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たんぽぽの化身

作者: 僧侶A

私はたんぽぽの化身です。日々たんぽぽの繁栄のためにあらゆる手を尽くしております。


業務の一環として、たんぽぽ周辺の日当たりの向上や定期的な水の確保のための雨に関しての交渉を行っています。


植物はそれぞれ理想とする天気は違いますので、基本的にその擦り合わせが問題ですね。


特に紫陽花とは意見が真っ向から対立するので大変ですね。


その結果狐の嫁入りや異常気象が起こっているというのが実際の話なのです。


地球温暖化が原因では実は無かったんですよね。


これに関しては本当に申し訳ないとは思っています。


しかし生きていくには仕方ないのです。


他の業務としては、たんぽぽの評判を上げるための進化ですね。今はそれほど取り組んでいないですが、昔全精力を注いだ大事業でした。


主な進化内容としてはビジュアルの向上ですね。理由としては人間に受け入れられるためです。


我々はただの雑草にあたる植物です。普通のままでは人間の方々にむしり取られてしまいます。


それではいけないと感じた私は見た目の改善を行いました。


ジムに向かい全体的に筋肉を鍛え、家に帰ると鏡に向かい表情筋を鍛える。そしてエステに向かいマッサージをしてもらう。これによって基礎的な見た目の改善を行い、最後に整形を行い見た目の最終調整を行う。


これにより今の美しさを得ました。これで他の雑草と大きく差別化が出来たというわけです。


しかしそれだけではまだ足りませんでした。ただ綺麗だなと言われるだけでした。これだけでは昔から愛されている元々綺麗な花と同じスタートラインに立てただけだったのです。


私は考えました。他と完全に差別化は出来ないのかと。


そして結論に至ったのです。種の運び方で話題性を得ようと。


それで生まれたのが今の綿毛スタイルです。


花を枯らした後綿毛体になり、風によって種を飛ばす。他の植物とは一線を画すスタイルです。


この種の飛ばし方により私は一定の地位を築くことが出来たのです。


それが無ければ今の私は無かったと思います。下手したら絶滅していたかもしれません。他の大体の雑草には嫌われてしまいましたが、生きていくためには仕方ないのです。

読んでいただきありがとうございます。よろしければ他の作品もご覧下さい。

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