エルフ
ファンタジー世界において、ドラゴンと並んで最も有名な種族だと言っても過言では無いだろう。
別名はエルフェン、アールヴなど。
1.現在のエルフ像
・見た目はほぼ人間と同じで、耳が後方に長い(俗にエルフ耳と呼ばれている)
・若く、美形揃い
・長寿、1000年を生きる個体もいる。中には不老不死の場合もある
・森に住んでいて、自然を大切にしている
・魔法との親和性が高く、人間よりも高度な魔法の知識を有する
・弓の名手
・プライドが高く、他種族、特に人間とドワーフが嫌い
・菜食主義、あるいは肉が食べられない。
・魔法の知識により、世界の支配者だった時代がある。
また、派生種族として、
・信仰する神の鞍替え、戒律を破る等の行為により、
肌色が黒ないし褐色となったダークエルフ、
・エルフ王家、あるいはエルフという種の始祖で、
より強大な魔力を持ったハイエルフ、
・他種族(大半は人間)との間の子であるハーフエルフ等が存在する。
2.エルフの来歴
エルフは元々、北欧神話に登場する妖精で、妖精の国アールヴヘイム(※1)に住んでいる種族である。
神話に登場するエルフは、現在のような生物ではなく、自然と共にある、精霊や八百万の神に近い存在だったと考えられている。
現在のエルフが作られる切っ掛けとなったのは、ロード・オブ・ザ・リング(邦題:指輪物語 著者:J・R・R・トールキン)とされる。
作中のエルフは、人間や動物と同じ、世界に住まう一つの種族である。人間に近い容姿で尖った耳を持ち、魔法を使い、長寿で、ほぼ全ての面で人間よりも優れた存在であった。
1.にて述べた設定の大半はこの作品によって描かれ、それ以降の作品でもほぼ順守されている。
ロード・オブ・ザ・リングによって名が広まったエルフは、その後、様々なゲーム、映画、小説、漫画によって、少しずつ設定が周知・簡略化され、現在のように「エルフ」という言葉だけで、どのような種族か判断が行えるまでに至ったのだ。
余談ではあるが、トールキンはエルフを人間よりも優れた種族として描いたわけでも、神話通りの存在としてエルフを描いたわけでもない。
というのも、トールキンはまず最初に人間よりも優れた種族を描き、その後、この種族に相応しい名前を探した。
その際に、前述の神話に存在するエルフを見つけ、それを種族の名前とした……という流れである。
以上でエルフについての説明を終える。
一点、この文章に書いた内容はあくまでも現在のエルフ像と、そのエルフ像の由来を記載しているのみで、それ以上の事を語る物では無い事を覚えていてほしい。
※1
北欧神話において、世界は9つに分かれているとされる。
妖精の国の他に、主神オーディンの住む神の国アスガルド/アースガルズ、人間の国ミズガルズ/ミッドガルド、死者の国ヘルヘイム等が存在する。