表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/118

第2話 遭難者を探すそうなんです

 翌日、やはりちまちまJPを集めるのは効率が悪いという結論になり、難易度の高いクエストをみんなで受ける事にした。


 勇者パーティーは高待遇を受けている事もあり、まだ張り出されていないおいしいクエストは無いか尋ねに、直接受付嬢の元に行くノア達。

 

 すると、ノア達がカウンターに近付く前から激しく手招きをしてくる受付嬢。


「ん? 何じゃ? 我らを呼んでおるのか?」


「クラフトに来るなと言って追い返してるのかもしれませんよ?」


「何で俺様だけなんだよっ⁉︎」


 そして受付嬢から事情を聞くノア達。


「実は昨日、とあるパーティーがバジリスク討伐クエストに出発したんですが、そのメンバーのひとりが今朝酷いケガを負って街に戻って来たんです。それで事情を聞くと、バジリスクを数体倒した後に仲間達とはぐれてしまい、一晩中探したけど見つからなかったので、ギルドに捜索の依頼を出しに戻って来たと」


「バジリスクにやられたって訳じゃないの?」


「いえ。彼等のレベルから見て、バジリスク程度なら楽勝で倒せる筈なんです」


「何か不測の事態が起きた、という事でしょうか」


「そこで、皆さんの強さを見込んでお願いがあります。取り残されている方達を助けに行って頂けないでしょうか? 現在捜索隊を編成している所なんですが、出発までにはまだ時間がかかりそうなんです」


「つまり、一足先に探しに行けって事ね?」


「そうです。いかがでしょうか? 勿論、正規のクエストとしてちゃんと報酬はお支払い致します」


(そ奴らを助けたら、たくさん感謝されるかの?)


『助けを待っている状態ならばな』


 ドンと胸を叩くノア。


「うむ! 人助けとあらば余に任せよ!」


「ノアちゃんが行くなら当然俺様も行くぜ!」


「勿論自分もね」


「ホウッ!」


「なら決まりね! 場所を教えて!」


「あ、ありがとうございます! 勇者パーティーのみなさんが参加してくださるなら、これ程心強い事はありません!」


 受付嬢に教えられた山に向かうノア達。

 ノアを先頭に歩く一行だが、何故か一番後方に居るクラフト。


「ちょっとクラフト! 何であんたが一番後ろを歩いてんのよ⁉︎ 壁になるぐらいしか能がないんだから、あんたが先頭を歩きなさいよ!」


 何気に辛辣な事を言うニーナ。


「いやー、ほんの僅かの間にこのパーティー女子だらけになったなーとか思ったけどよー、よく考えたらまともな女子はひとりもいねぇんだなーって」


「なっ⁉︎ 私は純粋な女だああー‼︎」


 ニーナの前蹴りが腹に突き刺さり、坂を転がり落ちて行くクラフト。


「うおおおおー‼︎」


 そうこうしている内に、教えられたポイントに到着するノア達。


「この辺りね。ナオ、お願い」


「分かりました。《ウェイブソナー!》」


 地面に魔道士の杖をつき、魔力探知をかけるナオ。


「ノアちゃんは敵が居ないか、周りを警戒して」


「う、うむ。了解じゃ」


 ナオが遭難者を探していると、坂を転がり落ちて行ったクラフトがようやく追い付いて来る。


「ニーナ、テメェ‼︎ 危うくふもとまで転がり落ちるとこだっただろーが‼︎」


「あんたがくだらない事言うからでしょ! ほら! あんたも周りを警戒しなさい!」


「警戒っつったって、バジリスクはあいつらが倒したんだろ?」


「バカね。気付かないの? 私達がこの山に入ってからここに来るまで、全く魔獣と遭遇しなかった。こんな事、今まであった?」


 ニーナに言われて周りを見渡すクラフト。


「確かに、言われてみりゃあ全然魔獣を見てねぇな。凄い確率だぜ!」


「バカ! ほんとバカ! バカだバカだとは思ってたけど、呆れ果てて笑いがこみ上げて来るぐらいバカ!」


「言い過ぎだっ!」


 状況の異常さは、ウルも気付いていた。


『ホウ。クラフトがバカなのはいつもの事だが、魔獣については俺も気になっていた。魔王が居なくなってからは確かに魔獣の数も減ったらしいが、全く気配すら感じないというのは異常過ぎる』


「そうなのか? 余にはよく分からんが」


 ウルの言葉が分からない為、ノアに尋ねるクラフト。


「ん? ノアちゃん、ウルの奴は何て?」


「あーっと。要約すると、クラフトが異常過ぎるそうじゃ」


「ひでぇっ‼︎」


 クラフトが散々言われていると、ナオが微弱な魔力を見つけ出した。


「居ました! 微かですがあちらの方に反応があります」


「良くやったわ、ナオ。ご褒美にノアちゃんのちょっとエロい写真をあげるわ」


 そう言って、パジャマがはだけてお腹を出しながら寝ているノアが写った写真をナオに渡すニーナ。


「ははーっ! 有難き幸せ!」


「な、何でそんなもんがあるんじゃあっ‼︎」


「え? ただ私が趣味で集めてるだけよ?」


「いやそんな、さも当然みたいな顔で言われても!」


 それを見たクラフトがとても羨ましがる。


「いいなー! いいなー! 俺様も欲しいなー!」


「あんたも、役に立ったらあげるわよ」


「マジかっ⁉︎ よっしゃー‼︎ 頑張るぞー‼︎」


「本人の許可を取らんかー‼︎」







パトリシア・ウィードさんとは関係ございません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ