部屋に別れていて、それぞれ部屋に1から10の番号が表記されている。


俺は105だから5番か。


モコモとじゃあまた後で、とアイコンタクトを取ってから5番の扉をノックをした。


コンコン


『入れ。』


『失礼します。』


扉を開けた途端とてつもないプレッシャーがライを遅い、ライは床に膝を着いた。


いや、膝をつかされたのだ。


部屋で待ち構えていたその男に。


『大丈夫か?はっはっ。では面接を始める。』

前回が長すぎただけに今回は結構短いです!

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