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世界に独りぼっち  作者: 福梟
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隣の家と現状

就活にばててちょっと就活を少しお休みしていて怠惰な生活を送るボクは、正午前におきて、ご飯を食べた後、ペット達が居ないということと、親に電話がかからないという異様な事態に焦り始めていた。


……

先ほど食事をとった場所に座り手を組んで、只管考えた。

親が帰ってこないだけであればスマホゲームで暇つぶしをしただろう。

だが、何故かペット達もいなくなっていて緊急事態であることが分かった。

30分ほど経った頃、一つの結論が出た。

もしかして……


その結論を確認するため、遅めの駆け足でお隣さんの家に向かった。

その結論が怖くて、でも、その結論じゃないとしたら、ペット達のことが心配で、板挟みとなった思考は、ただ現実を受け入れるしかないことを思った。

正面玄関のインターフォンをならす、インターフォンを鳴らすのは、数か月前に親の代わりに回覧板を届けた以来だ。

先ほど述べた通りどっちを願っても大変な事態であるのには変わらず、ただ現実を受け入れる準備だけを固唾を飲んでするのだった。


……。

結論を言うと、つけっぱなしとなった電気を消して帰ってきた。

信じがたかったが、そう結論付けて良いだろう。

車はあったから誰かいるはずだったのだ。


世界に一人ぼっちとなった現実を受け入れながら、電子ケトルで沸かしたお湯で、粉末のコーヒーを溶かして飲んだ、味がしなかった。


テレビをつけたり、SNSを確認しようとも思ったのだが、どうしてかそれが怖くて出来なかった。


コーヒーを飲んだのはカフェインでちょっとでも長い時間起きているためだったのだが、受け入れがたい酷な現実に精神は摩耗(まもう)した。

大きな兎のぬいぐるみを取り出し、親の布団の上でぬいぐるみを抱きながら、毛布を被り丸まって眠った。

目が覚めても、夢みたいな酷な状況は、変わることがなかった。



いつも見るような平穏な夢を見て目を覚ます、ポケットのスマホを確認すると、16時34分だった。 精神的に疲れたとはいえ、かなり十分な仮眠になっただろう。

今更だが、電波は入っていた。家の中なので2本だけだが。

言い知れぬ不安と闘いながら、もう一つの仮説が浮上した。

一一般人にこんながっつりなドッキリを仕掛けても得はないわけで、ドッキリ説はないとして、宇宙人が侵略して人や動物をさらっているのでは?

しかし、寝ていて無防備な自分がさらわれない訳がない。

でも、1%でも可能性が浮上したことによって、声を出すのも、物音を出すのも、あたりを捜索するのも、怖くなった。

ただ、そうすることによって浮かぶのは、誰かがつぶやいているであろうTwitterの発言や報道されるニュースだ。

恐る恐る確認することにした。

そこには、何一つ代わり映えのしない日常のツイートや、ニュースがあった。

そう考えると同時に、更に怖い考えが過った。

それは、SAOのようなVRの世界に1人だけ閉じ込められたのではないかということ。

脳だけが生きている状態とかになっていないか心配になった。

ストレスも感じたが、吐くほどではなかった。

味がしなかったコーヒーを思い出しながら、野菜ジュースを飲む。

夢以上にリアルな現実の味覚がした。

果たしてボクは、SAO的な世界に閉じ込められているのか、或いは、脳だけ生かされているのか、それとも、やっぱり、宇宙人の仕業ではないのか。

などの仮説を考えながら、出来れば夢であってほしいと願うのであった。


次の日になった、恐る恐る、ツイートをした。

特に浮かぶ言葉もなかったので

『おはようございます。 今日も一日頑張っていこう!』

とツイートしてみる。

ツイートは無事できたが、2時間たっても、フォローしている200人の倍近くいるフォロワーの誰一人反応がなかった。

もしや、とおもってアクセスを確認すると、0のままだった。

必ず誰かが反応してくれると思われる、過去にとって公開してなかったペットの写真をツイートするが結果は同じだった。


宇宙人説も否めなかったが、退屈な独りぼっちの世界で宇宙人説の可能性におびえながらも探索してみようとイチかバチかの精神になるのにそう時間はかからなかった。

いつもの癖で、車のカギが入ったポシェット的な物と、財布、携帯、エコバックを入れ、

万が一の時に備え、温泉にて150円で買えるタオルで歯を巻いた包丁を2本助手席に置いてから、愛車のデイズルークス(シルバー)で近くを探索してみることにした。

一番近くのローソンに向かうことにする。 アルバイトでお世話になったローソンだ。

そのローソンまで3,5㎞程あるのだが、車が無い、人気がない以外に何も変わらない極一般的な田舎の風景だった。

争った形跡がないということは、包丁なんか役に立たないだろうか?

時速30㎞で注意深く警戒しながらローソンへ向かう。

怖い面もあるけど、創作家としてワクワクする部分も少しある、でも、やっぱり、この世界で味方的な意味で誰か居て欲しいなという願う気持ちは強かったと思う。


ローソンにつく、辺りを警戒しながら、一応バックで止める。

駐車場には、3台の車と原付が1台駐車されていた。

人気のないローソン、断じて人気(にんき)のないローソンではない。

エコバックと財布や携帯の入ったポシェットを片手に恐る恐る足を踏み入れる。

入る際に、出入り口を開けっ放しにしておくか、閉めるか悩んだ。

色々な思考が数秒の間に駆け巡った結果、外見的に元通りの状態に近い方が良いと思い閉めることにした。

宇宙人説が拭えてないせいもあって、外から見える部分は、屈んで移動した。

空き巣ってこんな気持ちなのだろうか?

案の定無人だったローソン、アルバイト店員が如く、バックヤードへ続く扉を開ける。

恐る恐る忍び込む中、人気はないのもなんとなくわかった。バックヤードにさえ入れば、外から見えることはないので、堂々と、最小限の音を立てて入った。


1人の世界になって何時間が経っただろう?

ローソン内の僅かな油のにおいが、胃袋の空腹感を思い出させた。

からあげくんの赤とエルチキをフライヤーにセットし、ご飯を探すことにした。

商品棚を確認しながら、家に持って帰りたいものをエコバックに詰め、また、体を壊さないように気をつけねばと思い、サラダやチョコラBB、栄養剤などを軽く詰め込んだ。

次来るときは、もう少し大きなものに……、いや籠ごと持って帰ればいいかな?

商品を選びながら賞味期限のことが過った。本当に世界に1人だったら、食料も限りあるよな……。

そう思っていると陳列されているものはどれも新しいモノの様な気がした。

これはやっぱり、自分だけ1人、パラレルワールドにいるのか、テレビやSNSコンビニに並んでいるものさえ更新されるのか。

沢山持って帰ろうかと思ったが、とりあえず、賞味期限内に食べられる分だけエコバックに詰め、栄養剤は、数本ずつだけ拝借することにした。

サラダと弁当が決まる頃、フライヤーの出来上がる音がした。


悩んだ末選んだのは、のり弁、シーザーサラダ。 そして野菜ジュース。

野菜ジュースを一口飲んでから、熱々のからあげクン赤を口に入れ、

肉汁で舌をやけどしそうになる。

「あっふっ!……」

熱い肉汁と格闘しながら、水分で口を冷やせば良いのだと思い、野菜ジュースを急いで含む。

10回ほど噛んで、飲み込む。

美味しかった。 ピリ辛が舌を刺激する。少しだけ幸せを感じた。

それと同時に、涙がぶわっとこみあげてきた。

(´;ω;`)ブワッ

目元があったかくなり、寂しいと思うと同時にほんの少しだけ何かに満たされる感覚。

涙を服で拭いながら、残さず食べた。

幸せだから泣いたのだろうか、罪悪感で泣いたのだろうか。

ただ、いずれにせよこの世界で自分は生きていかないといけない……。

拝借したものとか記帳した方が良いだろうか?

そう考えながらも、日記だけでいいか という考えに落ち着き、

やや満腹で満たされた胃袋のまま、お菓子と日記用のノート、マスクなども一通り調達し、エコバックと籠1個をパンパンにしてから、

出入り口を前にして、『色々勝手に拝借させていただきましたが、すいません、ありがとうございます』

ぺこりとお辞儀をして、店を出ようと思ったのだが。

レジの中へ、入る。

『本当ごめんなさい……お借り……いや頂戴します!……』

レジは自動だし、ログインしないとお金を出せないのだが、

それとは別に、つり銭ボックスというものがあり、10万円近いお金が入っている。

1万円札数枚と、千円札の束数個と、500円玉と100円玉の棒金(1本あたり50個)

をエコバックの隙間に詰める。

罪悪感はあるにはあるのだが、自分の推測が正しければ、ガソリンなどをいれたりすることは出来るかもしれない。

そのためにはどうしてもお金が必要だ。

こうしてボクは、白昼堂々、12万円相当、元アルバイト先のローソンから拝借するのであった。


余談

※因みに、FFの揚げたてを食べたいときは、お願いすると作ってくれる。

お願いする場合は、多めに頼むか、忙しくない時間帯にしよう!

3時間たったファーストフードより、出来立てのファーストフードの方が数倍美味しいよ!


※精神を削りながらの気のむくままの執筆で、走り書きのため読みづらい箇所が少しあったかもしれませんが、人気が出たら添削頑張ります、どうぞブクマや評価宜しくお願いします。

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