第一話「家族」
初めまして。小説を書くことは初めてです。
文学に対する、知識は浅く、誤字脱字が多く見られるかもしれませんが、作者は趣味として小説を書くことを楽しんでいます。
それを、ふまえたうえで読者のみなさんは、読んでくださると嬉しいです。
ベッドから起き上がり、目覚まし時計をみると金曜日の午後の二時を示していた。
窓を開けると、外からはまぶしい春の日差しがさしている。
「腹へったなぁ・・・」
二階の自分の部屋から一階に下りる。
家にはすでに誰もいなかった。
リビングの机の上には、母親が作ったと思う朝食?いや、昼食があった。
卵のスクランブルエッグとベーコンといういたって普通だ。
冷蔵庫に牛乳を取りに行くと、マグネット型のメモ帳に
「ご飯はつっくってあるから、おきたら食べてね。<母より>」
という、置き書きがあった。
「はぁ・・」
何年前だったか、ある日から俺は学校に行くことがなくなった。
たしか、今年の春で中学三年生だ。
今は春休みというわけでなく、新学期が始まってから一か月がたっている。
中一の春から、いまだに学校に行っていない。
なぜ、行かないのか?と散々家族などにいわれるが、俺はただ「めんどくさい」の一言で済ましている。
別段、いじめなどにあっているのではなく、ただ行きたくないのだ。それから二年が経った。
コップに牛乳を注ぎ、テレビのリモコンを持ってソファに座る。
もうすでに冷めてしまった昼食を食べながら、テレビを見る。
時刻は二時半をさしていて、ニュース番組やドラマの再放送などにチャンネルをかえながら昼食を食べ終える。
皿をキッチンに置き、スポンジに洗剤を染み込ませて、皿を慣れた手つきで洗っていく。
つけっぱなしの、テレビを切り、歯を磨いて二階の自分の部屋に戻り着替えを始める。
「三時かぁ・・・そろそろいかなきゃな」
着替えを済まして家に鍵を閉めて春の陽光の中歩いていく。
俺の家族は五人家族であり、高2の姉と中一の妹がいる。
父親は仕事の都合上、単身赴任中であり、
母親は昼間はスーパーでパートをしていて、当然、姉と妹は学校にいっている。
だから、いつも昼時は誰もいない。
俺は誰もいない昼時に起きて飯を食べ、ある場所に行く。
それが、俺の毎日の日課である。
午後六時
「ただいまぁ」
だれもいないと知っていても、ついつい言ってしまう。
「また、だれもいないのかなぁ?」
私は独り言をつぶやく。
靴を脱ぎリビングに行くと、朝机にあった兄のご飯がなくキッチンを見ると、
きれいに洗われた食器があった。
「おにいちゃん、学校いかないで本当なにしてるんだろう?」
私は、リビングから二階の自分の部屋へ行った。
今年、中学生になり色々忙しくなった。
部活や勉強の両立。交友関係など・・・
「疲れたーーー!」
「眠っちゃうから、お風呂に入ろう」
部活でかいた汗を流すためお風呂へと向かった。
午後七時半
「ただいま」
「お母さんお帰り!」
パートを終え家に帰ると、濡れた髪をバスタオルで拭きながら、テレビを見る
綾乃がいた。
「お腹すいたでしょう?今から夕飯作るから」
「うん。もうもう、ペコペコだよー」
「はいはい。八時には、できるから待ってなさい」
「はーーい」
綾乃は中学生になり少したのもしくなったわと思いながら夕飯を作り始める。
「そうだ帆乃夏と達弥は?」
「まだ帰ってないよー」
「そうねぇ、帆乃夏はいいとして、達弥は何してるのかしら?」
「私に聞かれてもわかんないよー」
「そうよねぇ」
長女の帆乃夏は、テニス部に所属していていつも九時ごろには帰ってくる。
それにたいして、長男の達弥は十時ごろに帰ってくる。
「困った子ねぇ」
午後九時
「ただいまぁ」
「お帰りなさい」
「おねえちゃん、おかえりーー」
家に着くと、母と綾乃がリビングでくつろいでいた。
机の上を見ると、ラップがかかっているおかずが並んでいた。
「今、夕飯温めなおすわね」
「じゃあ、私さきにお風呂に入るから」
「それと、はい綾乃」
「なにこれー?」
「あんたが朝買ってきてって頼んだマンガの続刊よ」
「うわー!ありがとう!」
「ただし、あとでお金もらうわよ」
「えーー!けちぃ」
「はいはい。帆乃夏は風呂入って。綾乃はあとでお姉ちゃんにお金払うこと」
『はーい』
二人同時に返事をした。
午後十時
「ただいまぁ・・・」
「おかえりなさい」
「ただいま」
静かに家に入ると、母親が玄関で待っていた。
いつも同じ時間帯に帰るから、待っていたのだろう。
しかも、玄関で。顔は笑っているが、目が笑っていない。
俺がひきこもりになったのは、中一の春からだから。
先週まで二年間家を出なかったことになる。
なのに、いきなり先週から一週間家からでるという、誰もが疑う行動だ。
「どこにいってたの?」
普段優しい母親だが怒ると怖い。
一週間何も聞いてこなかったのは、母親なりの優しさなのかもしれないが・・・
「実は、ある人と会ってまして」
自然と敬語になる。
「誰と?」
「女の子です。」
「・・・・・」
「えええっぇぇぇぇっ!!!」
いきなり、リビングから驚きの声が聞こえた。
おそらく、盗み聞きをしていた姉と妹だろう。
やれやれ、今から困ったことになったぞ。
と、心の中で思いながら必至に、家族への言い訳を考えていた。
初めての作品です。もしも、もしも読者の方がいらっしゃったら、アドバイスなど教えてくださると作者はすごく喜びます。