アル中家族の日常
僕は幼稚園の頃だから、ちい姉ちゃんは高校生、おお姉ちゃんは、入院、兄ちゃんは遠方に進学していることから、東京での酔っ払っている父を迎えに行くのはちい姉ちゃんに任されたみたいだ。
ちい姉ちゃんの東京までの新幹線での道のりでの心境は、分からないが、父親の住んでいた亀有のマンションの部屋に着いた時に、絶望したらしい。マンションの部屋に居るのは、分かったらしいが、インターホン、外から呼びかけをしても居留守を使ったらしい。数時間、部屋の前で呼びかけながら待っていたら、母が連絡した埼玉に住んでいる父の弟が仕事帰りに来てくれたらしい。
「兄貴、いるのか?開けてくれ!」
その一言で、父は鍵を開けた。
部屋はアル中独特のアルコール、風呂など入らずに飲み続けていた不衛生なアル中独特の匂いがしたようだ。
だが、ちい姉ちゃんが部屋で見たのは、まだ飛べない子雀が、ティッシュの箱に入れられ、死んでいたことだった。
母は、父は優しい人だから、子雀の命を助けたかったんだと言うが、ちい姉ちゃんは、鳥が怖くなった。埼玉のおじさんと酔っ払いの父と九州に帰る新幹線まで送ってもらった父とちい姉ちゃん、だがその帰る新幹線で