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神聖魔法使いのアンデッド!  作者: エリリン
ジャック・オー・ランタン
6/8

進化するための肉体探し


レベルがMAXになったので進化したいのですが、



この体、なんと普通の進化が出来ないのですよ。

『憑依進化』という特殊なスキルでしか、このジャック・オー・ランタンは進化しないらしいです。



そしてミミズを倒して(正確には、フォレストワーム)『憑依進化』というものが反応した為、恐らく死体に反応するのでしょう。



…できるなら人型で進化したいです。

なので、人間の死体を見つけなければならないのですが。


ーーーーーーーー


ここまでで、色々な魔物に会いました。


角が生えた兎、紫色の兎、炎を纏った兎、電気を纏った兎、

兎、兎、兎…


兎めっちゃいますね。


そこまで強くはなかったですけど、

ちょっと厄介でした。

特になんかのオーラ?を纏った兎です。

炎を纏った兎などに触れたら体力が結構削れました。

痛かったですね。



という事で進化するための肉体はかなり手に入りやすいですが、目標の人型、人間の死体は今のところ、手に入れていないですね。


チッ、めんどくさい。



…………


しばらく歩いていると。


緑色の人間?…いや、角が生えているので、ゴブリン…?でしょうか。


とりあえず、緑人間(恐らくゴブリン)の拠点に着きました。…これはいい。人型だし、言葉は鳴き声しか聞こえないけど、発声練習をすれば人間と意思疎通が出来るかもしれません。これなら憑依進化してもいいんではないか…







と思っていた時期がありました。





ゴブリン(仮)は臭いらしいです。

現に近くを通った鳥があまりの臭さに鼻?を抑えて墜落した…。

ってかなんで近くを通ったのでしょうか。

通る前に匂うと思うから普通、遠回りとかするのでは?


まぁ、そんなこと気にしたらキリがないですけど。



とりあえず、臭いらしいので取り付くのはやめました。



でもスキルの練度をあげるのには丁度いいかもしれません。

でも相手が強いかもしれないので、先ずはぐれ者に戦いを挑みましょう。



いた。


後ろ姿目掛けて木の棒(『風の刃(ウィンドブレード)』を纏って)を振り下ろした。



「ギギギギッ!」


木の棒は相手に当たらなかった。

間一髪避けられたようですね。


ゴブリン(仮)が手に持っていた棍棒をぶん投げてくる。

速い。お腹に来る衝撃。

どうやら避けられなかったらしい。私は大きく吹っ飛ばされた。

打ち付けられた頭が痛む。


『ステータス


種族:ジャック・オー・ランタン


名前:なし


状態:普通

レベル20/20

体力10/30

魔力35/40

攻撃力20

防御力10

素早さ30


スキル


風の刃(ウィンドブレード)Lv2』


特殊スキル


『憑依進化』進化可能


耐性


神聖耐性 恐怖耐性


称号


【転生者】【知恵アル魔物】【丸裸(丸見え)】』



一気に体力が20も削れた。

これ以上はヤバい。これはもう撤退しかない。

痛みで警報を鳴らす体に、無理矢理でも立たせてゴブリン(仮)のいた所と反対方向に走る。




逃げるが勝ち。勝てない相手に立ち向かうほど、私は戦闘狂じゃ無いのです。




走って走って走って、



どうにか、こうにかあいつの目から逃れました。

あのゴブリン(仮)は私には興味がなかったらしく、そこまで追いかけてこなかった。

…なんだよそれ、私は弱いって事かよ。

絶対見返してやる…。




体力回復のために、木によっかかりながら目を瞑り、じっとする。

私は、食べ物や飲み物を食べることを必要としていない。

食べることはできるけど。あんまり回復しない。

だから、こうやって瞑想紛いなことをして回復する。





ーーーーーーーー


よし、大分回復してきたみたいだ。

散策しよう。


『きゃーーーっ!!』



急いで声の方向へ走る。

最近私ずっと走ってないか?

と、思いましたけど。

人助けってかっこいいじゃないですか。

私は、そういうヒーローって奴によく憧れていたんですよ。

特に昔はプリティでキュワキュワしている人に。



おっと、話が逸れました。




ーーーーーーーー


…どうやら間に合わなかったようです。

目の前にはバラバラにされた少女…と、

下卑た笑みを浮かべた男ども。数は5人。

へぇー……。なるほど。そういう事か。


1人目に奇襲をかける。

「えっ…。」

木の棒で心臓を突き刺した。

理科で大体の場所を習ったので刺せますよ。

あとは勘ですね。



どうでもいい事を思い浮かべながら1人目を殺した。


あと4人。




ーーーーーーーー


sideモブ男



何だ、あれは。

仲間の1人を木の棒で刺している、全裸の女をみた。

不死系魔物(アンデッド)かっ!、この気配。


だとしたら。

…おかしい。

なぜ、なぜ幽霊(ゴースト)が日の下にいる?

浄化されない?

なんなんだあれは。



まさか。


「聖女の加護を得ているのか。」


間違いない。


きっと、聖女の加護を与えたのは足元にある、汚らしい獣人族の女。

あんな紛い物のような奴が聖女の権限(神の奇跡)を得ている、のか。


有り得ない。


人間以外にそんな事が有っていいとはあるわけがない。


紛い物は殺せと教会から言われたんだ。

だから、そうでしょう。我が神よ。


目の前にいる裸の女(悪魔)をどうか、滅してくださいませんか?





暗転。


ーーーーーーーー



はぁ、これで全員か、

うん、やっちまったぜ。色んな意味で。


少女の息を確認する。…やっぱり手遅れだった。


この少女は妹によく似ている。だからなのかもしれない。

怒り狂って、男どもを一掃したのは。




この女の子をどうしようか…埋葬するか?



すると、その時だった。


『獣人(狐人族(フォクスナー))に憑依し、進化をしますか?』




…………。


ゴブリンが狙わなかったのは、肉体…つまり食べる場所がないから。


わざわざそんなものを追っかけて大損はしたくないので。

Byゴブリン

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