第2話 組み合わせ抽選会始まる
ジュディの能力により、ナオ以外のメンバーは完全に離れた場所に飛ばされていた。
そんな中、魔力探知魔法のウェイブソナーを使って、みんなの居場所を探しているパティ。
「ダメだわ。有効エリアに反応は無い。みんなかなり離れた場所に飛ばされちゃったみたいね」
ウェイブソナーを解除し、走り出すパティ。
「一刻も早くユーキを見つけ出さないと、こんな暗い森の中じゃ……いつアイ君達に押し倒されるか分からないわ!」
慌てる理由が特殊であった。
「野郎共〜‼︎ ユーキになにかしたら、3枚におろすんだからね〜‼︎」
同じ頃、森の中を歩いているブレンの背中に悪寒が走る。
「ううっ! な、何だぁ? 炎使いの俺様が寒気だと? ハッ、まさかな……だが参ったな〜、完全にはぐれちまった……だがまあ、みんな強えぇから心配いらねぇだろ。しかしあのジュディって子、中々可愛いかったな〜。ジアの奴もかなり可愛いかったしな〜。魔族ってのは美人型が多いのか? 出来ればもう一度会ってみてぇな〜」
そんな不謹慎な事を考えているブレンの身体が急に重くなる。
「ぐうっ! な、何だぁ? 身体が重く……この感じ、もしかしてさっきのジュディって娘か!?」
どこか嬉しげに顔を上げて辺りを見渡すブレンの前に、貧弱そうな見た目の男が現れる。
「俺の能力を受けて立っていられるとは、中々やるじゃないか。俺は七星魔天がひとり、フライ様の配下、プロン」
期待していた相手と違い、残念そうな表情でツッコむブレン。
「オメェじゃねーよ!!」
「いや、何がだ!?」
同じく森の中をさまよっていたレノの前に、まるでプロレスラーのような筋骨隆々の男が現れる。
「俺様の名はガラバ!! さあ! 俺様と熱く激しい闘いをしようぜ!」
その姿を見てゲンナリするレノ。
「どうせ戦うなら、可愛い女の子の方が良いんだが?」
「いや、そんなもん俺様が知るかよ! それに、女では熱くて力強いパワーファイトは難しいだろうが!?」
ガラバの言葉を聞き、急に怒り出すレノ。
「男に殴られたって嬉しくも何とも無いだろうがー!!」
「変態かー!?」
「変態だー‼︎」
「認めんなー‼︎」
更に違う場所に居たニーナの前に、ヲタクっぽい見た目の青年が現れる。
「僕はフライ様の配下のアボリー。君、ゲームは好き? あ、ゲームって言ってもスマホゲームの方ね」
「ゲーム? まあ、可愛い女の子が出て来る奴なら、少しやってるわ」
「課金はしてるかい?」
「課金してまではやらないわよ。だっていつサービスが終わるか分からないんだから、そうなったら課金した分が全部無駄になっちゃうじゃない」
ニーナの言葉を聞き、突然怒り出すアボリー。
「だからそうならないように、一生懸命課金して製作会社を助けるんじゃないかー!!」
「いや、とうてい魔族の言葉とは思えないわね!」
更に別の場所では、パル&チルの双子姉妹がビクビクしながら森を歩いていた。
「パ、パルは暗いとこは苦手なのよ」
怯える姉のパルに反し、能天気な発言をする妹のチル。
「お腹空いたの〜」
「チルは相変わらず緊張感の欠片も無いのよ!」
「欠片ならビスケットが良いの〜」
「どうせなら丸ごとが良いのよ!」
「じゃあ丸ごとよこすの〜」
「何でパルが持ってる前提なのよ!?」
「パルはいつもお菓子を隠し持ってるの〜。早くよこすの〜」
「例え持ってたとしても、毎度毎度食べられてたまるにゃあああ〜!!」
聞く耳持たず、パルの懐をまさぐり始めるチル。
「や、やめるのよ! パルはくすぐりに弱いのよ!」
「承知の上でやってるの〜」
「タチが悪いのよ〜!!」
じゃれあっているパルとチルの前に、ひとりの老人が現れる。
「フォッフォッフォッ、若い者は元気があっていいのぅ。うらやましいわい」
「じいさん、誰なのよ?」
「お年寄りがこんな所に居たら危ないの〜。とっととお家に帰るの〜」
「言い方を考えるのよ!」
「フォッフォッ。優しい子達じゃのう? じゃが心配は無用じゃ。何しろわしは七星魔天、第三位のフライじゃからのぅ」
それを聞き、身構えるパル。
「七星魔天⁉︎ あんたがユーキ姉様から聞いた七星魔天なのよ⁉︎」
警戒するパルに対し、またしてもとぼけた発言をするチル。
「フライなの〜? 定番はエビフライなの〜。でもやっぱりポテトフライは外せないの〜」
「いい加減食べ物から離れるのよ!」
マイペースなチルを見て、少し険しい表情になるフライ。
「フォッ。随分余裕じゃのぅ? それとも、七星魔天第三位であり、大魔王ルイ様よりも長く生きておるこのわしを、舐めておるのかの?」
「説明がくどいの〜」
「……やはり舐めておるの……」




