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理解と尊重

作者: ヌベール

堅い話で申し訳ない。


私は人間と人間の関係において、1番大切なのは相手を理解して(理解の程度の問題はあるが)尊重することだと考えている。

これがないと、やはり妻とも子とも関係はうまくいかない。

妻と子と書いたのは、私には今関係を持っていると言える人はその2人くらいで、強いて言えばあとは飼い犬の柴犬キリくらいだからだ。


人間関係があまりに狭いといえば言えるが、ちょっと柴犬キリの大切さを忘れていた。

そう、柴犬キリだって、理解と尊重は欠かせないのである。


妻でも子でも、私はこうした考えを持っているが、私は実に軽率な人間で思考も浅く、感受性もある意味本当に鈍い。

つい妻に軽率な悪口を言って怒らせたこと、悲しませたこと、傷つけたことは、数知れない。今更ながら,そうしたことを思い出すと、なんと言って謝っても,謝り切れるものではないと思う。


子に対してもそうである。

私の軽率な軽口から子供を深く傷つけ、子供を怒らせて、まあ私が言うのも妙な感じだが私の子供は私よりはずっと遥かに人格者なので、何とか許してもらったこともある。

もっともこの時はおかげで子供に対する理解が断然深まったのだが。


極めつけは柴犬キリである。

彼も心が広い。

ある時、散歩の途中で私は彼の気持ちを無視して、尊重せずに一方的に綱を引っ張って歩いたので、キリは不満で最初は自分の尻尾をクルクル回って噛んでいたが、我慢できずに綱をメチャクチャ噛んで反抗した。

私が彼をちゃんと尊重して、自分がそうした理由を語って聞かせ,謝れば彼も納得したのだろうが、わたしはそうしなかった。

「こらっ、キリ」

と人間さまの権威を振り回した。

普通ならキリはもっと怒って当然である。

しかし、キリはそうしなかった。

不満を抱きながらも従ってくれた。

心が広い。

しかしこれからこういう時は、私はちゃんとキリを尊重して語りかけ、説得するつもりだ。


私の大切なこの三者。

プライベートな話で妻も子も、そして読者さまも、これ以上は誰も具体的な話に踏み込みたくないだろうからきょうはここまででやめておくが、実はキリの話も妻と子の話も、みんなきょう1日で起こったことで、私は我ながら自分の軽率さに頭を抱えた。

そして、理解と尊重ということの大切さを改めて認識すると同時に、今後それを決して忘れまいと自分に言い聞かせたのである。


なんとも中身の濃い、当分、いや、これからずっと忘れることのできない土曜日だった。

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