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嘘吐きの箱庭
表に見えるもの全ての名詞に「偽物の」が接頭してる
「偽物の」言葉、「偽物の」感情、「偽物の」笑い
「偽物の」声色、「偽物の」「偽物の」「偽物の」、、、
全部捨てよう
それらはみんな、僕の世界には不要だから
邪魔なものを取っ払った良好な視界で
僕は僕の道を見据える
それ以外に何もない、未完で完璧な
自分だけの箱庭で
自分だけの空間で
真白でそれでいて昏い、この狂った世界で
僕は静かに目を閉じる
それが正しい事だと
自分を騙して欺いて裏切って
嗚呼、目覚めたら、
「ぜんぶ夢だった!」って、そう言いたい。
陽はまもなく昇る。昇ってしまう。
目蓋に閉ざされた眼球がぎょろぎょろ動く
願う。祈る。神頼む。
目覚めたら、この昏い世界が、
少しは明るくなってますように
果たして次に目覚めたとき、
この目に最初に映るのは何か?
それを知るのが僕は怖い。
ただ、何も変わっていなかったらその時は、
祈るだけじゃなく、動いてみようか。
僕が目を開くと――――――――…