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第21話 お家へ帰〜ろお〜♪

 大魔王パティが出現した頃、また違う森の中を歩いている猫師匠とフィー。

 ダルそうに歩いている猫師匠が文句を垂れる。


「みんなバラバラに飛ばされたのに、何でまたお前と一緒ニャ?」


「私だって願い下げです」


「フィー! 主人に向かって願い下げとは何たる暴言ニャ!」


「いいえ。願いましては、と言ったんです」


「そろばんニャ⁉︎」


「楽しそうでよろしいですね?」


「誰ニャ!」


 森の中より、紳士風の出で立ちの男が現れる」


「七星魔天、とやらですか?」


「私は七星魔天第一位、ゾンター様の配下、クロノスと申します。以後、お見知りおきを」


 それを聞いた猫師匠が更につまらなそうな表情に変わる。


「何ニャ。ななほしてんとうとやらじゃ無いニャ⁉︎ ならばあたしが出るまでも無いニャ。フィー、お前に譲ってやるニャ」


「単に面倒くさいだけでしょう? 本当にダメ猫ですね」


「誰がダメ猫ニャ‼︎」


「いいえ。なめ猫って言ったんです」


「なつかしいニャ!」


「フフフフ。漫才は終わりましたか? ではそろそろ戦いを始めましょう」


「ウケたニャ」


「呆れられてるだけです」


 フィーが胸のペンダントを引くと、死神のような巨大な鎌が現れる。


「行きます」


「どうぞ、かかって来なさい」


 鎌を構えて走り出すフィー。

 服の中から鞭のような武器を取り出すクロノス。


「やあっ!」


 間合いに入ったフィーが、クロノス目がけて鎌を振り下ろす。

 しかしフィーの鎌はクロノスの少し手前の地面に突き刺さった。


「えっ⁉︎」


 驚いた表情のフィー。


「どうしました? 私は一歩も動いていませんよ?」


「このっ!」


 一歩踏み込んで鎌を横に薙ぎ払ったが、またしてもクロノスには当たらなかった。


「⁉︎」


「攻撃されないのですか? ならばこちらから行かせていただきます」


 フィー目がけて鞭を打つクロノス。

 

「遅い」


 素早く後ろに飛び、鞭をかわすフィー。

 だがかわした筈の鞭がフィーの腕をかすめていく。


(バカな⁉︎ 確かにかわした筈)


 違和感を感じたフィーが、一旦猫師匠の横まで後退する。


「何やってるニャ⁉︎ フィー! あんな雑魚、さっさと片付けるニャ! それともしばらく実戦から離れていたせいですっかり弱くなったのかニャ⁉︎」


 猫師匠の言葉を聞いたフィーが、いきなり猫師匠の頭をひっぱたいた。


「あ痛ぁ‼︎ フィー! いきなり何するニャ⁉︎」


「いえ、なんかムカついたので」


「ストレートな理由ニャ⁉︎」


(何か距離感がおかしいように感じましたが、シャル様はちゃんと殴れましたから気のせいでしょうか?)



 フィーが日頃のうっぷんを晴らしていた頃、こちらもペアで飛ばされたユーキとカオス。


「随分離されちゃったな〜。みんな大丈夫かな?」


「心配いらんだろう。奴等は人間ながら強さは相当なものだ」


「へえ〜。カオス、みんなの事認めてるんだ?」


「お前の力を借りたとはいえ、天使共を退けたんだ。認めない訳にはいかんだろう」


「フフッ、そだね」


「おーおー、仲の良い事で羨ましいぜ」


「ん?」


 森の中より、何だか気だるそうなおじさんが出て来る。


「君は?」


「俺は七星魔天第一位のゾンター。はーめんどくせー」


「そか。僕はユーキ。んでこっちの悪人面なのがカオスだよ」


「誰が悪人面だ!」


「ぶっちゃけあんま動きたくねぇんだけどよー。ディア様の命令だから仕方なくやるけど、出来ればこのまま帰ってくんねぇかなぁ?」


「なんだテメェは⁉︎ やる気が無ぇなら引っ込んでろ!」


「僕達はそのディア様? ジア様? とノアちゃんって子を連れ戻しに来たからさ。そのふたりを返してくれるんなら大人しく帰るよ?」


「そりゃあ出来ねぇなー。ディア様は次期大魔王になるお方だし、ノア様はその妹君だからよぉ」


「そか……じゃあやっぱり力ずくになっちゃうね〜」


「は〜。めんどくせぇ」


 ずっとやる気の無さそうなゾンターに痺れを切らしたカオスが前に出る。


「いつまでもグダグダ言ってねぇで、さっさとぶっ飛ばせば早いだろうが! ユーキ、テメェは後ろで見てろ! あんな雑魚は俺が瞬殺してやる!」


「行くのは良いけど、殺しちゃダメだよ〜」


「死んだら生き返らせれば良いだろうが」


「いや、そうなんだけどさ〜」


 黒いオーラをまといながらゾンターに接近して行くカオス。


「やっぱ戦うのかー。めんどくせー」


「だったらそのまま死んでろ!」


 オーラを巨大な爪に変化させ、ゾンター目がけて振り下ろすカオス。

 だが、そんな状況でも全く戦う意志が感じられないゾンター。


「あの人、何で無防備で?」


 ゾンターを引き裂いたと思われた爪が、何故かゾンターの左の地面に突き刺さっていた。

 そんな様子を不思議そうに見ているユーキ。


(かわした? いや、あの人は全然動いて無かった。どっちかと言うと、カオスがわざと攻撃を逸らしたような?)


 攻撃をかわされたカオスが何故か追撃をせずに振り返り、ゆっくりとユーキの元に帰って来る。


「おかえり、じゃないよ! どしたの? 何か攻撃された?」


 様子のおかしいカオスに心配そうに訊ねるユーキ。

 すると、カオスの口からまさかの言葉が飛び出す。


「もうやだ……お家帰りたい」


「いや、何があったのさ⁉︎」







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― 新着の感想 ―
[一言] > あんな雑魚は俺が瞬殺してやる! 死亡フラグみたいなこと言ってるw
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