95幕目 治療薬
私たちは武装車に乗って真理のいる場所に行った、そこは石レンガ作りの建物がたっていて、倒れている人たちが見えた、その時真理がこっちに気づいて駆け寄ってきた。
真理「お、きたきたーって大丈夫だった?」
雨宮「大丈夫だ、でこの惨状はなんだ?」
真理「ああ、それのことなのだが、ウイルスの形がYの形だったのよ」
雨宮「それ、Yウイルスだ、それの薬を持ってきているから…」
真理「あ、そういえば、それに感染している人たち、なんか変異していっているのだよね」
雨宮「もう手遅れなのか?」
真理「いや、緑色に変色しているやつもいれば、紫色に変色しているやつもいる」
雨宮「あー、治療してくぞー」
真理「了解、アンジェラたちもてつだって」
アンジェラ「はいはい、重傷者はどこー?」
真理「施設の地下に幽閉させてある」
アンジェラ「それって大丈夫なの?」
真理「ああ、なんとかね」
と、私は軽症者の治療に専念した。
おじいちゃん「若いの、ありがとなー」
雨宮「いえいえ、仕事ですので」
おじいちゃん「しかし、なんでこんな世界が始まったのかねー」
雨宮「私にもわかりませんね…」
おじいちゃん「ほれ、別の人の治療のためにいってやれ」
雨宮「そうですよね…、ありがとー、おっちゃん!」
おじいちゃん「あはは、おっちゃんか…」
雨宮「と、次はっと…これ薬の在庫足りるのかね?」
青年「あ、注射は苦手なので…」
夕夏「つべこべ言わず打つぞ!」
雨宮「これ、夕夏ちゃん、そんな乱暴にしたら、怖がっちゃうでしょ」
夕夏「はぁい」
青年「いてっ」
雨宮「よし、これで終了っと…」
青年「この人、黙って注射打った!怖いー」
雨宮「ごめんね、ほら、飴玉あげる」
青年「ブドウ味…うまい…」
雨宮「アンジェラの方に行くか…」
夕夏「足り…ますね、これ」
雨宮「よし、突撃ー」
アンジェラ「あわわ、暴れないでくださーい」
雨宮「こっちはこっちで混沌だな…」
太一「わー、ソーイをもふもふしないでー」
幼女「モフモフ…」
ソーイ「なんだこれ、まるで知能がない動物だぞ…」
雨宮「まぁ、打つか…」
幼女「ガブッ」
雨宮「なんか噛んできたんだけど…」
太一「あ、噛まれたのか、雨宮さんにも注射打たないと…」
雨宮「え?噛まれたらアウトみたいなそういう?」
太一「うん、唾液にもウイルスがいるからね」
雨宮「初めて打つんだが、最後になんか違和感があるんだよね…」
太一「ああ、それは抗体が作られてるんだ、もしその感覚がなければ第一次感染者なんだ」
雨宮「なんでそんな細かく知ってるんだ…」
太一「ああ、美沙に聞いた」
雨宮「あいつか…なら納得するね」
と、重症者の治療をすませ、戻ろうとしたとき、真理が声をかけてきた。
真理「ああ、今日はありがとう、また変なことがおきたら、よろしく…」
雨宮「いや、こちらこそ、いつでも呼んでね」
と、軽くなった車を走らせた。




