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笑った学生
インターホンが鳴った。
ドアを少し開けるとカズヤが顔を見せた。
「カズヤさん…」
「あっ…ミコトくん、その…」
「ミコトー、これってどこに置けばいいの?」
イザナとカズヤの目がばっちりとあう。
友達だとすぐに分かった彼は奥に引っ込む。
「あれって誰?」という問に「別に何でも、でなんすか?」と話題を切り替えた。
「もう、センパイん家来ないの?」
「…。」
「ミコトくん…!」
泣きそうな声だった。
リュウに悪気は無い、とか、そんな事を言ってみたもののミコトは歯痒そうな顔のままだった。
「…こんな時に、あれなんだけど。」
「?」
「お仕事。」
渡された書類には仕事内容が書いており、小さくすまんと書いてあった。
ミコトはふっ、と笑う。
「こいつ倒したら報告書渡しに行くよ。」
「良かった!」
「あと、さっきのあいつ俺の兄貴だよ。」
「え!?」
「じゃーね。」
驚くカズヤを無視してミコトはバタンと扉を閉めた。
何だか、どうでもよくなってしまった。
奥に引っ込んだ兄の肩を叩いて笑って言った。
「明日、空いてるか?」
ちくしょうミコトくん可愛いな




