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Tomorrow Hunt (Re:make)  作者: hiro
14/14

同士

久しぶりの投稿ですみません。

''7階の最初の部屋だ''


『ただいまん!薬買ってきたよん!』


モコモが買ってきたカプセルをレイジの口いれて水で流し込むと、身体中の傷がみるみる塞がり呼吸が安定し始めた。


かなり危なかったようだな、間に合ってよかった。


『薬の効果は抜群だな。モコモもありがとう。』


『みんな無事でよかったよん。でもお金は全部無くなっちゃったん。』


とは言いつつも、モコモはレイジを救えたことに対して満足気で金貨のことなんてどうでも良さそうな顔をしている。


いくら医療が発達しているとはいえ死者の蘇生はできない。命があって本当によかった。


『それにしても随分いい部屋になったね。』


『あぁ、金貨1枚渡しただけで態度が急変してな。レイジさんを寝かせるにもいいベッドがあって助かった。』


『でも、まぁ前の部屋を壊したのは僕たちのせいだからねん。。』


『それはそうだが元の2階はボロすぎた。ここでマッキンさんが乱入してきても大丈夫なんじゃないか?』


『それはないよん。』


『冗談さ。しかし外見は変わらないのに部屋も5倍の広さがあるし、めちゃくちゃ綺麗だよな。同じ建物とは到底思えない。』


『そうだねん。そういえば、薬を買った時に麻薬売買業者のシニャーク商会からこれを渡されたんだけどん。』


『これは、、許可証か?』


古くも丈夫で高級そうな厚い紙きれにはシニャーク商会での売買を許可するとの文字が刻まれていた。


『本当は会員じゃないと買い物できないんだってん。でも金貨を見せたら次からはこれを見せてくれってその紙を渡されたんだよん。』


『商会側も金貨20枚をすんなり払える人物をみすみす手放す訳ようなマネはしないってことか。』


『…エトカ……はっ、ここは?』


『ここは裏町の宿屋です。レイジさん気分はどうですか?』


『わざわざ運んで治療までしてくれたのかい?君たちを助ける側の私が面目ない。』


『私?』


『あぁ、いやなんでもないんだ。いや本当に感謝するよ。』


『助けたのはお互い様なのでやめてください。』


『あぁ分かった。しかし、とすると、、あの人は、、。』


『あの人ってエトカさんって方のことですか?』


『君たちエトカのことを何か知ってるのか!?』


常に冷静でありそうなレイジだがこの時ばかりは少々取り乱した様子で食い気味にライに質問を返した。


『あ、いや、レイジさんが起きる前にうなされるようにその名前を呟いてたので』


『そ、そうか。みっともない所を見せたね。』


話をそらされたライは失礼を承知で食い下がる。


『それで、エトカさんとは誰なんですか?』


『、、答えるよ。その前に一つ質問をさせてくれ』


『なんでしょうか』


『君たちはなぜ2人で行動しているんだい?もう1人は?』


『…それは』


『もしかして君たちも仲間が突然消息不明になったんじゃないのか?』


『もってことはまさか』


『あぁ、僕も仲間のエトカを失いもう1人はエトカを探して1人で旅に出てしまったよ。』


『それでレイジさんは1人なんですね。』


『あぁ。君たちは仲間を攫ったいや、奪ったモノの招待を知っているのかい?』


『?、もちろん知ってますけど。』


目の前で攫われたのだから当然だろう?と、目の前のレイジは目を丸くして少し驚いたようにしている。


『…それは驚いた。初めてだよ、魔女の存在を知っている同士に出会えたのは。』


『他のハンターは知らないんですか?』


『でもそれってどういうことん?』


『魔女が自ら姿を見せて対象の人物をさらうことが無いってことさ。ほとんどの場合、突然なんの痕跡もなく仲間が消えている。それによって出来た仮ギルドがアーヴェンズ。彼らは魔女の手がかりどころか招待さえ気づいていない』


『そうだったんですか…』


『魔女が僕たちの仲間を攫ったのには理由があるんですかん?』


『分からない…が、魔女が奪うのは女の子だけなんだ。』


『全ては魔女を倒せば分かること、、か』


『その通りだ。これからは同士としてお互い情報を共有していこう。』


『それはとても助かります。』


『でもなんで君たちはこんな所にいるんだい?』


『それは…』


現在進行中の作戦について話すとレイジは爽やかに笑って見せた。


『ははっ、それは凄いことを考えてるんだね。じゃあ僕もあまりここを出入りする訳には行かないね。』


『毎月10日に中央時計台の前で情報を呟いてくれませんか。俺の能力で誰にも聞かれないよう会話ができます。』


『そうだね。そうしよう。しかしその前に1つ提案だが他の仲間との情報共有以外の日で僕と特訓しないか?いい狩場も知っているよ。』


『それは願ってもありません!』


『そうと決まったら今日はここに泊まらせてもらうね。明日から特訓だ!』


『はい!』『はいん!』


明日は武器の所有が許可される日、何もかも順調に進んでいるように見えた2人だったがレイジだけは裏ギルド討伐の真の過酷さを理解していた。


『あの人からこの2人を守らねば』



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