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海上のパルーマ  作者: ヒカル
騎士団編
35/61


「そうして、私はエマを拾って今回のジェペスとの戦いに巻き込んだのです。まぁ実際のところは自分の作った飲み物兼食事が気に入っただけかもしれませんがね。」


記憶を戻してあげてください、と宮廷魔術師に告げる。

ここ、王都にいた奴らはセネン以外リューエットでの悲劇は一ミリも知らなかっただろう。俺はある伝を辿って手に入れたけどな。


「このリューエットでの悲劇は、そもそもビクトルが領民に重税を課さなければ起きなかったと考える人も多いでしょう。

しかし実態は違います。ビクトルは極めて善良で、よくできた人柄だった。彼が重税を課さなくてはならなかった理由、それはファビアン・ジェペスにあります。」


「ファビアンは俺と同じ兵学部戦略学科在籍の落ちこぼれでした。俺が授業を抜け出すたびにそこにいて、周りに女を侍らせていた。金がなくなれば父親に請求する、自分は勉学も訓練も放棄して遊び呆ける、とんだ放蕩野郎でした。そしてセルピエンテはそれを注意することなく金づると成り下がっていたのです。」


「ジェペス家のビクトルは兄や甥とは打って変わって堅実な男でした。兄の態度の悪さから、進学を諦めて家の財政を支えるためにリューエットの経営に注力しました。ええ、それはそれは、とても独学で身につけたとは思えない素晴らしい手腕でした。彼の力によってエマの記憶の序盤にあったようなリューエットの栄耀栄華は築かれたのです。」


「しかしファビアンが親元を離れて学園に入るといよいよジェペスの家計も傾き始めてきた。シルヴィア現陛下の王妃教育費を遥かに上回る請求額に目を回したセルピエンテは弟ビクトルに泣きついた。ビクトル殿は、兄家族の借金返済のために自分の愛する領民の税率を上げるよりほかなかったのです。」


俺の話をシルヴィア陛下も傍聴席のみんなも黙って聞いていた。


いつの時代も、正直者は愚か者より先に死ぬのだ。それも、大概が理不尽な理由で愚か者の代わりに死ぬのである。


「ビクトルが商人によって殺されたあと、セルピエンテは大層焦ったでしょう。自分の代わりに返済に応じていたビクトルが死んでしまったことを、彼は借金相手に知られるわけにはいかなかったのです。彼は自らの私兵を用いて全力でこの事実を隠蔽しました。」


まだだ、まだ押せる。


最後のもうひと押しだ。

もうしばらくロベルトのターンです。

伏線回収を一気にしてるので一番謎キャラに頑張ってもらってます。

気分はコンフィデンスマンJPの巻き戻しシーンですね(笑)

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