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第16話 ニヤリの語源って何だろう?

 ニーナの圧勝で3戦目も無事に通過したチームHEN隊。

 続いて第4戦目へと突入する。


「ジアちゃん! 頼んだわよ」


 次に戦う事になったジアにエールを送る、HEN隊の仲間達。


「俺達の勢いのまま突っ走れ!」


 そんなクラフトに茶々を入れるナオ。


「紙一重で辛くも勝った人がよく言いますね?」


「ちゃんと相手が倒れたのを確認してから倒れたんだから、紙一重じゃねえっ!」


「まあとにかく、余り気負い過ぎず気楽に行くんじゃぞ?」


「うん。みんなありがと! 負けないように頑張るよ!」


 仲間の声援を受けて前に出るジア。

 しかし、その後残されたメンバーの中に不安がよぎる。


「送り出したはいいけど、あの娘ちゃんと戦えるのかしら?」


「ノアさんから戦いぶりを聞きはしましたが、自分達は実際に見た訳ではないですからねぇ」


「ま、まあ余も戦っておったから、あ奴の戦いをじっくり見てはおらんがのぅ」


「それってつまり、私達は誰もジアちゃんが戦ってる所をちゃんと見てないって事?」


「大丈夫なのか?」


「……」

「……」

「……」


 重い空気を吹き飛ばすべく、ノアが明るい材料を投入する。


「そうじゃ! ひとつだけ確かな事が言えるぞい! あ奴は魔獣を自分の意のままに操る能力を持っとるんじゃ!」


「おお!」


「でも、相手は人間ですよ?」


「うぐっ!」


「相手が魔獣使い、とかなら良いわね」


「そ、そうじゃな……」


 チームHEN隊の面々が祈る中、選手紹介が行われる。


『さあ! またまたやってまいりました、新生勇者パーティーの登場です! 今まで出て来た3名は元から在籍しているメンバーですが、残りの2名は新たに加入した新メンバーです! 勇者パーティーに相応しい強さを持っているのか⁉︎ まずはそのひとり、ジア選手の登場です!』


「またまた美少女来たああー‼︎」


「ジアちゃん頑張れー‼︎」


「クラフト様に気を付けてー‼︎」


 知名度は無いが、その見た目の可愛さゆえに大声援を浴びるジア。


「頑張んぞー!」


『対しますは、チームトレーナー! その代表者はティーア選手です!』


「おおー! こっちも可愛いー!」


「どちらも捨て難いー!」


「2人共嫁に来てー‼︎」


「申し訳ありません。私は人間には興味ありませんので」


 声援に全く応える事なく、前に出て来るティーア。


『奇しくも美少女対決となりましたこの試合。個人的にはどちらにも残ってほしいぞー‼︎』


 まだ魔装具を具現化させずに前に出るジア。

 一方のティーアも、何故か武器らしきものを何も持たずに前に出て来る。


『ああっと、出てまいりました両選手ですが、お互い武器らしきものは持っていませんが、2人共素手で戦う格闘家タイプなのでしょうかー⁉︎』


「武器なら持ってるよ」


 そう言ってジアが胸のペンダントを引くと、両手に一対の短剣が現れる。


『な、何とー⁉︎ 何も無い所からいきなり剣が出現しましたー‼︎ こ、これはジア選手の固有能力なのでしょうかー⁉︎』


 実況者の言葉に呆れるジア。


「能力じゃなくて魔装具だってばー。でもこの世界にはホントに魔装具無いんだねー? ハッ⁉︎ なら、向こうの世界から大量に魔装具仕入れて来てこっちで売り飛ばせば、大儲け出来るんじゃ……⁉︎」


 何やら良からぬ事を考え始めるジアであった。


『魔法にせよ能力にせよ、とにかく武器を手にしたジア選手に対し、未だ武器らしき物は何も持っていないティーア選手。いや、どうやら手に何か石のような物を持っていますが、まさかあれで殴りつけるつもりなのかー⁉︎』


 それを聞いたジアが嫌な顔をする。


「やだー、野蛮ー!」


「そんな訳無いでしょうっ! どこの原始人ですか⁉︎ この石は、こうする為に持っているんですよ!」


 持っていた直径15センチ程の石に両手を添えて、魔力を込め始めるティーア。

 するとその石が見る見る型を変えながら、しかも人の背丈に匹敵するぐらいに巨大な、四つ足の獣の姿へと変化した。


『な、何とおおー⁉︎ ティーア選手の持っていた石がフェンリルらしき魔獣の姿へと変わりましたー‼︎ 召喚とは違うようですが、これがティーア選手の能力なのでしょうかー⁉︎』


「そう。これが私の固有能力、化物友達(かぶつゆうたつ)。あらゆる物質を生物に変化させる事ができる能力です。勿論、媒介となる物質が巨大になればなる程、生み出される生物もより強力なものへと変わって行きます」


『やはりティーア選手の固有能力だったー‼︎ この試合、1対1が原則ではありますが、能力により生み出されたものなら、当然問題ありません! さあ、無限の魔獣部隊を相手に、ジア選手はどう戦うのかー⁉︎』


「ジアちゃんやべーよ! 怪我する前に降参した方がいいよ!」


「バカ! たかがフェンリル1匹じゃねーか⁉︎ 仮にも勇者パーティーのメンバーなんだ、フェンリルぐらい問題ねぇだろう⁉︎」


 だが、次々と魔獣を生み出して行くティーア。


「さあ、私の魔力が続く限りいくらでも出せますよ⁉︎ 痛い目を見る前に、降参したらいかがですか?」


 あっという間に十数体の魔獣に囲まれるジア。


「ジアちゃん降参してー‼︎」


 だが実況者や観客の心配をよそに、ニヤリと笑うHEN隊達。


「「「「「フッ、勝ったな……」」」」」







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