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狂戦士の必殺技



さぁて、どうするか。

やると言ってたんか切ったはいいもののNPCのルナはともかく他プレイヤーにユニークを見せてもいいものか。


俺がそんなことを考えていると


「オラオラオラァ! 喰らえ海蛇!」


と、横で飛ぶ攻撃を巨大斧で行っている狂戦士が……


なんか……もういいや。

いちいち考えてたら面倒だしな。

もうこれからはユニークとか考えずに楽しもう。

まぁ、流石にこいつにバレたらやばい! って思ったやつには隠すけど。


と、言うわけでいきなりだが大技行くか!


星氷拡散アイスブラスト


俺がそう言った瞬間、一気に魔力が減少した。

そしてそれと同時に俺の周りに青白い光が5つ現れる。


そしてーー


「喰らえ海蛇!」


俺の合図とともに光はアクアスネークにまっすぐ向かっていく。

狂戦士の飛ぶ攻撃を避けるのに夢中になっていたアクアスネークは飛ぶ攻撃を避けて背後から飛んでくる俺の攻撃に気づかなかった!


そしてそのままレベルアップして増えた俺の魔力を込めた1つ目の光が直撃!


アクアスネークはめっちゃ痛そうに叫んだ。


うわぁ痛そう。

やったのは俺だけど。


「おぉっすげぇ! なんだ今の!」


「はいはい、狂戦士バーサーカー。攻撃続行してね」


「おうよ! どうせだったらとっておきを見せてやる!」


ほぉ、とっておきね。

いいじゃん、楽しみだ。


「と言うわけで承諾してくれ!」


「は?」


承諾? 一体何が?

そう俺が戸惑っていると、報酬やクエスト受諾などの恩恵でお馴染みのガイドさん(クエストとか報酬とかで案内してる感じだったから)の報告が来た。


『プレイヤー〝攻撃全振り〟から固有スキル【地獄破壊ヘルディストラクション】の協力要請が届いています』


あぁ、受諾ってそう言う……

ん? 固有スキル? うん、待てよ?

固有スキルっていうのはそいつ個人しか持っていないもの。

つまり


「おまっ、ユニークを!?」


……おい、笑顔で親指立てんじゃねぇよ。

って言うかなんだよマジで。


ラインさんといい、狂戦士といい、そんなにユニークっているものなの?

もしかしてユニークって結構ある?


「おい、受諾してくれよ!」


「あっ、ご、ごめん。でもあとで問い詰めるからな!」


『要請に承諾しました。これよりプレイヤー〝攻撃全振り〟の攻撃目標ヘイトが全てプレイヤー〝ブルーウッド〟にむきます』


「は?」


「それじゃ、よろしくな!」


「は? はぁぁぁぁぁぁ!?」


それじゃ、よろしくな! じゃねぇんだよ。

は? ヘイト全受け? マジで?


おっと? なんか海蛇さんが狂戦士(クソ野郎)からこっちに視線を移したぞ?


そんでその開けた口から見える水の塊は……あー、はいはい、なるほどね?


「キシャァァァァァァァァ!!!」


「ですよね! 水砲ですよねぇ! クソがァァァァァァ!」


俺にヘイト押し付けやがって!

マジでふざけんなよ!

これであいつが一撃で倒さなかったら殺す。

絶対に殺す。


「おーう、もつちっとまってくれ。これはタメが長いんだわ」


あぁ、マジでムカつく。

俺が必死で避けている中気楽にためやがって!


「うおっ、あぶな! ってうわぁ! 湖に落ちる!」


あれ? これ終わったくね?

飛翔はレベル1だからしっかりとした体制からじゃないと使えないし。


あぁ、これも全部狂戦士のせいだ。


と、俺が諦めていたとき思いっきり何かにぶつかった。


「痛っ!」


な、なんだ?

湖に落ちたんじゃないのか?


「はぁ、あ、危なかったです……」


「ルナ!?」


見上げると船からこちらを覗き込んでいるルナの姿が見えた。


「私結界魔法使えるので、落ちる前に結界を張ったんです」


ありがとうルナ!

危うく落ちるところだった。


「私ができるのは回復と結界魔法だけです。攻撃とか避けるのはあまり得意じゃないので……」


「わかった! それはこっちの仕事だ! おい狂戦士!」


「攻撃全振りだ!」


「ためはあとどれくらいだ?」


俺がそう聞くと狂戦士はうーんと少し考えてから


「あと30秒くらいだ!」


「長いな! 了解、あと30秒稼いでやる!」


まずは機動力の確保だ。

飛翔を使って空を飛ぶ!


そんでまぁ、水砲こっちに打つよな。

だったらここで


「ルナ!」


「は、はい!」


「俺の後ろに結界を張ってくれ! 足場にする」


「わかりました!」


すると後ろに結界が張られた。

ルナ仕事早いな。


それじゃあこの結界を足場にして……


「水砲が来た瞬間避けながら突撃! そんで星氷弾丸アイスバレット


そして今度はアクアスネークを足場にして退避!

よし、これで怯んだ!


あとは飛翔で逃げ回っておけば……!


「よっしゃあ! 来たぜ来たぜ! 溜まった!」


「おら! 30秒稼いだぞ! 一撃で決めろよ!」


俺が船に退避すると同時にアクアスネークに向かう狂戦士とすれ違う。


「時間稼ぎ助かった! もちろんそのつもりだ!   地獄破壊ヘルディストラクション


突如あたりが紅く染まる。

それと同時に狂戦士の持つ巨大斧もより紅くなる。


アクアスネークはその危険性を察知したのか回避行動を取ろうとした……が、現れた鎖によって身動きが取れなくなる。


そしてそのまま狂戦士がアクアスネークの頭上に巨大斧を振り下ろす。


アクアスネークは紅い光とともに消え去った。


「っしゃぁ! 一度思いっきりやってみたかったんだ!」


船に戻ってきた狂戦士からはそんな声が聞こえた。

 

総合評価1000行きそうでびびってます……

評価ありがとうございます!

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