SCENE14 フィナーレに喝采を SIDE 軍師:ロベルト
武力での戦争はもう終わった。
ここからが総仕上げ、俺だけの戦いだ。
ニセタ達の奇襲から始まったあの日から3日。
王都に戻った俺は一人、王国貴族裁判所に来ていた。
今日、俺はここで裁かれるらしい。
理由は明白。
俺が今回仕掛けたのは完全なる“私闘”とみなされた。これは貴族法に記載された”私闘の禁止”の条項に思いっきり違反しているのである。この条項を要約すると、「貴族の御家騒動とか権力争いで殺し合いの喧嘩をするのはやめましょう。平民を巻き込むなんて論外です。」だ。
そう、俺はこれを破ったことになっている。
まぁ?俺は知識チートの大天才なんで。こんなことは予想済みなんですけど☆
しっかしやりすぎたかなぁ。
親父、訴状の郵便書留受けとった瞬間卒倒しかけてたし。
ニセタに「あなたって本当、まともな生き方ができないんですね…」とか言われるし。
でもさ、どうせなら伏線回収は丁寧かつ一気にやるのが楽しいでしょ?
俺はポリポリと頭を掻きながら、しかし足取りは軽く裁判所に入って行った。
*
貴族裁判は、普通の裁判とは異なり被告側から証人を一名推薦できる。代わりに、原告側からも証人を一人推薦する。こうすることで両家にとって有利な証言をしてくれる人材を法廷に呼ぶことができ、家がらみの問題を双方に対して平等に解決してきたのだ。
さてというわけでー、今回俺の証人を務めていただくエマとソフィア嬢にごたいめーん
したはいいけど。
「二人とも想像してたのの倍呆れた顔してんな。」
「あなたの事だからきちんと法律を遵守して正当に戦っていると信じて疑っていなかったのですが。」
エマが目を眇めた。こいつは俺が連れてきた証人。ソフィア嬢は今回の裁判に立ち会う王妃からの推薦として原告側の証人になっている。二人とも戦いから3日しかたっていないのに元気だなぁ、と呑気に考えた。
「そいつぁ残念っした。あいにく俺はテキトーなんでね。」
「訴訟される可能性は分かっていたのでしょう。なぜ…」
「んー?」
俺はけたけた笑った。
「そんなん、これからが俺のしたかったことだからに決まってんじゃん。」
俺のことを使えないクズと見下す皆さん、まぁちょいとそこの傍聴席に座ってみていってくださいな。
まだ俺、本領発揮しきれてねぇんだから。
これが、首から上だけで戦う奴らの戦い方だって目に焼き付けてけ。
ロベルトと一緒に伏線回収していきましょー!




