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第8話 能力失敗?

 ウルの八つ当たりを受けているノアに対し、鎌を振り下ろして来るルーネス。


「危なっ!」


 反射的に後ろに飛んで鎌をかわすノア。


「貴様が訳の分からん事をするから、危うく真っ二つになる所だったではないか‼︎」


「ホッ!」


 ノアの頭の上からいつもの左肩に戻ったウルが、顔を背けてとぼける。


「せっかく僕が正々堂々と戦ってあげるって言ってるのに、僕の事無視するんだ?」


 またルーネスから黒いオーラが溢れ出し、慌てて訂正するノア。


「ち、違うぞい! こうやってお主を怒らせて、お主の冷静な判断力を奪う作戦なんじゃ!」


「え⁉︎ そうなの?」


 黒いオーラが止まった。


「ふう、やれやれ……では、行くとするかの!」


 そう言って、刀を鞘から抜き構えるノア。


「じゃあ、行っくよー!」


 改めて大きく鎌を振り上げてから、ノアに向かって振り下ろすルーネス。


「何の!」


 それを刀を横にして受けるノア。


「まだまだ!」


 上、横、斜めと、あらゆる角度から鎌で攻撃するルーネス。

 それを何とか刀で防御しているノア。

 だがそんなノアに、ウルが忠告をする。


『オイ、ノア! あまり正面から奴の鎌を受け続けるんじゃない! ダメージが蓄積されて折れる恐れがあるぞ!』


 同じ事を感じたニーナもノアに忠告をする。


「ノアちゃーん‼︎ その刀、かなりの業物だから物凄く高かったのよー! もし折ったりしたら……フフフ、覚悟しておいてね……」


「いやそうは言うても、こうも激しい攻撃では反撃する暇が……」


 嬉しそうな表情になるルーネス。


「ああ済まぬ。今のは別にお主を褒めたのでは無い」


 落ち込むルーネス。


『余計なことは言わなくていい!』


「いだああっ‼︎」


 ウルズクローの激痛で身体をくねらせたノアが、おかしな体勢でルーネスの鎌を受けてしまう。


 パキン!


「はっ⁉︎」


「へっ⁉︎」


「ホッ⁉︎」


 何かが折れた音が響いた直後、刀先が回転しながら地面に突き刺さった。


「ホオオオオー‼︎」


「何じゃとおおおー‼︎」


 ニーナの刀は綺麗に半分に折れていた。

 それを見たニーナが激怒する。


「ノ〜ア〜ちゃ〜ん‼︎」


 焦るノア。


「い、いや違うぞい‼︎ 見とったじゃろう⁉︎ 今こやつが余の肩に爪を食い込ませたから、変な受け方をしてしもうたんじゃ‼︎ 怒るならウルの方じゃろう⁉︎」


「ホッ⁉︎ ホホホホホ、ホッホー‼︎」


 翼を振って、必死にジェスチャーをしているウル。


「ノアちゃん。弁償出来ないようなら、身体で払ってもらうからね!」


「じゃから、余の所為では無いと……と言うか、身体で払うってどういう意味じゃあ⁉︎」


 必死に言い訳をするノアに構わず、攻撃を仕掛けて来るルーネス。

 折れた刀を捨て、何とか体術でかわしたノア。


(くっ。どうすればいいんじゃ⁉︎ こうなれば、JPの消耗を気にせずに魔法を撃ちまくるか? ウルよ、余のJP残量はあとどれくらいじゃ?)


『ホウ。ちょっと待て……ホ⁉︎』


 ノアのJPゲージを確認しようとしたウルが、何かに気付く。


(どうしたんじゃウル? 早う教えんか!)


『ノア。お前、固有能力は使えるのか?』


(いや、使うた事は無い。というか、そんな物元々持っとらんぞい?)


『ホー。ならば、これは何だ?』


 ノアの130まで溜まっているゲージの、100の部分の数字が点滅していた。


(何じゃ? 一体何があったんじゃ⁉︎)


『ノア! 試しに固有能力を使ってみろ!』


(じゃから、さっき余が言った事を聞いとらんかったのか? 余は固有能力なんぞ持っとらんと言うたじゃろうが! 耳が遠いのか?)


『だ、か、ら、試してみろと言ってるだろおお‼︎』


 渾身のウルズクローがノアの肩に食い込んだ。


「いだああ‼︎ わ、分かった‼︎ 分かったからやめい‼︎」


 痛みでしゃがみ込んだノアの頭上をかすめた鎌の刃が、側にあった木に刺さり抜けなくなる。


「と、取れない⁉︎」


 都合良く木に刺さった鎌を抜こうと、悪戦苦闘しているルーネス。


『今の内だ!』


(うむ。じゃがやれと言われても、使うた事が無いんじゃ……やり方なんぞ分からんぞい⁉︎)


『要はイメージだ。強くなった自分をイメージするんだ。どんな能力が発現するかは、最初は俺達にだって分からなかったんだ』


(ま、まあ、やってみるかの)


 立ち上がり、スッと目を閉じるノア。


(イメージ……強い自分……凄い能力……誰にも負けぬ力……)


 次の瞬間、ノアの全身が光り輝く。

 激しい光に目を逸らしたニーナ達が次に見たのは、少し成長したような姿のノアであった。


 だが、何か様子がおかしいノア。

 自分の手を見つめて色々動かしてみたり、周りを見渡したりした後、何かを理解したように呟くノア。


「なる程、そうか……あの時か……」


 そんなノアに声をかけるウル。


『どうだノア? 何の能力か分かるか?』


 そんなウルを見て、優しく微笑むノア。


「フフッ。やっぱりこの頃のウルは可愛いね!」


「クワッ⁉︎」


 まさかのノアの言葉に固まるウル。


『ま、まさか……人格が変わる能力、か?』


「ブブーッ! そんな変な能力じゃありませんよーだ!」



 

 

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