表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Tomorrow Hunt (Re:make)  作者: hiro
11/14

ワイアタップ

『それでバルター、私はこれから何をしたらいいのかしら。』


『ここは安全だとは思いますが、念の為マッキンとお呼びください。』


『そうね、分かったわ。』


『それに、貴方様は演技に少々問題があるようです。あなたさえ宜しければ私の能力で彼らに不信感を与えることなくことを運べたのですが。』


『、、、。仕方ないじゃない。ほんの少ししかない許された自由くらい楽しみたかったのよ。』


『申し訳ありません。』


『別にいいわ。それで?』


『はい。彼らはまだ私たちを確実に信じておりません。簡単に信じるような者であればこちらとしで信用出来ないので好都合ですが、彼らを信用させるために初めに重要性の高い真実を教えるのが妥当でございましょう。』


『そんな都合のいい情報あるかしら』


『神の噂を下っ端に広めろとトーラス様は仰っていましたが、ここはひとつ妙案がございます。』


ごにょごにょ


『え!?それでいいのかしら?』


『はい。問題ありません。』


『これでトーラスさんとファントランスさんが闇ギルドを潰してくれたら助かるのだけど。』


『おそらくは…………』


『…………』



、、、、、、、




『ふぅー』


『どうだったのん?』


『問題だらけだが、問題は無いみたいなんだよな。』


『どういうことん?』


『あいつらは俺たちの前で嘘の関係を演じていた上に、どうやらマッキンさんの名前と能力は本当は違うようなんだ。』


『えぇ!?えっと、それは大丈夫なのん?』


『あいつらが俺たちに嘘をついていた理由は分からないが、あくまで目的は同じらしい。裏ギルド解体という共通の目的を持つ上で協力関係は成立しているから大丈夫だと思う。』


『ライがそう言うなら僕も信じるよん。』


『マッキンさんの能力が別だとすると、モコモの能力が強化されなかったのも合点がいくな。』


『でもライは強化されてたんだよねん?』


『あぁいや。俺はここ数日間、常に能力を使用していたからいつの間にか範囲も広がっていたんだ。最大まで広げたのは久しぶりだったから今まで気づかなかっただけで。』


『そうなんだん。、、、でもあれん?』


『あぁ、オリフィアはマッキンさんの強化を得てここを探し出したと言っていた。つまりここを見つけた能力者が他にいる可能性もあると考えた方がいい。』


『あ、いや、僕が言いたいのはそうじゃなくってん。ライはこの2週間で50mだった範囲が100mに伸びたのん?いくらなんでも成長が早すぎるよん!』


『あぁ。実はな。』


この際仕方ないだろう。ライはモコモに真実を話すと、ライを責めたてることもなく納得した様子を見せた。


『じゃあ今の情報は100mから125mの間で行われていたやりとりっていうことだよねん。』


『いや、、そこが分からないんだ。本当の範囲を炙り出すために能力強化なんてカマをかけたとしても今の会話はせいぜい75mあたりからのものだ。 俺が能力を使っていたら確実に聞こえる範囲だが、そうなると相手は俺の範囲を把握していないことにもなる。』


『えーと、つまりん、、、。』


『100mまで伸びたというこちらの嘘は、能力強化をかけていないマッキンさんからしたらお見通しだろ?なのにそれを考慮しないこの立ち回りと来た、この謎もいずれ解ければいいが。』



『うん。そういえばマッキンさんの本当の名前は何かわかるのん?』


『オリフィアにはバルターと呼ばれていて、まるで執事のような態度だったんだよ。もしかしたらルシリフィル家は名声を取り戻すため独自で動いているのかもしれないな。』


『でもそれは心強いよねん。』


ただ、それでは裏ギルドを潰した時に彼らのビッグネームで俺たちの名前が薄れてしまわないか懸念が残る。


情報を集めるための手段と、あわよくば階級アップのための手段であるフォーランド討伐が成功しても結果が得られなければ意味が無い。


『今後、お互いをどう上手く使うか次第だな。』


あー、そういえば。


『あぁ、それと重要度が低そうで高いふうにあることを話していたな。』


『なにん?』


『フォーランドのギルド長の好物はフルーツが沢山乗ったショートケーキだそうだ。』


『僕をケーキに変身させて送り込むとかん?』


そんなこと考えてもいなかったが、ありかもしれない、と思ってしまった自分がいる。切り返すにしても早すぎる高度なネタに少し怯んで言葉を詰まらせた。


『そ、それは』


『冗談だよん。僕でも食べられるのは嫌だからねん。』


『なんだ冗談か』


命懸けの冗談を言うんじゃないよ。、、、やっぱりありな気はするんだけど。


『そう言えば、麻薬のことはどうするのん?』


あ、、、、


『すまない、完全に忘れていた、、、だが、フォーランドを落とせば表ギルドが麻薬売買業者の方も検挙してくれるだろう。』


『そっかん。それにしても国が許可してる裏ギルドを討伐するなんて少しおかしな話だねん。』


『あぁ、許可証取り下げれば済む話なのにな。』


『でもそうされたら僕達は困るからしばらくはこのままでいいけどねん。』


『まぁそうだな。明日から忙しくなる。今日はもう寝よう、、、』


『修理費稼ぐまでは、、、野宿だねん。』


段々と暖かくなっていく時期でも、夜の風は冷たくライ達に吹き付ける。


、、本当に国内に魔物が出なくてよかった。


少し忙しくなってきたので更新頻度落ちますがご了承ください。


よろしければブクマ、評価お願い致します

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ